2007年5月


5.2 (水)

・ゴールデンウィークも中盤となり、ショップでは、今年のTシャツシリーズ第1弾がほぼ出揃った。サボイアをバックプリントしているものや、美術館の外観をシルエット調にデザインしたもの、また美術館の入口で赤い傘をさした女の子が描かれているものなどがあり、お客さまもどれにしようか迷われているようだ。絵柄によっては、キッズサイズと大人サイズに分かれているので、気軽にスタッフおたずねください。価格は税込み2,800円~5,800円。

5.3(木)

・19日からの「3びきのくま展」の作業も山場、「男鹿和雄展」チームも7月の開幕にむけて佳境をむかえ、アトリエ2階にゴールデンウィークは来なかった。また1階でも、会計チームの藤田くんが出勤、粛々と働いていた。2階の住人はそんな藤田くんの背中を、「一人じゃないよ・・。」「みんなもいるよ!」と廊下から見守っていた。
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<がんばれ藤田くん>

5.4(金)

・ 今日も朝から日差しが強く暑い一日。連休のため遠くから家族で来場したお客さんが多く、顔を真っ赤にして遊ぶ子どもたちがたくさんいた。お父さんたちは連休の疲れからか、ちょっとしんどそうだった。

5.5(土)

・ 昼過ぎから、毛並みのとてもキレイなポメラニアンが美術館のまわりをウロウロと歩いていた。どうやら迷い犬らしい。スタッフは警察に届けるべきか心配していたが、閉館時間になって飼い主の方が現れた。そこで犬の名前を訊ねると、なんと『コロちゃん』だそうで これぞホントの“コロの大さんぽ”とみんなで笑ってしまった。映画と同様、飼い主さんに無事に再会できて何より何より。

5.6(日)

・連休最終日。そして企画展示室で一年開催していた『アードマン』展も終了。今日も子どもたちは「ウォレスとグルミット~ペンギンに気をつけろ~」のワンシーンであるマッグロウ(ペンギン)とグルミットのトレインチェイスを展示したものに釘付けだった。一方、19日からの開催予定の「3びきのくま展」に関連して、アトリエでは大きな大きなあるものが運ばれるのを待機中。それは、一部では展示チームの星野さんに似てる、とも評判のもの。吾朗さんいわく、「抱きつきたくなる背中」。抱きつくのは危険かもしれませんが哀愁漂う「あるもの」をお楽しみに。


5.7(月)

・本日よりメンテナンス休館。外壁の塗りかえや、「春のめざめ」原画展の撤収などが予定されているが、なかでも「アードマン」展の撤収作業が一番大がかりなものだった。星野さんの指揮の下、人形などの小物を移動したり梱包したりするグループと、数十キロあるガラスケースや展示物などを動かす“力自慢グループ”に別れて作業開始。イギリスのアードマンからも担当者が来日し、結束して作業を進めた。力自慢グループの長である深谷さんは、「20代の若者と同じ働きをしてしんどいわ」と言いながらも楽しそうに作業をしていた。
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<梱包作業に励むアードマンのスタッフたち>

5.8(火)

・19日から開始される新メニューの取材のため、広報の西岡さんと田村さんが美術館へ。新しく『ロシア風ビーフストロガノフ』『ロシアンティー』『ブルーベリーのビスキュイケーキ』などのメニューが加わった。田村さんのインタビューに熱心に答える佐藤シェフと村上さんの隣で、西岡さんは無言でたくさんの新メニューを撮影していた。そして取材が終わると、二人はおいしそうに新メニューをたいらげたとのこと。2人の感想も交えたカフェ麦わらぼうしの新メニューは、近日中にホームページで公開される予定です!!
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<ひとりで食べたわけではありません!>

5.9(水)

・展示チームによる「3びきのくま展」の設営作業が始まる。展示開催に先駆けて、プレスのための内覧会も予定されているため、休憩室では運営チームと広報チームが合同で打ち合わせ。お互いの予定をすり合わせていた。

5.10(木)

・開館日にできないことの一つが、館内にいるぬいぐるみたちの洗濯。現在美術館にいる1番大きなぬいぐるみは、アードマン展の屋台にいたピンクのウサギだ。トライホークスにも1体いるので合わせて2体、石光さんはたらいと洗濯機を駆使して2時間かけて洗濯をした。同時にコロ、ミジンコ、オオトリ様、坊ねずみ……などなど、美術館中のぬいぐるみをかき集めて洗い、乾かすために全員一緒にサンクンテラスで日光浴をさせた。太陽の下で日向ぼっこしているように見えるその姿は、本当に気持ち良さそうだった。

5.11(金)

・「3びきのくま展」の設営作業は今日も大忙し。今朝はくまのおおきなテーブルと椅子が運び込まれた。ところで今回、展示のメイキング映像を、広報伊藤くんが中心となって撮影している。今日の当番は机さんと田村さん。産休前は、ビデオカメラが嫌いだといっていた机さんが積極的に撮影している様子を見て「お母さんになったんだなぁ」と改めて実感した田村さんだった。

5.12(土)

・今日は新婚の伊藤課長へ有志一同がお祝いを贈った。
これで社内の単身者がまた一人減り、プレッシャーをかけられている未婚者たちは、「独身はいねえがー、嫁に行かねえやついねえがー」となまはげに追われている気分に・・・。
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<伊藤課長、おめでとう!>


5.13(日)

・引き続き「3びきのくま展」の設営作業で大わらわ。展示室のある部分はパースに工夫がされており、所定の位置から眺めると、実際のスケールよりも奥行きが感じられるおもしろい仕掛けになっている。作業中にその場所の一番奥から中を覗いた星野さんが、大巨人が外から中をうかがってるように見えたため、一同大笑い。「星野さん、そのまま『大きくなれよーっ!』って言って!」とか「星野さん『ほうほうほう、グリーン・ジャイ○ント』って言ってください!」と盛り上がったのだが、ますます疲労した様子の星野さんだった。

5.14(月)

・今日も「3びきのくま展」の作業が続く。朝10時すぎに大きな大きなお父さんくまが、12時前にはお母さんくまと子どもくまがアトリエからやってきた。組み立てられたお父さんくまを見て、スタッフはみな感嘆の声を上げた。19日以降、実際にご覧になってください!驚きますよ。

・吾朗さんもギャラリーで「アズールとアスマール」展の準備を行う。作業はすごく順調に進んだようで「かつてないくらいのスピードだ!」と言っていたとか。両側から色彩につつまれる美しいこの場所も、19日から見られます。

・カフェ「麦わらぼうし」がいつもお世話になっている、仕入れ先の「POD要ファーム」の磯山さんで田植えのイベントが開催され、堀口さん・斉藤さん・田頭さん・廣兼さんらが参加した。いつもおいしく食べているお米の苗を、手作業で丹念に植えつける仕事はとても大変だったが、爽快な汗を流すことができたそうだ。
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その後、磯山さんの敷地内の畑に行き、メニューに使っているトマトとキュウリの見学をした。丁寧な手作業により大切に育てられていることや、受粉作業は、「マルハナバチ」という蜂が行っていることなど、一同、熱心な説明に真剣に耳を傾けていた。
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<熱心に話を聞く3人娘>

5.15(火)

・朝は快晴だったが、お昼前に雷がなり雨が降り始めた。そんななか宮崎館主からの差し入れの餅を持ってジブリから机さんと長沢さんが登場、無事安西さんに引き渡した。その後展示室では、安西さんと宍戸さんによる飾りつけが始まり、草花やきのこ、食材などがあちこちにちりばめられ、部屋全体が生き生きと明るくなってきた。にぎやかさを増してきた部屋では、展示に携わっている美術館スタッフも業者さんも楽しそうに見えた。

・麦わらぼうしで出している「風の谷のビール」を仕入れている工場へ、堀口さんと北川さんがビールの仕込みを見学するため訪問した。ビールになる前の麦汁(麦を煮詰めた甘い汁)を試飲した北川さんは、その麦の香ばしさと甘さに感動。伊奈さんから「この糖を酵母が食べてアルコールと炭酸ガスに変えるんですよ」と、ビールが生まれるまでの説明を受けた。
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翌日、堀口さんは近くの麦畑を訪れ、秋にはモルトに加工される麦を見学した。そして「この麦で作ったビールを美術館で出したいな」と夢を膨らませたそうだ。
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<青々として美しい麦でした>

5・17(木)

・カフェの深沢さんが新しいメニュー開発に向けて、『ベーグル』を試作。生地を打ち付ける豪快さに、佐藤シェフや阿部さんもすっかり見とれてしまい、生地を成形する時には北川さんも加わって3人が深沢さんに作り方を教わった。焼きあがったベーグルは、表面はパリッとした感じだが、中身はふわっとしつつもモチモチしていて、一同深く感動したそうだ。さて、今後新メニューとして登場するでしょうか?お楽しみに!
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<深沢さんの豪快さが繊細な味を生み出します>

・明日の「3びきのくま展」のプレス内覧会のリハーサルが、土星座で行われた。今回の内覧会では、「3ぎきのくま」の巨大な絵本を作って、ノルシュテインさんのロシア語の朗読に合わせて絵本をめくり、記者のみなさんに絵本の世界や言葉の響きに触れてもらおうと試みをする予定。しかし届いた巨大絵本は、男が三人がかりでやっと持てる大きさと重さ。失敗は許されないため、館長も出席し、皆で会見の流れを確認した。

5・18(金)

・メンテナンス休館最終日。スタッフも久々に出勤。海外旅行に出かけたり実家に帰っていたりと自分たちのメンテナンスも終えリフレッシュできた様子だ。午前中は防災訓練が行われた。避難誘導確認、AED実習、消火訓練など、上級救命士でもある厚樹くんの指揮のもと、スタッフは真剣に参加。最近は、AEDによって命が助かったというニュースもあったことから、スタッフも訓練の重要性を再認識して取り組んだ。

・12時からは企画展示「3びきのくま」展プレス内覧会が始まった。西岡部長の司会で巨大絵本めくりもスムーズに進行し、福音館書店相談役の松居さんと中島館長の対談も行われた。会見はつつがなく終了し、関係者からは良かったよ、との声多数だったが、絵本の向こうは険悪な空気だったようだ。巨大絵本終了後、本めくり担当だった3びきのおとこたちは「お前しっかり持ってたのかよ!」などと言い合っていたそうだ。
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<松居さんのお話にみんな聞き入っていました>

・ 3時からは安西さんによる新企画展示の説明が行われた。メモを片手に熱心に聞き入るスタッフだった。

・カフェではきれいにリメイクされたテーブルが信州から届けられた。テーブルは開館から6年間使い続けていたので、先週から製作者である花嶋さんに預けて、リメイクをお願いしていたのだった。トラックを待ち構えていたカフェのスタッフは、テーブルが到着すると次々と店内に運びいれて並べ、明日からの営業に備えた。これからも大切に使っていきます。花嶋さんありがとう。
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5・19(土)

・12日間のメンテナンス休館も開けて本日から開館!初お披露目となる「3びきのくま展」は、大人にも子どもにも大ウケだった。大きな大きなくまの家の食卓の前で、どのイスがいいかと話していた親子のお客さまは、まるで家族でこの世界に迷い込んでしまったようだった。また、大きなお父さんぐまを見て驚いてしまい、トイレに駆け込んだ男の子もいたそうだ。天内くんによると、触って感じることのできる展示は大成功の予感がする、とのこと。

5.20(日)

・「3びきのくま展」展示室にいる、くまの好物のあのお魚。完成版ができるまでに、宍戸さんは何度も何度も試行錯誤を重ねたので、たくさんのサンプルが作られた。が、その小さな魚たちもいろんな場所にもらわれていき、今、2匹だけがアトリエで肩を寄せ合っている。
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<本物は美術館でご確認ください>


5・21(月)

・小林さんが夜遅くに根つめて男鹿和雄展の作品データを整理をしていると、ふらりと北嶋さんと天内くんが現れた。休館明けの美術館の様子を楽しく話し、大きなくまたちに驚く子どもたちの様子を熱弁・熱演してくれる二人。小林さんはすっかり癒され、「男鹿和雄展も多くの人が何か感じる展覧会になるようがんばろう」と思い、その後の作業はスムーズにすすんだそうだ。

・ところで男鹿和雄展チームといえばダジャレねた。一部でのみ(?)好評だが、今週の作業中ばんばん飛び出したとのこと。
「どうも胃が痛いんですよ」
「それは意外ですね」

「この作品とこの作品は寸法同寸でいいの?」
「ちがうよ。同寸で、どうすんのよ」

5.22(火)

・「くま展」のパンフレットのため、カメラマンの熊谷さんが終日美術館にて撮影。その間、強い(?)女性スタッフに囲まれながらも笑顔を絶やさず和やかに話す天内くんを見て、一人感心していたとか。一方、同じ状況でも安野くんは、「うっかり」いろいろと言ったり、やってしまったりしていたらしい。熊谷さんの観察結果を聞いた女性スタッフは「その通りです、アイツ一言余計なこと言うんですよ」と安野くんを前にズバリと答えていたそうだ。

5.22(火)

・美術館が提供する映画「アズールとアスマール」のミッシェル・オスロ監督が来館。今回で2回となるが、前回よりも楽しんでもらえた様子だ。その際、土星座の映写室にサインをしてもらった。土星座にお越しの際はぜひご覧下さい。映写機の隣です。

5.23(水)

・ショップでは「3びきのくま展」にあわせて、バスネツォフの挿絵を用いたポストカードやノートなどの商品を取扱っている(税込価格100円~420円)。また、店内には「アズールとアスマール」のフランス版特大ポスターも飾られている。空輸の際に折目がついてしまったのだが、日本ではなかなか見ることのできないポスターなので、館内の展示を楽しんだ後、是非ショップに寄って、見ていってください。
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<店内レイアウトも変わりました>

5.24(木)

・本日は、深谷さん39回目の誕生日。みんなから祝福され、少々照れてるようだ。40歳へのカウントダウンが始まったが、本人は39歳も40歳も変わらないと言っている。
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<深谷秀樹、39歳、働き盛り>

5.25(金)

・4月にかわいらしい花を咲かせたカフェデッキのブルーベリーが徐々に実をつけ始めている。カフェのスタッフは、立派な実をつけるのが待ち遠しくてついつい毎日様子を見てしまうそうだ。
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<その成長ぶりにスタッフも親のような気持ちになります>

5.26(土)

・万年亀甲浴内で飼っているメダカが、卵を産んでいたことが本日発見された!最近メダカたちのお腹が大きかったので、水草を入れたりしていたのだが・・・。卵は全部で38個あり、親メダカが誤って食べてしまわないように、スタッフによって別の水槽に移された。
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<無事に孵りますように・・・>


5.27(日)

・安野くんが美術館に来てから早2ヶ月。今更ながら「ノートに書いておくことって大事なんですね。」とつぶやいたので理由を尋ねると、研修時に何気なく書き留めて置いていたメモに救われたらしい。また「3びきのくま」展設営に携わり、美術館での働き方も少しづつ分かってきたとのこと。そして、入社時にはよく騙されていた、深谷さんのつく「オレはロシアで生活していた!」というようなウソも見破れるようになったそうだ。

5.28(月)

・ジブリ美術館提供作品第2弾、「アズールとアスマール」のスタッフ向け試写が行われている。業務の都合でまだ観られていない人に、宍戸さんが登場人物の動きを実演し表現してくれた。「美術館のギャラリーの映像をみてから私の動きを見て!」といいながら軽やかに「腰」を振っていたが、どうやらシャムスサバ姫様の動きらしい。

5.29(火)

・カフェの市来さんは、休館日を利用して、デッキにあるお子さま用の踏み台のペンキ塗りをした。はじめはおぼつかない手つきであったが、慣れるとナカナカさまになっていた。
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5.30(水)

石光さんと机さんが次号の「トライホークス」の内容について打ち合わせ。たまたまその場にいた中島館長が先日面白いと思った絵本と、机さんの子どもが声を出して笑ったという絵本が同じだということがわかり、次号で紹介することに。ちなみに館長は福音館の松居さんの影響で、毎週絵本チェックのため本屋通いをするようになったそうだ。

5.31(木)

2階テラスにあるみかんの木に、実が生り始めた。今年はどんなみかんが収穫できるかスタッフ一同楽しみにしている。
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<おいしく育つかな>