2009年6月


6.1(月)

・作家の三浦しをんさんが「崖の上のポニョ展」を見に来館される。美術館の世界を丁寧に味わってくださったようで、その感想を頬をほころばせながらたくさんお話ししてくれた。細部へのこだわりをもつ、という意味で、宮崎館主と同じ”作り手”という視点をもたれる三浦さんは、どんな感想をもたれたのでしょうか?7月に発売予定の「崖の上のポニョ展」パンフレットに掲載されます。楽しみですね!

・ついこの間薪割りを教えていた市川くんですが、今日からジブリのPD室に異動に。若さとやる気で気合の入る市川くんは、初日の今日、スーツ姿で出勤!(ジブリにスーツで出社している人は少ないのです。)毎日きちんとスーツで出勤され、所属長にあたる野中さんと記念の一枚を撮影。

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<明日からもがんばれ、市川くん!>


6.2(火)

・7月3日に発売になる「崖の上のポニョ」のDVD。その発売に向けてのローソンのCMに、ジブリ美術館と事務局長の山﨑さんが登場します。たくさんの本格的な機材とともに収録にやってきたCM制作チームには、なんとメイクの方まで!メイクを施される山﨑さんを写真におさめつつ、「この技術を忘年会の参考に…」と関係ないことをたくらむ小林さんだった。


6.3(水)

・本日の閉館後、「ウォレスとグルミット ベーカリー街の悪夢」の完成披露の記者会見が行われた。イギリスから来てくれたニック・パーク監督とともに、吹替の声優を演じてくれた津川雅彦さんと森公美子さんが登壇され、映画のお披露目をした。

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その後、焼きたてのパンを持ってウォレスとグルミット本人も登場。
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この作品の中でウォレスはパン屋さんとして登場しますが、大変な事件に巻き込まれて行きます。それはなんと…殺人事件!!犯人は今日登壇してくださった、あの人のようだ。
ウォレスは一体どうやって助かるのでしょうか。7/18の公開をどうぞお楽しみに!


6.4(木)

・3日から始まった、ギャラリー展示 ウォレスとグルミット「ベーカリー街の悪夢」展。その中でも子どもたちに大人気なのが作品に登場するティーセットなどの展示物。時折おままごとごっこをしている姿を見かけるが、気がつくとクラッカーには小さな歯型が増えてきている。

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<ウォレスの大好きなあれ、たしかに食べてみたい!>


6.5(金)

・カフェ喫茶室内にステンドグラスが飾られた。とても可愛らしいこのステンドグラスは、堀口さんが八田さんに作っていただいたもの。食事をする子どもたちが、元気いっぱいになるようにと願いを込めてデザインされたステンドグラスは、太陽の日差しをたくさん浴びとてもきらきらと輝いてます。

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<残念ですがこのステンドグラスと、奥に写っているジジのステンドグラスは非売品です。>


6.6(土)

・だんだんと「暑いなあ…」という声がちらほら聞こえる日が多くなりました。アトリエにいるシャカもすっかり毛を短くされ、夏に向けての準備をすすめていた。

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<夏の装い>


6.7(日)

・カフェで人気の高い『ジブリの旗 4本セット』。今回新たに”ポニョ柄”が加わりました。350円です。カフェ喫茶室内で提供している一部の料理にもこの籏がたっており、お客様のもとへ運ぶと「かわいい!」と声があがり、田倉さんも思わず楽しくなってしまうとのこと。
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<ポニョ柄は青い籏です。>


6.8(月)

・先週に引き続き、今週は映画「ボルト」の監督や、ジョン・ラセターさんが来館される。初めて美術館を訪れるみなさんに向けて、ラセターさんは美術館の展示物をつぶさに説明していた。その詳しさは一緒に回っていた館長も「おれ、いらないかな…」とつぶやくほどだった、とのこと。


6.9(火)

・今日は点検のため美術館は一日電気がとまる。冷蔵庫に入れていた飲み物やこっそり隠されていたアイスもすべて処分されたが、点検は無事に終了しました。


6.10(水)

・ショップの前のウィンドウは、実はちょこちょこ変わっています。今日は本日発売になった「動物農場」と「ジブリ汗まみれ」のDVDがお目見え。

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<店内には福島さん作、手作りPOPも>


6.11(木)

・2009年度自衛消防審査会の練習が始まった。今年の隊員は、運営・防災班の西川くん、堀田くん、宮村くん。防災訓練を取りまとめたり、日頃から活動している3人は気合十分だが、いざ練習が始まってみると、緊張からか掛け声を間違えたりと、前途多難のよう。美術館の『カミカミ王子』との呼び名も名高い西川くん。本番ではかまないことを祈らずにはいられない一同だ。


6.12(金)

・アトリエで飼われているメダカがすくすく育ち、だいぶ大きくなってきた。その様子を観察している商品部の安田さんいわく、「ちょっとでも体が大きいほうが有利なんだよね…」と小さなメダカ中心に餌をまいてあげていた。

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<黒いつぶのように見えるのがメダカです>


6.13(土)

・先週から土日限定でカフェデッキでのワゴン販売が始まりました。暑い日に冷えたラムネやビールを飲んでいるお客様はとっても気持ちよさそう。隊長に任命された深谷さんは、台湾からの若い女性のお客様に「ハンサム!」「ムービースター!」「一緒に写真を撮ってください。」と声をかけられ大人気。今年は井の頭公園に向けての販売も予定してますので、公園散策の途中でのどを潤してみるのはいかがでしょう?

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<300本以上のラムネを売り上げてルンルン?な深谷隊長>


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<開かずの扉だった美術館の東門を開けると開放的な雰囲気です>


6.14(日)

・授乳室として使用している、通称「駅舎」と呼ばれる部屋。使用時にはドアノブに看板を掛けていますが、今回新たにリニューアル。悩みに悩んだ菅井さん渾身の作、<入ってます>の看板は、親子をイメージしたカンガルーの姿。子どもカンガルーがお母さんのおなかに入っています。

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<”授乳”ということで親子にしたそうです>


6.15(月)

・「崖の上のポニョ展」にある、子ども達に大人気の水球に入ったポニョ。遠足で来ていた保育園の小さな子どもたちがその水球のポニョの周りに集まって、触ったり眺めたりとしている姿は、まるで映画のシーンと同じ。ポニョの妹たちのようだった。


6.16(火)

・カフェの田中さん、丸山君、佐藤さん、堀口さんは千葉県八街にある有機農法の農家へ出向く。平成3年より無農薬で土作りをし、親子三人で野菜作りに励む内貴さんの畑では、大根が出荷を向かえていた。早速、大根を引き抜く田中さんと丸山くん。
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となりの畑では出荷直前のジャガイモを収穫。成長中の落花生や、芽の出始めたショウガ…。7月に出荷を向えるセロリを食べさせていただいた。とても濃いセロリの風味とさわやかな香りが口の中いっぱいに広がる。「セロリってこんなに甘かった??しかもエグミがほとんど気にならないね。」佐藤さんや田中さんの頭の中には、夏のスープやパスタなどなど、いろいろな料理のイメージが広がりはじめた。堀口さんはフカフカの土に「たくさんの微生物が共生しているんだな~生きている土!」と熱く感動していた。

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丸山君はカモミールを分けてもらい早速カフェに持ち帰ったらしい。畑から始まる商品開発、楽しみです。


6.17(金)

・ショップでは閉館後に緊急時の対応研修が行われた。主催するのはショップのケアレディーこと宮本さん・菅野さん。定期的に行われるこの研修、さまざまな意見や質問が交換され、参加したスタッフは真剣そのもの。特に運営から移動した菅野さんの経験と知識は頼りになる。みんな聞き漏らすまいと必死にペンを走らせていた。

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<閉館後のショップ店内にて。質問する関根くん>


6.18(木)

・カフェのデッキで作業をしていた堀口さん。ふと日よけの柱に目をやると、孵化したばかりのカマキリの卵を発見!わらわらと小さなカマキリの子たちが誕生していた。デッキのイスに腰掛けていたお客様の男の子に「ねえ見て見て!」と声を掛けてみると、男の子は堀口さんと一緒にかまきりの子ども達の誕生を祝ってくれたそうだ。

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<気分はハッピーバースデー?!>


6.19(金)

・美術館のステンドグラスを作ってくれた八田さん・ゆり子さんご夫妻が季節の贈り物をもって八ヶ岳からきてくださった。葉っぱに囲まれたさくらんぼや生き生きとした花々は、まるでお話の中から飛び出てきたよう。井の頭とはまた違った季節の風、いつもありがとうございます!

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<左はアルケミラモリス、右がロニセラ…なかなかおぼえられません。>


6.20(土)

・涼しい風が吹き抜ける中、今週もカフェデッキでのワゴン販売開始。深谷隊長の指示のもと、公園側に向けてラムネ販売をする山﨑さんですが、木陰に座っているその姿は、隠居した 好々爺のようだったとのこと。土日のラムネ販売は、今後も引き続き行います!
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<そう簡単に隠居はさせませんよ…>


6.21(日)

・ショップでは、ガラスケースの中にある商品のレイアウト整理が行われていた。担当の市来さんと高嶋さんが中心となって、試行錯誤しながらケース内の商品を並べては動かし、離れて見てはまた動かし…。これを何度も何度も繰り返す2人。いつの間にか夜も遅くなっていたが、素敵なレイアウトを探し続けて深夜まで真剣に取り組む2人なのであった。


6.22(月)

・展示の橋田さん、藤原さんと館長が、メルシャン美術館におじゃました。山梨まで車で向かうとの一行に、「どんなに魅力的なワインでもひとくちも飲まずに帰ってくるように」と、心配しつつも、ちゃっかりお土産用ワインを頼む石迫さんだった。


6.23(火)

・カフェスタッフは山梨県御坂町の松田農園を訪問した。
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ここでは喫茶室の「あこがれのフルーツサンド」で使われる黄桃を栽培している。関東2号という品種の桃の木が2本あり、それに3年前に定植した関東14号の若木に、今年は20玉ほど実をつけた。少し小ぶりの実は丁寧に袋がかぶせられ、8月の収穫時に向けて順調に育っていた。
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桃の栽培を担っている松田さんは83歳。作業の合間に採れたての桃を振舞ってくれた。深沢さん、斉藤さんたちは、品のいい極早生の桃でのどを潤した。カフェの料理はこのような元気な農家さんたちに支えられているのです。松田さん、ありがとうございます。


6.24(水)

・間もなく公開となる「ウォレスとグルミット ベーカリー街の悪夢」。ギャラリーの「ウォレスとグルミット展」でも、ティーセットの展示が子ども達に大人気。そんな中、お孫さんそっちのけで興奮気味のおばあさんや、子どもに混じって一緒に楽しんでいる様子の大人たちの姿もちらほら。展示を目当てに来て下さる方もいらっしゃり、皆さんの期待も大きいようだ。


6.25(木)

・いよいよ明日は自衛消防隊審査会。閉館後の中央ホールでは最終練習が行われていた。堀田くんのお腹から出た通る声、宮村君の機敏な動き、西川君の真剣な表情。初めてみる姿に、見学していた数名のスタッフは、3人の審査会への思い入れを感じた。本番に全員が応援に行けるわけではないけれど、みんなの思いを胸に、ぜひとも頑張ってもらいたい!


6.26(金)

・さて、今日は自衛消防隊審査会の本番!

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堀田指揮者の号令が響き渡り、真面目に練習を積み重ねてきた成果を発揮すべく、気合をいれる3人。地震発生から火災に至り、人名救助、消火活動と次々と誠実にこなしていく。

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<ケガをした人に声をかける西川隊員、報告する宮村隊員、それを受ける指揮者堀田さん>

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<消火!>

結果は惜しくも5位に留まったが、この訓練を生かし、日々の業務にもより真摯に挑む3人なのであった。


6.27(土)

・今週も土日限定のデッキ情報です。ラムネ、ビールの他に、今日から新らたに加わったのは「きゅうり」。行田の野口さんが自然農法で作ったきゅうりは、昨晩収穫したてのもの。最高気温31℃という夏日ということもあり、大好評。なんと開始から1時間半で売り切れ御免となってしまったのだが、夏の日差しの中、カフェデッキで、ビールときゅうりで舌鼓を打つお父さん達の姿は、日本の原風景のような微笑ましいような、夏を感じる1コマだった。

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<みずみずしいきゅうりです>


6.28(日)

・来る7/22(水)は日本各地で日食が観られる日。せっかくなのでジブリ美術館でもこの機会を楽しみたい!と企画を考える深谷さんと滝口さん。そんな中、「あれ?太陽の前に来るのって何?地球だっけ?」と突然ワケのわからないことを言い出した滝口さん。呆れ顔の深谷さんに「じゃあ俺らはどこにいるんだよ!!」と突っ込みを入れられていた。滝口さん、できれば地球から晴れることを祈ってください。


6.29(月)

・先週お伝えした自衛消防審査会の余韻が残る中、今日は定例の美術館内での防災訓練が行われた。審査会に参加したメンバーによる実演が行われ、普段はからかわれてもおだやかな3人が真剣に取り組む迫力には、見ていたスタッフも思わず感嘆の声を上げていた。初めて防災訓練に参加した新入社員たちも、本気で取り組む先輩を見習うべく、必死に消火訓練に取り組んでいた。

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<消火器の使い方を学ぶスタッフ>


6.30(火)

・休館日を利用して取材が行われる。カフェの厨房にて『おいしいハンバーグができるまで』を撮影。調理の一連のプロセスを紹介する予定で、佐藤シェフや丸山くんに実演を行ってもらった。人のいい丸山くんはカメラに終始笑顔でこたえてしまい、なかなか真剣な顔にならず周囲の笑いを誘っていた。普段は見ることができないカフェの舞台裏。8月に発売される美術館ガイドブックで丸山くんの笑顔とともに美味しいものが生み出される秘密がご覧いただけますのでおたのしみに。

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<カメラに緊張気味の丸山くん>