2004年06月


06月01日(火)
美術館スタッフの健康診断が行われた。採血も行われたが、荻谷さんは、注射2本分採られたあとも、まだまだ血があふれてきたらしい。
その様子を見ていた人たちには、献血に行ってジュースとかいろいろもらっておいで、と言われていた。

休館日を利用して、ピクサー展のパンフレット用に写真撮影が一日かけて行われた。
連日深夜に及ぶ撮影で、カメラマンの落合さんの疲労はピークに達していたが、そこはプロ、時間通りに撮影を終えて笑顔で帰っていった。


06月02日(水)
横浜の開港記念日の影響からか、朝の回から小学生のお客さまが多かった。
一方、アルゼンチンから来たお客さまもいて、ケーキハウスにあるトトロを見て、「コレ、売り物デスカ?」との質問をスッタフにしていた。


06月03日(木)
館内のトイレに置く石鹸を作ろう、と初めて挑戦する生江さんと経験のある石光さんが、会議室で作業。肌に優しいマルセイユ石鹸を作るため、ココナッツオイルなどを湯煎にかけて溶かすといった作業をするのだが、今回はレモングラスとユーカリで香りづけをしたそう。
4週間ほど乾燥が必要で「出来上がりが楽しみ」と生江さんは嬉しそう。


06月04日(金)
5月のメンテナンス休館中に整備された屋上庭園の植栽が、本格的に茂ってきた。奥の庭へと続く小道の部分にも草花がせり出してきて、トンネルのようになっている。背の高いお父さんが通るときなどは、かがんで通らなければない。子どもたちが「探検だ!」と言いながら草を掻き分け、奥へと進んでいっている姿もあって、とても微笑ましい。


06月05日(土)
本日からケーキハウスが黒いワンピースから、ブルーのストライプのワンピースに衣替え。それを待っていたかのように暑い一日となりました。


06月07日(月)
ピクサー展の展示室の壁紙は、ラセターも着用しているピクサー作品のキャラクターが印刷されたアロハシャツの柄と同じ。またこの展示室にいるスタッフは、おそろいでキャラクターの描かれたスカーフやサスペンダーを着用している。本日来場したお客さまもめざとく発見し「かわいい!羨ましい!」と歓声をあげていた。


06月08日(火)
理事会と評議員会が行われ、03年度の事業報告と決算報告が行われた。理事会のときには三鷹市長から自衛消防訓練審査会で 3位に入賞したことを褒められたそうだ。


06月09日(水)
1階常設展示室の「美術」の部屋で、麦のドライフラワーを見ていた母娘がいた。3歳くらいの女の子はそれまで麦を見たことが無かったようで、お母さんは「さっきカフェで食べ物に入っていたよ」と説明していた。


06月10日(木)
13時30分からお話の会が始まる。今回は10分以上の長いお話「おふろだいすき」という絵本も読んだが、最後まで聞いてくれる子が多かった。原澤さんが最後に「おふろは好きですか?」と読むと、一番前に座っていた3歳くらいの女の子が「キライ!」と答えたので、トライホークスでどっと笑い声がおこった。


06月11日(金)
ピクサー展のバーカウンターに置かれたマック水槽で、すっかり美術館の住人になったグッピーたちだが、中におなかの大きなメスがいることが判明。さっそく隔離して様子を見ていたのだが、めでたくたくさんのベイビーが生まれた。


06月14日(月)
6月だからなのか「ジブリ美術館で結婚式はできますか?」というお問い合わせがあった。もちろんできないのだが、それを聞いたスタッフたちは、ドレスを着て中央ホールに続くあの階段を下りたら素敵だよねー、などと勝手な想像を膨らませて楽しんだそうだ。


06月15日(火)
ショップの女性スタッフ陣が、浅草に「東京おもちゃショー04」の見学に行く。各おもちゃメーカーの新商品の見本市なのだが、普段目にしないような斬新な商品が並んでいて、「商品企画の良い参考になりました」と松尾さんは言っていた。


06月16日(水)
朝から手漕ぎポンプ井戸の機嫌がイマイチ悪い。なかなか水が出てくれなかったのだが、平山さんの活躍により何とか復帰。いつもどおり子どもたちが一所懸命ポンフを漕いでいた。

「映画の生まれる場所」を見て「ピクサー展」に行き、また「映画の生まれる場所」に戻ってきた20代男性2人組みのお客さまが、展示の影響か、日米のアニメーションの作り方について語り、日本の良さ、海外の良さなどを2人で熱く論議していた。


06月17日(木)
『バウンディン』に難聴者用字幕を付けることになり、字幕カードの校正のため、明日都内某所で制作者の方と待ち合わせをすることになった滝口さんは、自分の特徴を「白い丸顔でゆるいパーマをかけている」と伝えていた。


06月18日(金)
愛知万博会場で「サツキとメイの家」の上棟式が行われ、吾朗館長と北嶋さん、安西さんが参加。餅投げなども行われ、盛り上がった。ちなみに、餅投げを経験したことがないという田坂さんも急遽参加し、餅拾いに挑んだが、周りの屈強な男性陣との争いに敗れ、3個に終わったそうだ。


06月21日(月)
台風が接近し、美術館は大雨と大風にみまわれた。テントが吹っ飛んでしまうのを防ぐため、郎さんや堀口さんらは必死に抑えていたが、危険と判断してたたむことに。
カフェは、いつもより2時間ほど早く閉店した。深谷さんは、バス停で待つお客様の列の状況を随時確認、大口さんは傘の貸し出しに奔走するなど、雨にもかかわらず来場してくださったお客様に不便をおかけしないよう、みんな必死だった。


06月22日(火)
夏のイベント「お泊り会」のリハーサルとして、数名の社員が美術館に泊まることに。ゴザの上で寝袋を使用して寝たのだが、机さんによると、意外に良く眠れたとのこと。しかし、深谷さんは4時に目を覚まし、水を浴びていたとか。

「お泊り会」に参加する子どもたちに自己紹介をしてもらおうと、リハーサルではスタッフみんなの自己紹介を行った。それぞれが、呼んで欲しいニックネームを名札に書いて胸につけて登場。北嶋さんは「キタジー」、滝口さんは「あちゃこ」、と名前をもじってニックネームをつけていたのだが、なぜか石光さんの名札には「のりお」と書いてあったそうだ。ちなみに石光さんの名前は「のりこ」です。


06月23日(水)
小林さんが、事務所で立ち尽くしている石光さんを見て、どうしたのかと近づいてみると、石光さんのかかと付近から、緑の汁が流れ出ていた。どうやら虫を踏んづけてしまったらしい。虫嫌いの石光さんは、小林さんが「虫だ!虫!」と煽るように叫ぶと、悲鳴を上げて逃げていった。その後、顔を真っ赤にして「手足がない虫は特にダメなの」とつぶやいていたそうだ。踏んだのは、芋虫らしい。

深谷さんが飼っているカブトムシがさなぎになり、成虫になる日も近い。しかし、飼育係の郎くんは、実は虫嫌いなのが公になって以来、お世話に全く身が入らない様子。案の定、深谷さんにお叱りを受けていた。


06月24日(木)
生江さんが閉館の鐘鳴らしデビューを飾った。自分なりにリズム感良く鳴らそうと臨んだのだが、スタッフからは「鳴り方が変」との酷評を受けたそうだ。生江さんは密かにリベンジに燃えているらしい。

閉館後、『バウンディン』の難聴者用の日本語字幕版の試写が行われた。台詞が多く、ミュージカル調の内容のため、字幕作りはなかなか苦労したそうだが、なんとか無事に試写を終えた。


06月25日(金)
お腹が空いてたまらなくなった机さんは、他の事を考えて空腹感を紛らせようと、伊藤君に「俳優の名前で、しりとりしよう!」と提案。伊藤君は渋々「いいですよ」と答えたのだが、机さんは、「ニコール・キッドマン!」といきなりゲームを終わらせていた。


06月28日(月)
ピクサー展のパンフレットを担当している田村さん。ピクサー、ディズニーのチェックをもらいながら色校正まで漕ぎ着けたのだが、今回展示したピクサーの絵は、ジブリのイメージボードとは画材や描法も異なり、発色や質感もまるで違う。展示の雰囲気を正確に伝えようと、三好さんと印刷所の方々とで展示室で一枚ずつ色のチェックをしたそうだ。


06月29日(火)
ピクサー展に合わせて、フィルム切符に「ファインディング・ニモ」を用いたものが加わることになった。深谷さんはフィルム切符の管理のため印刷工場に視察へ。本物のフィルムを大量に使用するため、倉庫では置き場をかなりとってしまっていたが、印刷工場で倉庫スペースを広げてくださり、ゆとりができたそうだ。

展示室では、吾朗さんと三好さんがパネルの修正作業をした。二人は、展示準備作業の時からのお気に入りBGM、シンディー・ローパーの曲を聴きながらノリノリで作業をしたそうだ。ちなみに、この作業のことを吾朗さんが予定表に「シンディー・ローパー」と書き込んだため、周りのスタッフは、吾朗さんが三好さんとコンサートに行くのかと思ったらしい。


06月30日(水)
午前中、雷が鳴っていたため屋上を閉鎖することになった。

ショップに球体関節人形が新たに2体展示された。名前は「シリル」(妖精の少女)と「イリエン」(男の子)で、以前からショップで展示販売されている「ペンテシレイア」と共に戦う仲間とのこと。どれも若月まりこさん制作の繊細で美しい人形で、塩島さんは、「3体並ぶ姿に見とれてしまう」と惚れ惚れしていた。ちなみにイリエンは6世紀末のケルトに実在し、その勇気と技を様々な歌で称えられた戦士の名をとったそう。本日から展示された2体も販売検討中です。