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館長日誌 4月

第55回 日本テレビの取材がありました!(2007.04.02)

今朝美術館にいつもどおり出勤すると、吾朗さんが青の上っぱりを着て仕事をしていました。なぜ吾朗さんが開館前にいるのかなぁと最初は漠然と不思議に思っていました。しかし、開館の鐘を鳴らし館内を一周すると気づきました。
実は今日、開館前に、日本テレビの夜のニュース番組「NEWS ZERO」の取材がありました。美術館の館内、特に「春のめざめ」原画展やDVD「王と鳥」のショップディスプレイの撮影があったんです。それは知っていたのですが、最初はテレビの撮影と吾朗さんが結びつきませんでした。
しかし、館内を一周し、ショップのディスプレイの前まで行った時にハッと気づきました。吾朗さんは、撮影にあたって、自ら手掛けた原画展やディスプレイの展示状態のチェックや手直しのために朝早くに出勤してくれていたんですね。ありがとうございました。
朝早くに出勤してもらったこともさることながら、すぐに気づかなかったことを申し訳なく思います。なにせ私が出勤した時にはもう撮影は終わっていましたから(笑)。

番組ではジブリ美術館が始めたライブラリー活動を取り上げてくれます。スタジオジブリの鈴木プロデューサーがインタビューを受けてくれて、鈴木さんがライブラリー活動の意図から今後の可能性についていろいろと語っています(どのくらい放映されるかは判りませんが)。
放送は明日(4月3日)の予定です。ぜひご覧ください。




第56回 DVD第一弾「王と鳥」 ついに発売!(2007.04.03)

三鷹の森ジブリ美術館ライブラリーDVD第一弾「王と鳥」が4月4日発売になります。高畑勲・宮崎駿両監督が若き日に見て多大な影響を受けた作品です。
この作品は日本でも過去にDVDで発売されていますが、今回はデジタルリマスターされ、画質が格段に良くなっています。しかも、従来は別途一枚のDVDとして発売されていた、ポール・グリモー監督の短編集「ターニング・テーブル」も全編収録されています。
さらに、昨年夏に劇場公開された時の初日イベント、爆笑問題の太田光さんと高畑勲監督とのトークショーの様子も特別収録されています。これでスタンダード版2枚組・4,700円(税別)です。
更に特別版のエディシオン・コレクトール版(3枚組・6,500円税別)では、ポール・グリモー監督の貴重なドキュメンタリーや日本とフランスでそれぞれ開催されたポール・グリモー展を高畑監督が巡った記録映像など、貴重な映像が盛りだくさんに入っています。しかも60ページの特別図録付です。ファンには垂涎の一本だと思います。
ジブリ美術館のショップ「マンマユート」でも、大々的に紹介していきます。スタジオジブリの原点「王と鳥」をDVDでお楽しみください。

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「ショップでは発売を明日に控えて『王と鳥』のディスプレイを製作!」




第57回 ロシアの運転手には気をつけろ!(2007.04.04)

今日はシネマ・アンジェリカで「春のめざめ」の最終上映の後にトークレファレンス#1と称して、電通テックの三浦プロデューサーと私のトークショー、並びに「春のめざめ」のメイキング映像「アレクサンドル・ペトロフ監督の肖像」の上映がありました。
三浦さんと私のトークショーでは誰も来ないだろうと思っていたので気楽に構えていたのですが、登壇する直前に会場を見てビックリ。結構お客さんが入っていたんです。しかも、電気がつくと結構明るくて人の顔が良く見えてしまうんですね。その上、最前列に座っている人と私たちが座る椅子が近くて、ほとんどかぶりつき状態なんです。
これからすぐ始まるという時に、突然、緊張してしまいました。これまでシネマアンジェリカでは、1月16日の記者発表と3月17日の公開初日に2度登壇しているのですが、今回が最も緊張しました。
メイキング映像を見るのが目的で集まってくれたのだと思いますが、とはいえ、予想外に多くの方にお越しいただき、本当にありがとうございました。

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「最終上映を待つお客様の列。ご来場ありがとうございました。」

トークの方は、私は進行役に回って、三浦さんにほとんど話をしてもらいました。なぜ「春のめざめ」の制作に関わったのか?ロシアと仕事をしてどんなことがあったか?といったところをお話いただきました。
ペトロフ監督のスタジオがあるユーリブソワというところは、モスクワから車で6時間もかかるところにあるんですね。そこへ行く時に運転手を雇ったのですが、とんでもないことが起こったそうです。
車で1時間も走ったあたりで、突然、運転手が車の調子が悪いといって車を止め、ボンネットを開けてエンジンを見始め、事もあろうに、あるプラグを引き抜いたんです!そして、自分で引き抜いたところを指差して、これが無いから車が走らないと言い出したんだそうです。
ひどい話ですね。すったもんだの挙句、代わりの車と運転手を呼ぶから、それで言ってくれと。待つこと数時間。現れた運転手はサングラスをかけた若者。今度の運転手も問題を抱えていました。
なぜか運転しながら汗をダラダラ流す。サングラスでよく判らないけど焦点の定まらない目をしている。そのうち、20ドル貸してくれ。100ドル貸してくれと、訳のわからない理由でお金を要求してくる。
途中で放り出されても困るので、仕方なくお金を貸して何とかユーリブソワまで行き着いたものの、今度の運転手はどうも薬物中毒のようだったのです。もう帰りのことは考えず、さっさと解雇して帰ってもらったそうです。
三浦さんは2度ほどロシアへ行かれたそうですが、いろいろあったようです。そんなご苦労があって「春のめざめ」は日本で公開されることになったのです(笑)。




第58回 「ゲド戦記を読む。」(2007.04.05)

昨日はジブリ美術館ライブラリーDVD第一弾「王と鳥」の発売日でしたが、DVDといえばもう一つ、「ゲド戦記」のDVD発売が昨日告知されました。発売日は7月4日。予約受付も開始されました。
通常版は、特典映像に絵コンテ映像、劇場予告編集、ゲド戦記音図鑑vol.1「『テルーの唄』はこうして生まれた」が入って2枚組4,700円(税別)。特別収録版は更に2枚の特典映像が加わり、4枚組7,500円(税別)です。
そして、合わせて発表になったのが、「ゲドを読む。」という208ページの文庫本が無料で配布されるということ!6月6日(水)から、全国のDVD取扱店、有名書店、ラジオ局、テレビ局など様々なところで、総計100万部配布されます。
カバーデザインを人気のデザイナー佐藤可士和さんが手掛け、文庫本とはいえないような、5色を使ったおしゃれな装丁になっています。普段本を読まない人もきっと手にしてみたくなると思いますよ。

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内容はというと、大きく分けて3部構成。一つが、人類学者の中沢新一さんによる「『ゲド戦記』の楽しみ方」。二つ目が、ゲド戦記の中から抜き出した「心にしみることば」。そして3つ目が「いくつかの重要なゲド戦記論」と称して、心理学者の河合隼雄さん、翻訳家の清水真砂子さん、エッセイストの中村うさぎさんらの文章が掲載されます。ゲド戦記から多大な影響を受けた宮崎駿監督のコメントも載っています。ゲド戦記を語る上ではチェックしておかないといけない一冊ですよね。
ゲド戦記は言わずと知れた宮崎吾朗前館長の初監督作品ですから、ジブリ美術館でもゲド戦記をみんなで応援していきます!
6月6日からの約1ヶ月間、ジブリ美術館にお越しのお客様には「ゲド戦記を読む。」を必ず手に入れられるように致します。ぜひジブリ美術館に来て実物を手にしてみてください!




第59回 あと1週間!(2007.04.06)

「春のめざめ」の劇場公開はあと1週間になりました。まだ見ていない人はぜひこの週末にシネマ・アンジェリカへ足をお運びください。油絵が動く!この感動は劇場のスクリーンで見てもらいたいと思います。

住み込みで働く娘パーシャは主人公の少年アントンのことが大好き。何かと彼の身の回りの世話を焼く。とはいえアントンは貴族の子、パーシャは貧しい孤児、身分の差がある。彼女の回りにいるのは荒くれ男や卑しい男たちばかり。そんな中で、パーシャは希望を胸に陽気に生きている。ある日、パーシャに御者ステパンとの縁談の話が持ち込まれた。ついに、彼女はアントンの部屋へ向かい、心を打ち明ける・・・。
しかし、アントンは若く、好奇心旺盛。隣家の美しい令嬢セラフィーマにも惹かれていく。毎日男たちに囲まれて暮らす貴族の娘にパーシャは嫉妬し、軽薄なアントンをなじる。しかし、アントンがセラフィーマとの逢引の最中に倒れ、何日も生死をさまよっていた時、彼女は決意する・・・!

パーシャの視点でこの作品のあらすじを初めて書いてみました。女性がこの作品をどう捉えているか、私には本当のところわかりません。作家のあさのあつこさんは、パーシャの現実を生き抜く逞しさと一途さと儚さがいいと言っていました。美術館のある女性は、せつない話ですねと言っていました。アントンもパーシャも若く、まっすぐで一途だから二人の結末にせつなくなるのでしょう。
ペトロフ監督は「パーシャがもう一人の主人公なのです。彼女の無償の愛がこの作品の一つのテーマです」と言っていました。
あふれる情報に囲まれて育ち、小さい頃からませたことを言う現代の若者たちにとっては、質朴すぎてありえないように思えるアントンとパーシャですが、たとえいまの若者たちであったとしても、必ず心の中に「一途に人を思う気持ち」を持っているという信念をもって、ペトロフ監督はこの作品を作ったのではないでしょうか。
宮崎駿監督も以前こんなことを言っていたのを読んだことがあります。「ひたむきに、まっすぐに、つらぬく思いを描く時、アニメーションは人を感動させることができる」と。ペトロフ監督も同じ考えではないかなぁと思った次第です。
ぜひ残り一週間のうちに「春のめざめ」をご鑑賞ください。

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「皆さんを温かく迎えてくれるシネマ・アンジェリカのスタッフの方々」




第60回 荻窪の酒場にて(2007.04.09)

ジブリ美術館のF氏がこんな報告をしてくれました。
先日、荻窪のある飲み屋のカウンターで飲んでいたら、隣りに座っていた二人組の女性が「春のめざめ」について話し合っていたと。
もちろん話しかけはしなかったけど、「春のめざめ」という言葉が聞こえ来てビックリしたというのです。
「春のめざめどうだった?パーシャとセラフィーマ、どっちがいい?」
「セラフィーマ。やっぱり、男の子を自分の思うとおりにしたいじゃない。」
などなどと話していたとのことですが、他に何を話していたかF氏に尋ねたら、「そんなに聞き耳立ててられないですよ!」とのことでした。残念!
身近なところで見知らぬ人が「春のめざめ」を確かに見に来てくれているのですねぇ。ありがとうございます。とてもうれしい話でした。上映はあと4日になりました。お見逃しなく!




第61回 両巨頭の狭間で・・・(2007.04.10)

このブログを読んでいる人はご存知でしょうが、毎月10日はローソンでジブリ美術館の翌月分のチケットが発売になるんです。今日は5月分のチケットが発売になりました。
5月は企画展示が入れ替えになります。現在のアードマン展は5月6日までとなり、展示替え休館をはさんで、5月19日から「3びきのくま展~映画にできない、とっておきの話~」を1年間にわたって開催します。
この展示は、絵本「3びきのくま」(文トルストイ、絵バスネツォフ)をモチーフにして、絵本の世界を展示室に再現しつつ、なぜこの絵本が子どもたちに人気なのかをひも解きます。しかも、企画・構成が宮崎駿監督、そして高畑勲監督が解説をするという、ジブリの両巨頭がタッグを組んだ展示です。すごい贅沢ですよね。
しかし、スタッフと話していてこれは難しいと感じたのですが、この展示を一言で紹介するとしたら何と話したらいいのか?両巨頭が制作に関わっているので、それぞれの意向がある。あちらを立てればこちらが立たず、こちらを立てればあちらが立たず・・・。
結論は両論併記!何と日本的な・・・。
内容については、ジブリ美術館のホームページをご覧ください。




第62回 羊のショーン(2007.04.11)

8日(日)5時25分からNHK教育でアードマンのアニメーション「ひつじのショーン」が始まりました。「ウォレスとグルミット」第3作で登場した羊のキャラクター「ショーン」が主人公で、仲間の羊たち、やぎや牧羊犬などの動物たちとコミカルな騒動を巻き起こす楽しいお話です。今週の日曜日、見てみてください。アードマンのクレイ・アニメーションの面白さが判ると思います。
現在開催中の企画展示「アードマン展」にはふわふわした毛並みの「ショーン」がいます。「アードマン展」は宮崎駿監督の企画をもとにアードマン・スタジオの皆さんが制作したもので、ショーンは彼らのアイデアで、子どもが座れるくらいの高さに作られ、触り心地のとても良いものになっています。

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アードマン展は展示室内にアードマン制作のキャラクターが所狭しと展示されています。巨大なウォレスやウサギも。また、映画に実際に使われた貴重なクレイ人形やセットもあって、一通り見るとアードマンの歴史と彼らのクレイ・アニメーションの制作工程が判ります。

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とはいえ、アードマン展は5月6日までです。名残惜しいのですが、展示チームでは、新展示の準備もさることながら「アードマン展」をどうやって撤収するかの準備も進めています。なにせ展示物が大量かつ、壊れやすいものも多いので。
まだ見ていない人は期間中にぜひ見に来てください。




第63回 「春のめざめ」最終日(2007.04.13)

今日が「春のめざめ」最終日です。4週目に入ってからお客さんの数が増えていて、今日で終わるのがとても惜しいです。でも、今週までだから終わる前に見ておこうという人たちであって、変な欲は出さない方がいいでしょうね。
渋谷の1館でしか上映しなかった「春のめざめ」ですが、多くの人にこの作品は愛され、いろんな形で盛り上げていただきました。関係してくださった皆さん、そして見に来ていただいた皆さん、本当にありがとうございました。
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「公開中掲げられていたジブリ美術館ライブラリー旗 また夏休みに!」

そして、早くもDVDが7月18日にブエナビスタさんから発売されることが決定しました。当然のことですが、DVDは全国で発売されます。渋谷まで来られなかった人も、期間中に時間がとれなかった方も、そして、もう一度見たいという方々も、是非DVDで素晴らしい油絵アニメーション「春のめざめ」をご鑑賞ください。
ところで、私たちにとって今日は“終わりの始まり“。今度は夏休み公開予定のミシェル・オスロー監督作品「アズールとアスマール」です。今日は関係者が初めて一堂に会してミーティングを行います。今日から新たなスタートです。こちらも乞ご期待。




第64回 「アズールとアスマール」動き出す!(2007.04.16)

週末に関係各社の代表が集まって、夏休み公開の「アズールとアスマール」の第1回ミーティングが開かれました。最初に、字幕版で映画を見て、みんなで感想を述べ合ったのですが、皆さん大絶賛。
「話は面白いし、絵はきれいだし、テーマ性もある。」「子どもが見ても楽しめるし、大人も面白いし、考えさせられる。」
みんなイイこと言うんですよね。作品もすごいのですが、皆さんの寸評も上手。さすが映画に関わる人たちの集まりだけあって、皆さん一家言をお持ち。こんな中で発言するのは結構勇気がいりますね。私なんか最近勉強し始めたばかりですから、ありきたりのことしか話せないので、こういうときに非常に困ります。
そんな中で、ある女性がこう発言しました。
「とにかく、アズールとアスマール、ふたりの男の子がかっこイイ~!」
こういう発言に私なんかはホッとするのでした。そして沢山いい話があったのに、なぜか記憶に残っているのはこういう言葉だったりするのです(笑)。




第65回 一番苦手なお客様(2007.04.17)

日曜日に、田舎の両親と弟夫婦と子どもたち、総勢7名がジブリ美術館に遊びに来ました。私は休みだったので、一緒に館内を回ってあげて一通り案内しました。
7人もいると大変!まず子ども3人(小学生2人と幼稚園)の興味がバラバラ。一番下の子は展示物なんか関係なく駆けずり回る。一番上の子はマイペース。真ん中の子はママにべったり。いろいろ教えてあげようと思っても、誰ひとり聞いちゃいない(笑)。それでいて、何かを覗き込んだり触ったりするとなると、3人が順番を争ってみんな同じようにやらないと気がすまない。
これはこれで子どもが3人いれば当然なのでそれはいいのですが、それだけにとどまらないのが大変。子どもたちに気を配ってると、今度は親の方から展示物の質問を受けたり、全くその場に関係のない最近のあれこれ話があったり。家族だからみんな勝手なことばかり言うし。そのうちに誰がどこにいるのかも判らなくなって・・・。
今まで偉い人や著名人など色々ご案内してきましたが、自分の家族を案内するのが一番大変だと知りました(笑)。




第66回 館長お願いします!(2007.04.18)

今日、某所を訪問した時のことです。5月からの企画展示「3びきのくま展」に関して大変ご協力をいただいている方々なので、うちの担当者から「館長も一度ご挨拶をしておいてもらった方がいいと思います」と言われ、出かけていったわけです。
先方の責任者らとお会いしたら、まだジブリ美術館に来たことがないというので、私から、「ジブリ美術館はこんなところで、最近はライブラリー活動なんかもしていて・・・」と、パンフレットなども使って一通り説明をしました。売込みみたいなものでしたが、挨拶代わりの話をさせてもらったのです。
それで私の出番は終わり。「さて本日の用件については担当者の方から説明を・・・」と思ったら、担当者から、「折角ですから館長から説明お願いします!」と突然、説明する役目を私に振ってきたのです!
「えつー!」ここへ向かう電車の中で、「今日訪問する目的は何だっけ?」と聞いたぐらい、私は用件そのものについては担当者に任せていたのに・・・。
しかし、ここで引き下がっては男がすたる、私が説明をしましたよ。急に頭の中で話を組み立てて・・・。幸い、担当者がきちんとした資料を作っていてくれたので、目的を達する話ができました。
ちゃんと準備してあるなら担当者が自ら説明をすればいいのにと思いつつ、「館長お願いします」と言われるとついついやってしまう私の悪い癖なのでした(笑)!




第67回 生カルロスを見た!(2007.04.19)

今日は7時からタワーレコード新宿店で「カルロス・ヌニェス」ミニライブ&トークショー&サイン会がありました。カルロスと言えばゲド戦記の音楽に参加したスペインのバグパイプ奏者。世界でもトップレベルのバグパイプの演奏家で、スペインでは何万人というコンサート会場を埋めてしまうスーパースターです。
今回、5月9日開催の「カルロス・ヌニェス ゲド戦記を奏でる」というコンサートのために来日。今日はそれに先駆けてのイベントでした。トークショーでは、ゲド戦記の宮崎吾朗監督、音楽を担当した寺島民哉氏とカルロスの3人で、ゲド戦記の音楽録音にまつわる話を聞かせてくれました。
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その中で、吾朗監督から「『生カルロス』はすごいですから、コンサートで聞いてみてください。」という話がありましたが、ミニライブで聞いた、生のカルロスの吹く笛の音色は本当にすごい!
最初にオカリナでゲド戦記の旋律を吹いたのですが、出だしのフレーズで背中にビリビリッと電気が走りましたね!映画のシーンも思い浮かんでくるし・・・。残念ながらバグパイプは演奏されなかったのですが、たて笛でケルトの音楽を弟さんの太鼓とともに演奏された時には、会場から手拍子が!離れたところから見ていた私も思わず手拍子をしていました。
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日本人の馴染みの薄いケルト音楽、しかもインストゥルメンタルなのに会場をノせてしまうなんて、すごいエンターテイナーですね、カルロスは!スペイン人の陽気さが見ていてとても心地いいんです。5月9日は「生カルロス」を見に行きましょう!




第68回 歴史のお勉強(2007.04.20)

三鷹市に中近東文化センター付属博物館があります。中近東に関する施設としては全国でも有数の博物館であると聞いています。そんなところが身近にありながら行ったことがなかったのですが、今回、アズールとアスマールの舞台がイスラム圏であるということから訪ねてみることにしました。
すると入るや否や目に入った美しいタイルに、「あっ、アズールとアスマールだ!」と声を上げてしまいました。アズールが海を渡って訪ねていった乳母の家やその国の姫の住む宮殿などで描かれていた幾何学模様やシンメトリーな模様のタイルがいくつも飾ってあったのです。
そして、姫が座るような椅子も!恐れ多くて座れませんでしたが、応接セットの一つとして置かれていたのです。
映画の舞台は北アフリカ・ザグレブ地方なので中近東とは違います。しかし、10~11世紀にはイスラム圏が中近東から北アフリカそしてスペインまで拡大していて同じ文化圏だったので、参考になる資料も沢山ありました。
ただ、悲しいかな私たちの知識があまりにも貧弱すぎました。複雑な歴史をたどった中近東の文化を、一度見学しただけでは到底理解しきれるものではありません。3人で見学に行ったのですが、それぞれに、歴史で習って覚えている単語を見つけると得意げに口にして喜ぶのでした。しかも、中学生レベルの知識で・・・(笑)。




第69回 安請け合いは禁物だ・・・(2007.04.23)

今日、第2日本テレビのジブリチャンネルというコーナー(?)のインタビューを受けました。今となっては何時だったかも覚えていないのですが、ジブリジャンネルの担当の女性Dさんに「今度、『王と鳥』について館長のインタビューを取らせてください。」と頼まれたんです。
Dさんは、スタジオジブリやジブリ美術館のイベントには必ず顔を出してくれていて、私も何回か取材を受けたことがありました。とても笑顔が素敵で、いつもにこやかに会話を交わし、感じのいい女性なんです。それでついつい、今回の依頼もいつもの調子で「はい、いいですよ」と答えたのですが・・・。
いざとなったらビックリ!
これまではDさんが自らインタビューをし、もう一人がハンディカメラで撮影する程度の簡易的なものだったのですが、今日は、カメラが2台!カメラマンがちゃんと機材を持ちこんでセッティングをしている。しかも、ディレクターもいて、さらに、女性アナウンサーまでいる!
「エッ、こんな大掛かりなの!」私はいつも通りだと思って受けていたので大弱り。しかも「こんな格好でいいの?」と聞きたくなるような普段着だったので、キチンと身づくろいをした女性アナとむさくるしいオヤジのツーショットになってしまいました・・・トホホ。
顔見知りからの話でも、詳しいことを聞かずに安請け合いはするものではないと、教訓を得たのでした。
インタビュー自体は大過なく終わり、うちの広報担当からは「普段の感じでよかったんじゃないですか」と言ってもらえました。
とりあえず、結果オーライ、イッツオーライということで・・・。




第70回 絵本に目覚めた!(2007.04.24)

「3びきのくま展」を行うにあたり、展示の元となった絵本「3びきのくま」を1962年に日本で翻訳出版された福音館書店相談役の松居直さんのお話を聞こうと、今日、松居さんをジブリ美術館にお招きしました。松居さんは福音館書店創業の中心人物であり、絵本文化を日本に普及させた第一人者です。
いろいろと興味深い話をお聞かせいただきました。
松居さんの話では、子どもは絵本というものを表表紙から裏表紙まですべて読む。表紙の絵なんか特に丹念に見ている。そして、本文を読み挿絵を見て、最後に、読み終わって本を閉じる。その閉じたときの音“パン!”、この音まで含めて子どもは絵本を感じとっているというのです。
松居さんは実際に絵本を閉じてみせて、その音の感覚を私たちに実演してくれました。2度、3度と。皆さんも近くに本があったら試してみてください。本を閉じた時の音を。
本を閉じた音は一冊一冊全て違うということです。これは目からウロコでした。松居さんはこの音の楽しさを小学4年生で知ったとのことです。さすがですね。
「3びきのくま展」を行うにあたり、また松居さんに会うにあたって、絵本についてちょっと勉強しました。勉強してどうなるわけではないのですが、43才にして絵本に目覚めてしまいました。時間よ止まれ、そして、今一度子ども時代に戻って純真な気持ちで絵本体験をしてみたいと思う今日この頃です。




第71回 朝の鐘を鳴らす時(2007.04.25)

ジブリ美術館では、朝の開館時刻と夕方の閉館時刻に、鐘をカランカラン鳴らして歩いています。朝は屋上から鳴らします。屋上から見下ろすとそこには入館を待つ人の列ができていて、鐘を鳴らすと一斉にみんながこちらを見上げるんです。だから、みんなの注目を浴びながら鐘を鳴らすんです。慣れましたけど。
今朝も鐘を鳴らすために屋上へ上ってみると、修学旅行の中高生が沢山並んでいるのが見えました。東北地方を中心に修学旅行のシーズンのようです。ここ数日多く見受けられます。そんなことを考えながら、さあ鐘を鳴らそうとしたら、一番前に並んでいる女の子3人組が私に向かって手を振ってくれました。
よく小さなお子さんたちが手を振ってくれるのですが、女子高生はあまりないケースです。予想していなかったので、一瞬「えっ」とひるみ、そして手を振って応えました。ひるんだことに自ら照れ笑いをしながら・・・。
みなさん、純情な私を突然驚かさないでくださいね(笑)。




第72回 「アズールとアスマール」吹替版完成!(2007.04.26)

今日、吹替版が完成したものを関係者で見る初号試写がありました。吹替版がまたイイ!字幕版で見た以上に美しい映像が目に迫ってくる。やっぱり字幕を追いながら見ていたからでしょうね。字幕版では見落としていたものがあったなと思わざるを得ません。
そして、海を渡った国の言葉、アラビア語がわからないという設定が、吹替版になったことでキッチリと伝わってくる。字幕版ではフランス語の部分のみ翻訳されていて、アラビア語の部分は字幕がないという形だったのですが、所詮は字幕なので言葉が通じないという感覚は今ひとつ感じ取れませんでした。それが吹替版では、日本語とアラビア語という対比になって、言葉が通じないということがリアルに感じられるものになりました。
それにしても声優の方々がうまい。声の質感やことばのリズムなど、フランス語版にとても近い感じがでていて、違和感がまったくありませんでした。そして圧巻は香川照之さん。“クラプー”というアズールの道先案内人となる物乞いの役なのですが、すごくノリノリの演技でキャラクターにぴったりと嵌まっています。
7月の公開を楽しみにお待ちください。




第73回 女性たちの声(2007.04.27)

「アズールとアスマール」の試写を見た某出版社の女性がメールをくれて、その中でめちゃめちゃ褒めてくれていました。

まさに愛と冒険と友情のファンタジー。
そして、物語を織り成す絢爛豪華な色彩の世界がなんと素晴らしいこと。
キレイ! スゴイ! ステキ! カッコイー!
エキゾチックな音楽がまたサイコー!
女子なら誰でもポーッとしちゃうこと間違いなし。
(中略)
色彩、オリエンタルなデザインから音楽、風景、植物、特に花の美しさにキャラクター達の個性・動き・優雅さまで、
どれをとってもベタボメしちゃいますよ、私。

褒めすぎじゃないの?と思いつつ、別な女性も「とにかく映像が美しい」「色彩豊かなグラフィックに驚嘆した」とか、「二人の王子が格好いい」とか言って盛り上がっていましたから、「アズールとアスマール」は女性にとてもウケが良いようです。
女性の評判はつねに気になるところですが、今まで見てもらった人たちの印象はとても良いようで、ひとまず安堵しているところです。