マーニーの日記帳のポイント


丸背

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▲本文の背に、コツという木製の道具で丸みをつけます。背をこすり、微妙なアールを指の感覚のみで整えます

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▲コツ。左は新品。長年、使い込むことによって右のように角が滑らかになります

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▲丸みの出た背部分

寒冷紗/花ぎれ

「寒冷紗(かんれいしゃ)」と「花ぎれ」で、背や表紙の補強をします。

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▲寒冷紗:本文を開いた際、背が崩れるのを防ぐ網目状の布で、本文と表紙の接着をより強固にします

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▲花ぎれ:背側の角の補強と装飾をかねた布で、背幅よりやや短く、長さは約2cmに切って背の天地に貼ります

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▲背に寒冷紗、花ぎれを貼ったところ。このとき、しおりをはさみ込みます

表紙の仕上げ

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▲クロス(布)貼りの表紙を取りつけます。劇中のデザインに合わせた文字と模様が箔押しされています。
さらに背には色の異なるクロスを貼り付けています。

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▲[いちょう]という道具を熱し背側にある溝に押し当て、表紙と本文を接着します
  ※量産の時には古い機械で[いちょう]を一気に入れていきます。

見返し

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▲見返しは、本文と表紙をつなぐためのやや厚めの紙です。一冊一冊、刷毛でノリをぬり貼りつけます

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▲接着しない面は表紙を開いた際の装飾ページとなり、今回はマーニーが印刷されています

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▲貼ったままではしわが出るので、閉じた状態でプレスして平らにします

丸背上製本の完成

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▲丸背上製本の完成です

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▲紺色の部分が花ぎれ、その中央にはしおりがはさんであります