2000年12月


12月01日(金)
吾朗さんと北嶋さんが鋳物工場の木型検査に出かける。工場の隅で見つけた不 要品をもらってきた。磨けばまだまだ使えるらしい。

美術館の入場券はちょっと特殊な形をしているため、いろいろと工夫しなくて はならないことが多い。今日も、某社のHさんがある工夫を提案してくれるが、 どうもしっくりこない。それにしてもHさんの頑張りには感謝しなくては。


12月02日(土)
カフェのメニュー試食会が、二馬力で行われる。西方さんと石光さんが車で 駆けつけるも、すでに試食は終わり。ショックをうける2人に悦子さんお手 製のラスクが渡される。2人ともこのラスクは好きなだけに、武蔵境へ帰るま でには3分の1は食べてしまっていた。


12月04日(月)
ムゼオにもグループウェアが導入される。他の人のスケジュールが一覧できる のは便利なのだが、勝手に予定を入れることもできるのだ。早速、橋田さんの 予定表には他の人から、打ち合わせの予定がどんどん入れられていた。

三好さんがいよいよダウンしてお休み。点滴まで打たれていたらしい。


12月05日(火)
年賀状用の名簿チェックが回覧されている。盛田さんと、北嶋さんは机に「書 類の地層」を作る常習犯の為、後回しにされている。


12月06日(水)
盛田さんのPCがひどい不調に陥る。佐々木さんが復旧にとりかかるも断念。
ついにOS再インストールにまで悪化。調子が悪いとコンセントを抜く、とい う荒技を繰り返したからに違いない。


12月07日(木)
三好さんが予定を問われ、「明日、僕は3スタです。」と言うつもりが、病 み上がりで、あまりに疲れがたまっているせいか「明日、僕は三下です。」 と言っていた。

明日の現場での餅つきに差入れをするために、佐々木さんが日本酒を買ってく る。

今日で先月から続いていた採用面接が一段落。早ければ年明けにも新人スタッ フが加わるだろう。


12月08日(金)
建設現場で餅つきが行われる。差入れにカレンダーを持っていったところ、吾 朗さんのサインを求める人が続出。なぜ吾朗さんに?
ついたお餅をジブリにも差入れ。ジブリからはラ・フランスをいただく。


12月11日(月)
美術館オリジナルグッズとして、○○さんが作った○○○の新たなサンプルが3 スタに届いた。早速、宮崎監督をはじめ、スタッフたちで見て盛り上がる。アレンジがうまくてとてもかわいい。細部まできちんと作られている。しかもきちんと一体ずつ箱に入っていて、さらに木の箱に並んで収まっているという凝りよう。
監督もちょっと興奮気味で、3スタの人たちを大声で呼び集めて見せていた。あまりにも出来がいいかわりに大量生産化が大変らしく、小葉松さんは嬉しいながらも困っていた。


12月12日(火)
三好さんがジブリの高橋さん、田居さんと建築現場へ。北嶋さんの案内で内部を見て回った。まだ基礎のコンクリートが固まったばかりで、あちこちに張り巡らされた鉄管の隙間を縫いながら歩かねばならず、ジャングルジムを探検しているみたいでなんだか楽しかったそうだ。一応、全ての部屋を回り、建物の構造や広さ、狭さを実感。特にバックヤードは、気をつけないと迷うかもしれないと思ったそうだ。


12月13日(水)
橋田さんと三好さんがムゼオの納会会場を探しに行く。吉祥寺の「○○○」を考えていたのだが予約は満杯。引き続き何軒か回ることになる。橋田さんが盛田さんに携帯をかけて情報収集し、吉祥寺を西へ東へ大移動。しかしムゼオは味や場所にうるさい人が多いので、どうも決め手にかける。皆で一同に座れるという条件も捨てがたい。結局、10軒くらい回ってへろへろになり、タクシーで帰社。ところが、夜になって武蔵境であたりをつけていた店に行くと、雰囲気やリーズナブルさが良く、座敷に皆がいっぺんに座れるので一気に予約を入れてしまう。二人は晴れ晴れとした表情で戻ってきた。


12月14日(木)
美術館の入場券などについて、某社の磯部社長、細川さんと再度の打ち合わせ。
某社の納入先のあるスキー場のオペレーションが参考になるのでは、という提案に「じゃあ、橋田さん見学に行ってきて下さいよ。俺、スキー滑れないし」と西方さん。スキーが滑れるかどうかは関係ないんじゃない?
建設現場に黒と白の斑のウサギが出現したらしい。だれかが公園で散歩させているのだろうか。まさか野生?


12月15日(金)
吾朗さんが美術館職員のユニフォームデザインを書いているのだが、なかなかこれだ、という案が出ない。次第にモデルとなる社員の似顔絵のほうに力が入ってくる。とくに目の下に隈が入った三好さんの似顔絵が秀逸だった。

小葉松さんと北嶋さんが現場までの移動を競争したが、車の小葉松さんが現場につくと、自転車の北嶋さんはすでに仕事に取りかかっていたらしい。


12月18日(月)
土曜日のジブリグッズセールの戦利品が各自の机のそばに積み上げられている。ムゼオのメンバーは早めに行って並んでいただけあって、充実した買い物をしたようだ。関係各社へのカレンダー配布や年賀状の準備なども遅まきながら進められ、ようやく年の瀬という感じがする。


12月19日(火)
美術館内の連絡用無線機のテストが行われる。トランシーバーの場合、交信するとき「了解しました」と言うのが普通だと思うが、橋田さんは「承知いたしました」と答えていた。さすが百貨店出身。


12月20日(水)
橋田さんは某テレビ番組の取材の立会で現場へ。

ジブリの試写室で、美術館所蔵予定のロシアのアニメーションが上映される。その時間は、新人のTさんが来社して橋田さんらと打ち合わせの予定だったのだが、吾朗さんの発案でいきなり試写室に連れて行かれてノルシュテイン作品を見せることになる。


12月21日(木)
美術館で働く人のユニフォームについて打ち合わせが、宮崎監督も交えて行われたが、なかなか最終決定に至らない。小葉松さんや橋田さんは頭を抱えていた。


12月22日(金)
カフェのオリジナル食器のデザインがほぼ決定。宍戸さんもほっと一安心。

「なんか風が吹いていませんか?」と佐々木さんが言うほど、事務所の空調が格段に良くなる。いままでの換気の悪さはいったいなんだったのだろう。

吾朗さん、盛田さん、橋田さんは美術館の警備業務を行う会社に行き、警備業務の打ち合わせ。


12月25日(月)
吾朗さんと北嶋さんが、ステンドグラス制作を依頼している作家のお宅を訪問。
信州方面へ向かって小雪がちらつく中、チェーンを付けての走行となった。ステンドグラスの出来映えは素晴らしいらしく、期待が高まる。

ジブリ試写室で、美術館のコレクションのひとつである「雪の女王」を鑑賞。40年以上前の作品とは思えない美しい表現に一同感動。ちなみに、「女王」はワープロで変換する場合は「じょうおう」ではなく「じょおう」であることを、西方さんは初めて気が付いたらしい。


12月26日(火)
図録の編集をお願いする編集プロダクションの方とジブリ出版部の田居さん、安西さん、三好さんが二馬力にて打ち合わせ。美術館や宮崎監督に関する資料を山のように渡したり、立体ゾートロープの試作品を見ていただいた。


12月27日(水)
吾朗さん、西方さん、佐々木さんでIT会議なるものを開催。単に美術館内部の電話やLAN配線の検討だったのだが。

本年の納会が武蔵境の十九屋で行われる。


12月28日(木)
図録制作でジブリ出版部との連絡を密にする必要があるため、三好さんの定位置を再度3スタへ移動。しかし落ち着く暇もなく3スタ2階アトリエの大掃除に突入した。

そろそろ取引先の各社も仕事納め。年末の挨拶訪問が相次ぐ。


12月29日(金)
朝から事務所の大掃除。その後、ワインの試飲会で仕事納めとなった。