美術館日誌 2013年9月　 - 三鷹の森ジブリ美術館

2013年9月　

9.1（日）

・4歳くらいの女の子のお父さんが、トライホークス内で絵本の読み聞かせをしています。関西弁でアレンジを加えたとても面白い語り口に、近くにいた子ども達もこっそりと耳を傾けて笑っていました。

9.2（月）

・夏のショップワゴン販売が、本日で終了しました。担当の阿部さんは暑い中声をはって頑張ってくれた皆さんに、お手製の賞状を作りひと夏の労を表彰をしていました。

9.3（火）

・カフェでは冬場に薪ストーブを使用しています。毎年この時期には、寒い冬が来る前にメンテナンスを行います。丁寧に一年の汚れを落として、新品のような仕上がりです。薪ストーブは部屋の中の不純物を吸い取り、空気も綺麗にしてくれるそう。冬のカフェでは優しい暖かさも味わいに来てください。

＜煙突もお手入れ＞

9.4（水）

・1階作画室の『風立ちぬ』のキャラクター設定を見ながら、お話される方が沢山いらっしゃいます。この日は髭を生やした中年男性が、「カプローニ、かっこいいなー」とお連れの女性に話していました。魅力はどこか尋ねられると、「この髭のカーブが難しいんだよ。」と、ご自分の髭を思いながらお話しされていました。

9.5（木）

・ネコバスにいるスタッフが全員女子だった日。閉館後にネコバスの手入れをしながらの話題は、最近"女子力"を上げる事を何かしたか。中村さんは「洗濯の時に、アロマジェルを入れているよ。」田中さんは「最近、裁縫箱を大人買いした。」とのこと。しかし赤沢さんは、「盆踊りに行ったよ。」と発言。「浴衣着たってこと？！」の質問に、「ううん、普段着で。」と女子力が微妙な赤澤さん。後日、阿部さんと菅野さんが大きくて重い植栽を移動していると、「おっ！それが女子力ですね！」と、通りすがりの市川くん。「女子"力"とは違～う！」と、怒られていました。

9.6（金）

・本日は14時から都内のホテルにて、宮崎監督が会見をしました。美術館ではいつものように14時の回のお客さまをお出迎え中。発言の速報が入ってから、ゆっくりと宮崎監督の言葉をかみしめるスタッフでした。

9.7（土）

・札幌での挿絵展は本日が初日。出張に行っていた一行は無事に初日を向けられてほっとしたそうです。

画像は、取材を受ける館長です。そっくりに再現された展示室を見守っていた深谷さんは「デジャヴだ...」つぶやいていました。

9.8（日）

・八幡神社のお祭りで、恒例の神輿がやってきました。今年は札幌出張で深谷さんが不在でしたが、西川くんを筆頭に、郎さん、鵜木さん、天内さん、矢澤くんが参加。小雨をものともせずに威勢よくやってきました。

＜ローソン前を通過中、余裕のある郎さん＞

深い緑の小道をすすみ、トトロの受付の前では、「させー！！」という掛け声とともに、大きくお神輿が持ち上がりました。お祈りをささげるポイントなのだそうです。

その後、また雄々しい掛け声とともにお神輿は美術館を後にしていきました。

9.9（月）

・カフェで人気の『山もりポテトのピクニックサンド』に使用されているジャガイモは、＜北海こがね＞という品種。フライドポテトにとても適した種類だそうで、ホックホクに仕上がります。食欲の秋、ぜひお試しください。

9.10（火）

・トライホークスに置かれている「熱風」の表紙を見て、「立ったー！」と喜んでいる澤登さん。今月号の表紙絵でよちよち歩きをしている小さな子は、2月号の表紙ではまだ抱っこされた乳児でした。2012年の10月号では、お母さんのお腹の中。熱風の表紙で育っていく愛らしい成長の様子を、トライホークススタッフもとても楽しみにしているそうです。

9.11（水）

・ネコバスルームの顔の正面に陣取ったきり、微動だにしない小学2年生の男の子。しばらくそのままなので「どうしたの？」と尋ねると、「にらめっこ。負けてしまいました...」とのこと。その後ネコバスの中から出てきた時も、「クロスケにも、負けてしまいました...」と悔しそうに報告してくれました。

9.12（木）

・カフェではこの日、直径40センチはありそうなおっきなキャベツが届きました。ここまでの大物は珍しくキッチンの佐藤さんはあまりの大きさに驚きつつも、赤ちゃんを抱くようにやさしく持ち上げていました。

9.13（金）

・企画展示のレンズ展にいらした仲のよさそうなご夫婦。旦那さんの「どうして鏡は左右は逆になるのに、上下は逆さにならないんだろう？」というつぶやきに、「レンズと鏡は別のものだからよ。」と淡々と答える奥様。「お前は夢がないな～」と少し寂しげな様子の旦那さまでした。

9.14（土）

・北海道に出張していたスタッフからのお土産が溢れていた事務所。定番人気のお土産に新発売のチョコなど、実に様々な美味しいお菓子がおいてあります。どのお土産を誰が選んだのか、だいたい想像がつく所が不思議です。

＜乾き物は呑み助のあの人、限定商品好きは誰でしょう＞

・札幌で開幕した挿絵展から届いたものがもう一つ。
美術館から運ばれていった展示パネルの荷物をといていると、パネルの裏にひっかかっている腕時計が発見されたそう。無くしてしまったと言っていた、運営スタッフの中野さんのものでした。美術館を出た後、群馬の倉庫を経由して札幌入りをして戻ってきた腕時計は、ふたたび中野さんの手首にしっかりとはめられました。

9.15（日）

・カフェのカウンター席は常連のお客様の人気席。これまではカウンターで働いていた木村くんが、配置変えでテイクアウトで仕事をしていると、「木村さんがいると聞いて、カウンターで食事の後にテイクアウトにもきましたよ」と声をかけてもらったそうです。まるで動く展示物のように探し求められて、異動したスタッフはちょっぴり嬉しそうです。

9.16（月）

・台風18号の上陸。朝から大雨に暴風、大荒れのお天気で、たくさん折れた枝や木の葉が飛んできます。

ちょっと危険な状態でしたので、急遽チケットの日時振替対応も行いました。
でも午後になると雨は上がり、綺麗な夕焼け空に。外から戻ってきたスタッフに「今、空がピンク色なんだよー」と教えてもらうと、最近写真を撮ることに熱心な小池さんはカメラを手に取り、早速元気よく外に飛び出ていきました。

9.17（火）

・屋上の風景が秋色になっています。ススキにパンパスグラスが少し高くなった青空に映える、爽やかな季節がやってきました。

9.18（水）

・アトリエに引っ越した内野さんと西岡さん。「その後はどう？落ち着いた？」と内野さんに尋ねると、「前からだけど、西岡さんはいつも『あまちゃん』が気になり続けています。」とのことでした。

9.19（木）

・秋の気配が訪れ、美術館の周りではドングリがもりだくさん。今年は久々の当たり年です。出口の横の石垣で、ドングリを集めていた3歳の女の子が「お供えしてるの」と一生懸命な様子。今日は中秋の名月。どうやらお月様へのお供え物のようです。

9.20（金）

・スタッフ用掲示板に貼ってあるネコの里親探しの写真をみて、「この仔、阿部ちゃんに似てるね。」と佐藤さん。言われた阿部さんが掲示板の前でネコの写真をじっと見ていると、通りすがりの深谷さんが「ぶっさいくなネコだな～」と、呟いて去っていき、うっすら落ち込む阿部さんでした。

9.21（土）

・ショップの市来さんが急に大慌てでバタバタと帰り支度をはじめました。奥様が破水したとの連絡が入ったのです。松尾さんが「予定日はいつだったの？！」と聞くと、「週末」と市来さん。「...週末って今日明日だよね！」「早く行かないと！」「3人目なんだからすぐ出てきちゃうよっ！！」と皆にせかされ、笑顔で走って帰っていきました。そして、赤ちゃんは翌朝元気に生まれたそうです。市来さん、おめでとうございます。

9.22（日）

・トライホークスにて欲しかった絵本を買ってもらった1～2才の女の子。絵本をぎゅ―っと抱きしめながら、「この本だーいすき！お母さんだーいすき！」と万面の笑み。そのあと大きな声で歌も歌ってくれて、とってもとっても嬉しかったようでした。

9.23（月）

・2歳くらいの女の子がごあんないじょに届けてくれた落し物は、外で拾った「マツボックリ」。思わず笑みがこぼれてしまいます。落とし主はきっとアカマツさんですが、落し物はごあんないじょで大切にお預かりします。

9.24（火）

・みたか太陽系ウォークという、三鷹市内全域を使ったスタンプラリーが今年も開催されています。全ポイントを制覇するにはかなりの数があります。昼休みに外食をする厚樹さんがせっせと回っているようですが、スタンプ台紙をチェックすると「今日はどこにご飯を食べに行ったか」「寄り道はどこか」など、足跡がすぐ判明する模様。

＜厚樹さんの台紙チェック＞

9.25（水）

・約12年間美術館を支えてくれた遠藤さんが、本日定年退職を迎えました。

明るく優しい笑顔でお客様とスタッフを包み込んでくれた遠藤さんに会おうと、美術館を卒業していったスタッフも大集合しました。

＜遠藤さんを送る長い花道＞
最後の送別会まで、遠藤さんの人柄をあらわすような笑いの絶えない一日となりました。遠藤さん、長い間本当にお疲れ様でした。