2009年8月


8.2(日)

・ここのところ、休館日とあらば美術館中のあらゆるところを駆けずり回っていた広報の小見さん。それというのも徳間書店発行の『ジブリ美術館ガイドブック』の撮影のため。昨日、ようやっと完成にこぎつけたガイドブックが届き、小見さんは「苦労の報われる一瞬!」と嬉しそうに水色のガイドブックをみんなに配っていた。


8.3(月)

・8月だというのに梅雨のように雨が多い今年の夏。美術館には多くの雨男、雨女がいるが、外エリアに上原君がいる時に集中豪雨が降るという説が浮上している。「上原君が『ウエッティ』いうあだ名だからではないか?」と伊神さんがツッコミを入れると、命名クイーン・澤登さんがすかさず「今日から『ハレッティ』にしよう!」と提案。そのやりとりを聞いていた高野君は『「ウエット」の反対は「ドライ」ではないか?』と真面目な顔で提議。 最終的に落ち着いたのは「ドライッティ」。その後まとまった雨は降っていないため、改名した効果は出ているようだ。


8.4(火)

・休館日を利用しショップでは店内のレイアウト変更を行っている。BGMは美術館短編映画『コロの大さんぽ』のサウンドトラック。軽快なリズムにのり、テンポよく作業は
進んでいくのだが、気がつけば夏の気持ちの良い天気と相俟って、店内の気温はグングンと上昇!!そんなの店内の様子に気づき、そっとエアコンのスイッチに手をかけるのは商品管理の松尾さん。個人主義の多いショップ男子を陰で支えてくれるやさしく頼もしい姉さんなのです。


8.5(水)

・現在トライホークスのウィンドウで紹介しているのは、声にして読むと楽しい<どうぶつはいくあそび>の詩。お母さんが小さいお子さんと一緒に読んでいる姿をみかけることもある。子どもの頃のように声に出して詩を読むのは思いのほか楽しかったりする。大人になったからこそ、たまには声にだして詩を読んでみるのはいかがでしょう?

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8.6(木)

・とある制作物の作成に、いろんな人の意見をきいてまわっていた机さん。経理を担当している厚樹くんにも意見を訪ねた所、「いろんな人の意見をきいても結局いいものができるとは限りません。机さんが作りたいものを押し通すのが一番です」、となにやら正論をぶちかましている。「じゃあいくらなら買う?」の質問に、とんでもない金額を言い放ち、”結局買う気はないのに正論だけ言う人”として認定されていた。


8.7(金)

・最近英語漬けの日々を送る橋田さんから「今、事務所で誰が一番英語話せるの?」との質問に、「僕、かつて英会話スクールに3年間通っていて、アメリカにもいたし、実はペラペラなんです。」と、大宣言してしまった山崎さん。それを聞いた石光さんは、以前英語の電話を替わってもらえなかったこともあってか「それなら今度からは絶対替わって下さい!!」とすごい勢いで山崎さんに詰め寄っていた。


8.8(土)

・最近の美術館ではいたるところでアゲハの幼虫やさなぎが発見されており、天内くんが大事にしていた幼虫やサナギもこの数日立て続けに羽化して飛び去っていった。こういった虫たちを囲んでみんなで観察してしみじみとしてしまう人たちが、美術館スタッフには多いのである。

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<こんな瞬間に立ち会えるかもしれません。>


8.9(日)

・「崖の上のポニョ展」で子ども達に大人気の水球に入ったポニョ。今日はそこに、中高年の男性のグループの一風変わった列が出来ていた。よくよく見てみると、一人ひとり思い入れのある分の数を撫でて去って行っているよう。その姿はまるで「○○地蔵」に願掛けしているかのようだった。


8.10(月)

・夜遅く、作業をする机さんの横で終わるのを待っていた石光さん。待っている間に柿の種を頬張っていたが、なかなか終わらず、石光さんを待たせてしまうのは悪いな、と考えた机さんは「時間があればこの文章よんでよ」と、声をかけると、「ダメ。今アタマまわらないから。」ときっぱりと断り、引き続き柿の種を無心で口に運び続けていた。


8.11(火)

・今日は久しぶりの火曜の開館日。昨日発生した地震のチェックにどきどき出社したスタッフたち。台風上陸の予告もあり、朝からあちこち確認したり、無事であることがわかって、ほっと一安心。今後も何か起きた時を想定し、ぬからぬように点検に力を入れていくことになった。


8.12(水)

・ウォレスとグルミットに続き、冬に上映する作品をそろそろ決定する時期となった。今回プロデューサーをつとめる内藤さんは、さっそく作品のチラシ制作に入る。次回の作品は『バッタ君町に行く』。詳細はまだまだ未定ですが、ぜひお楽しみに!


8.13(木)

・お盆休みの真っ只中、たくさんのお客様で賑わいをみせるショップに、助っ人として商品部の今井さんが登場!棚卸の際にも、かけつけてくれた今井さん。今回はガラスケースの一日隊長として登場。ジブリのグッズの全てを知る今井さん。普段ではちょっと聞けない様な商品に関する素敵なエピソードなんかを聞く事ができたりと、接客を受けたお客様にとって、ちょっぴりラッキーな一日となったのかもしれません。

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8.14(金)

・「きのこが、きのこが、昨日の夜はなかったのに!」と朝から騒ぐ中山さん。ショップの横にある階段のケンチャヤシの根元に不思議なキノコが生えているらしい。確かに消しゴムのような、つくしのような黄色いキノコ、誰かが驚かせようと置いていったのだろうか…。調べてみると、恐らく『コガネキヌカラカサタケ』というキノコのようで、一晩ということはなさそうだが突然生えてくるものではあるらしい。何はともあれそのあまりのかわいらしさに、幸せな気分になりました。

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8.15(土)

・カフェの店内装飾に新しく加わったこちら
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ほおずきを使って北川さんが手作りしたものだ。興味深げに見られるお客様も多いのだが、ほおずきの中をよくみてみると…
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<ポニョのいもうとたちが!>


「どうやって作ったんだろ~?」と首をかしげている方や、ほおずきを懐かしむ方など、カウンターに座るお客様の目を楽しませていた。


8.16(日)

・デッキで栽培したぶどうが収穫された。今年は袋をかけて見守った甲斐があり、昨年よりも濃厚なおいしいぶどうでした。
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8.17(月)
・夏休みも折り返しを迎えた今日、ショップでは後半も頑張ろう!ということで、館長、事務局長を交え「ちょっと一息つきましょう会」がおこなわれた。そして、なんとこの日は偶然にも木村君の30回目の誕生日。本人に気づかれないように、裏では誕生日会の準備が進められていたのだった!突然、部屋が暗転したかと思うと「30」という大きな蝋燭が乗ったバースデーケーキが、ハッピバースデーの歌と共に登場!スタッフみんなで、お祝い会となった。このサプライズに木村君は心底感激し、涙が出そうになったとか。30代の抱負を問われた木村君は、ずばり「結婚…したい。」と一言。その言葉に周囲からは、「おぉ~」というどよめきが…。木村くん、同じ抱負を開館以来ずっと言ってる諸先輩方もいますが、心置きなく実行して、30代もがんばれ!


8.18(火)

・火曜日の休館日を使って、カフェのスタッフは山梨県の農家を訪問した。朝一番で訪ねたのは勝沼の鈴木さん。現在、「ハーブのシフォンケーキ」に添えられたぶどうジャムのぶどうを提供してくれている。鈴木さんは20年以上自然農法を行い、畑には20種類以上のブドウが栽培されていた。皆は鈴木さんのブドウを食べながら、農薬を使わず育てているご苦労や農業に対する思いをゆっくりと聞いた。

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「これがダークリッチ、あれが甲斐乙女、こっちはピッテロビアンコ、それにカッタクルガン、バラディー、ハニービーナス、巨峰・・・」と、鈴木さんから説明を受けながらブドウ畑を見学した。突然「あッ!なんだこりゃッ!」と丸山くん。その声に目を向けると、なんとカボチャがぶら下がっていた。ユーモアたっぷりの鈴木さんの計らいで、畑に来るお客様を楽しませてくれているようだ。
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その後、一行は清里の小林農園へ。そこではトウモロコシ畑がいちめんに広がっている。小林さんは「採って食べてみなッ!」と。早速、斉藤さんは取れたてを生のまま口にした。甘くてやわらかい、トウモロコシ。「美術館で子どもたちに食べさせたいな~」。ところがトウモロコシは収穫した瞬間から種に変化し、甘みが栄養となりどんどんと硬くなってゆくそうだ。取れたての畑でないと味わえないと、残念に思った斉藤さんたちだった。


8.19(水)

・さて、これは誰の足でしょう?
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答えは宍戸さんの愛犬:シャカです。アトリエの床はシャカにとってすべるらしく、老犬(失礼!)の足腰に負担がかかっているため、とうとうソックスを履かせることに。本当は肉球代わりになる滑り止めは、ぐるぐる回ってあらぬ方向にきてしまうのだが、シャカはいたってご満悦なのであった。
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<かっこいい、オレ・・・>


8.20(木)

・12月に上映が決まった「バッタ君、町に行く」の試写会が行われた。この日横じまのくつ下を履いていた小林さんに、中島館長は「それはハニービー(物語に登場する蜂の女の子)を意識したのかあ!やるなあ!」と言っていたが、小林さんは「今日初めて観たんだけど・・・」とつぶやいていた。これから少しずつお知らせも増えていきますが、どうぞおたのしみに。


8.21(金)

・石川から上京した大学生の息子さん会う口実もあり、ジブリ美術館にいらっしゃったというお母さん。息子さんは館内には入らず、出口で会うことになったよう。心配そうに息子さんの体調を気遣うお母さんをよそに、照れくさくてそっけなく話し、すぐに帰ってしまった息子さん。帰る姿を見送りながら、目に涙を溜めているお母さんの様子を見た、一人暮らしをしている同郷出身の西川くんは、どちらの気持ちも痛いほど良く分かり「そうだ、ひさびさに実家に連絡をしてみよう…」と思ったそうだ。


8.22(土)

・毎年恒例三鷹市阿波踊り本番。三鷹市役所の方々との合同練習や自主練習を経ての晴れの日。雨の日も多く、暑さもありここまで来る道のりは短いようで濃厚だった。晴れ晴れした顔で踊る姿は見ている側も楽しくなってくる。「踊る阿呆に見る阿呆」という言葉通り、仕事を終え駆けつけたスタッフは運動会でついつい自分の子どもだけを追ってしまうお母さんさながら必死で踊っているスタッフを追いかけ、声援を送り、写真を撮りと大忙し。踊っているスタッフは、飛び交うその黄色い声援に励まされながらも、実は恥ずかしかったらしい。

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<新入社員だった高野くんも初参戦!>


8.23(日)

・阿波踊りの2日目の今日は、授賞式が行われる日。我らが山崎事務局長が「ジブリ賞」授与のため授賞式に参加した。マイクの位置が口元どころか頭の上に設置されている山崎さん。このままコントでも始まるのではないか、と笑いをこらえながら見守る美術館一同だった。

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<来年こそは、と踊る気満点の山崎さんです>


8.24(月)

・この日、アトリエでは事件が起こっていた。1階で昼食を食べていた宍戸さんが、突然「はあああ~ぅ!!」と悲痛な叫び声をあげ、身をよじっている。何事?!とみんなが寄っていくと、椅子の背もたれにある隙間にヒジが挟まってしまい、抜けなくなってしまったらしい。最初は「椅子ごと帰れば?」と一同大笑いしていたが、だんだんと焦り始め、「この椅子、高いのかなあ…」とつぶやき始めた宍戸さん。結局、石鹸を塗ってなんとか腕を外すことができたのだが、この珍事件は「日誌のネタに!」と広報部へタレこまれるハメとなったのだった。

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<タレこみのあった画像はこちら>


8.25(火)
・友達の結婚式で見事にブーケをゲットした今泉さん。幸せのおすそ分けということで、翌日ブーケの半分を持ってきてくれた。実は結婚適齢期の女性スタッフが多い美術館。警備室に飾られたブーケを見て、「次に嫁ぐのは私」とそれぞれ胸の内に誓う面々だった…。


8.26(水)

・ここ最近カフェのガラス天井から「カランコロン」と音がすることがある。この音を聞いて、なんだろう?と天井を見上げあるお客様もいるのだが、その正体はまだ青いどんぐりが天井に落ちる音だった。どんぐりはデッキにもたくさん落ちてきていて子どもたちにも大人気。まだセミの大合唱が続く中、すこしづつ秋の気配が近づいているのだった。

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<カフェの暖炉の上も秋色に>


8.27(木)

・「すごいものを見つけた!」と出口の佐藤さんの呼ぶ声。足元の草を見てみると孵化したばかりの蛾の姿が。蛾とはいえ、あまりにもキレイな緑色にウットリとしていると、いつの間にか帰るお客様も足を止め、撮影大会が始まった。いつもの自分の目線から少し位置を変えるだけでいろんな発見がある、ジブリ美術館はそんなところです。
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<プチ撮影会>


8.28(金)

・ショップの倉庫は常に整理整頓を心がけているのだが、その影にあるのは「倉庫の番人」こと白木くん。この日も時間を見つけては、黙々とショップ倉庫内を整理整頓。テキパキと全てをしまい終え、最後に「バッチシ!」の一言が出ると、トトロやポニョのぬいぐるみたちも少し嬉しそうな表情で出番を待ってるように見えるのであった。


8.29(土)

・月に一度の防災訓練。今回はAEDの使用について。開館前の朝から始まった訓練は、4月に入社した新人を中心にしたもの。いつも以上に真剣な面持ちで人工呼吸やAEDを使っている姿は、働くことに誇りを持ちお客様に安全に過ごしてもらいたい、という思いが伝わってきていた。立ち会って下さった三鷹消防署の方にも「初めてとは思えない」とお褒めの言葉も頂き、美術館以外でもいざという時に俊敏に動くことが出来るように、こうした訓練をひとつひとつ大切に行っていきたい。

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<訓練の様子です>


8.30(日)

・雨が降ったり止んだりの一日。ふと気付くとデッキの片隅で子どもたちが座り込んでおり、覗いてみるとそこにいたのは大きくて立派なカタツムリが3匹。その後もアリを観察したり、木の枝でトトロを作ってみたりと盛り上がる。千葉から来てくれた姉弟のお姉ちゃんは今日が誕生日とのことで、「せっかく美術館に来たのに雨になっちゃった。」といいつつも、「雨が降ってなかったら、こんなにいっぱいカタツムリに会えなかったからよかったよね。」と微笑んでくれた。ステキな夏休みの思い出になってくれたらよいなぁ。


8.31(月)

・次回の新メニューに向けてキッチンやカウンターなど各エリアで試作が行われている。秋の食材を使った出来上がる料理やデザートはどれも美味しそうなものばかりだが、担当者はまだまだといった様子で「もっとここはこうした方が…」と頭をひねっていた。もうすぐ食欲の秋!どんな新メニューが登場するか楽しみです。

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<努力が実るといいな>