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館長日誌 3月

第33回 通訳のお仕事とは。(2007.03.01)

今日は「ゲド戦記」のプレミア上映会が、パリで一番お客が入るといわれている映画館で行われました。300席は満席。上映終了後には吾朗監督が登壇してトークショーも行われました。観客席からの質問タイムも用意されましたが、いくつもの質問が矢継ぎ早に出て、フランスの皆さんの関心の高さを感じました。
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「会場の質問に答える吾朗監督」

吾朗監督の通訳を務めるのは、スタジオジブリ海外事業部の落合くん。フランスの配給担当責任者からは、スタジオジブリにフランス語ができる人材がいるというのは素晴らしいことだ。フランス人の観客にはそれだけでも十分話題になる、と言われていました。
とはいえ、落合くんはその責任者に事前に電話でフランス語をテストされていました。彼はカナダでフランス語を覚えたのですが、カナダのフランス語はフランス人が聞くと古い格式ばった言葉遣いが残っていて笑ってしまう言い回しが多いのだそうです。日本語で言えば、「拙者、○○で候。」みたいな言葉遣いが残っているそうです。
それでカナダ育ちの落合くんのフランス語に現地責任者は不安を感じ、事前にテストさせろということになったのです。しかし、彼のフランス語は見事テストに合格し、今回のプロモーションの間、すべての通訳を彼が一人で担当しました。
その落合くんはお客さんの前に登壇しての通訳は今回が初体験。始まる前に食事を取ったのですが、彼の前に座っていた私に彼の緊張が伝わりました。昨日からずっと吾朗監督の取材の通訳をしてきた疲労感もあり、「私はただ吾朗さんの言ったことを訳すだけですから」と言いながら、本番にむけてちょっと不安な様子を見せていました。
しかし、トークショーは吾朗監督と落合くんのコンビネーションがよく、落合くんがテンポよく通訳していたので、話がぶつぶつ途切れる感じがせず、とてもうまくいったと思います。多分、フランスの観客の皆さんもそう感じてくれたのではないでしょうか。
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「左が落合くん」

落合くんは終わった後は安堵感とともにどっと疲れた様子で、「さすがに疲れました」と一言。
終了したのは夜11時。吾朗さん、落合くん、お疲れ様でした。

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「フランスの高名なイラストレーター メビウスさんご夫妻が見に来てくれました」
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「帰りがけに劇場のポスターにサインする吾朗監督」




第34回 ルーブル美術館のオフィスは・・・(2007.03.02 )

今日は、吾朗監督と落合くんと3人でルーブル美術館へ行ってきました。以前にルーブル美術館からジブリ美術館にわざわざ訪れてくれた方々がいましたので、この機会にこちらから表敬訪問することにしました。
一般のお客様の入り口ではなく、オフィスがある棟に入れていただきました。最初に通された部屋が、今回訪ねていった方のお部屋だったのですが、そこで見慣れない光景を目にしました。窓が足元についているんです。
ルーブルにいかれたことのある方は判ると思うのですが、ルーブルの建物は元々が宮殿で、天井がものすごく高いんです。オフィスはその天井の高い空間の途中に床を作って、上下に二部屋作っているんです。だから、窓も途中で床でもって区切られていて、私の通された部屋は上の部屋だったらしく、窓が足元から腰の高さまでだったんです。展示スペースは空間をゆったりと使っていますが、オフィスのほうは合理的に使ってるんですね。壁もそんな立派なパーテーションではないように感じましたし。
ただ、次に通された部屋は会議室だったのですが、ここは天井は区切られておらず、装飾も宮殿風のままで、こんなところで打ち合わせができるなんて・・・、ものすごく贅沢で感無量でした。
いや~、歴史的建造物をこんな形で使っているとは。しかし、聞いてみると、古いがゆえに隙間風もすごいそうです(笑)。
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「観光客の入口はこちら」
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「私たちが入った入口はこちら」

今回紹介された方の中に、日本のアニメーションが大好きな学芸員がいました。ジブリ作品もほとんど見たと言っていました。彼は1年ほど前に家族で日本へ旅行した折にジブリ美術館にも立ち寄ってくれたそうです。
その彼が絵画とアニメーションの関係性やファンタジーを描いた絵画などについていろいろと語ってくれました。ジブリ美術館の少年の部屋(少年がいろんなものに囲まれてイメージを創造するという設定の部屋)に、アニメーション制作に参考にしたルーブル所蔵の絵画をおいたらどうか、などのアイデアももらいました。
吾朗監督からも、クロード・ロランなどの絵を参考に「ゲド戦記」の世界観を作っていった話や、ラトゥールの絵を光と影の描写の参考にしたといった話が披露され、有意義な意見交換がなされました。
その学芸員のオタクぶりに少々驚きましたが、これを機会にルーブル美術館とジブリ美術館のおもしろいコラボレーション企画ができたら最高です。




第35回 さすが役者!(2007.03.05 )

昨日開催された三鷹の森アニメフェスタ2007において、「三鷹の森ジブリ美術館ライブラリー発足記念~映画「春のめざめ」をめぐって~」と題して、「春のめざめ」の上映会、並びに作家あさのあつこさん、俳優の阿部サダヲさんを迎えてのトークショーを行いました。午後1時30分開始にもかかわらず、朝10時には当日券を求めるお客様の列が出来ていました。
お目当ては阿部サダヲさん。
おかげで、古今東西のアニメーションを紹介するこのイベントに若い女性がたくさん集まってくれて、会場は満席になりました。
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「真ん中一番前から次々と席が埋まっていきました」

阿部さんにお声をかけたのは、阿部さんが2,3度ジブリ美術館にご家族で来られているのをお見かけしていたうえに、テレビ番組でチェコの人形アニメーション作りに挑戦されていたので、きっとジブリやアニメーションに興味をお持ちだろうと考えたからです。
そうしたら光栄なことに、「ジブリ美術館の場所と雰囲気が好きなんです。」「ジブリ作品はほとんど見ています。一番好きなのはラピュタですかね。」などとうれしいお話をしてくれました
「春のめざめ」については、「気に入った点としては、とにかく油絵が動くこと。絵が現実と妄想とをどんどん変わっていくのが良いですね。しかも妄想を見るのも30分はちょうど良い長さだ。」などとご意見をくれました。
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「笑いながら話す阿部サダヲさん」

そして、思春期のことや初恋の話になると、プライベートな話を面白おかしく聞かせてくれました。
「主人公の少年が『女神だ~!』と女性のことを言ってますけど、この時期じゃないといえないですよねぇ。」と客観的な意見もあれば、「中学から高一まで3年間付き合った子がいたんです。手も握らなかったけど。毎日手紙書いてましたね。本当に“女神”みたいな存在でした。」などなどかなり突っ込んだお話までしてくれました。
実は私もホスト役みたいな形で一緒に登壇したのですが、阿部さんの場の雰囲気をつかみ、流れに乗り、流れを作り出す様子に感動しました。
きっちり会場を笑わせたかと思うと、お相手のあさのあつこさんの話の聞き手に回ったり、作品制作の話を私に振ってみたり、臨機応変にさりげなくその場の雰囲気、会話の強弱を作っていくんです。わたしなんか突然話を振られたりしてどぎまぎしました。
控え室でざっくばらんに話していたときは普通にお話させていただいていたのですが、舞台に上がるとオーラが違うんですよね。目が発する光が違うというか。何度もビクッとさせられました。さすが役者さんは違いますね。
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「左 阿部サダヲさん 右 あさのあつこさん」




第36回 壇上でスイッチがOFFに(2007.03.06 )

4日のトークショーでは、作家のあさのあつこさんも大変楽しいお話を聞かせてくれました。
あさのあつこさんには早い段階から「春のめざめ」についての寄稿をお願いしたいと思っていました。著書「バッテリー」の中で10歳代の男の子の気持ちを見事に描いていたからです。それは、スタジオジブリの発行する小冊子「熱風」に文章を寄せていただき実現したのですが、さらにトークショーでもお話をしてもらおうと欲張った申し出をしたのです。
あさのさんはアニメーションにあまり興味はないとのことですが、幸いにも、ご長男が熱烈なジブリのファンらしく、ご長男がこの仕事は受けるべきだと押してくれて、出演してもらえることになったようです。ラッキーでした。
しかも、お話が面白い。こんな暴露話もしてくれました。
「私は若い男の子が本当に好きなんです。目の前を通るとずっと目で追っかけてしまう。近所では危ないおばさんと。取って食ったりしないですけど(笑)」
そして、「春のめざめ」については、「少年が恋に恋して、一途になって女性の中に理想を求めるのがすごいと思った。男の子は女性に対してあそこまで純粋になれるんだと感心した。女はもっと現実的ですから」と。
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「右 あさのあつこさん 左 阿部サダヲさん」

また、この作品は女性の映画でもあると。「少年の方は妄想の中に生きているけど、パーシャは現実を踏みしめて生きている。ある種のしたたかさも持っているし。そこがいい。」
ご自身の少女時代の話では、シャーロックホームズに恋焦がれていた話を披露してくれました。「ホームズ宛に手紙を何通も書いていた。日本語で(笑)。イギリスへ持っていこうと真剣に考えていました」と。そして、今でも小説の中の人物によく恋しているとも。
あさのさんの中にある少女の心はいまでも健在であるようです。

トークショーは司会の小島一宏アナウンサー(東海ラジオ)の素晴らしい進行で、あっという間に予定の1時間が経ってしまいました。阿部サダヲさんもあさのあつこさんもとにかく話がおもしろくて、私は壇上にいたのに完全に観客の一人として聞き入ってしまいました。それをこのイベントの取りまとめ役のジブリ美術館深谷課長に見抜かれ、「館長、壇上でスイッチがOFFになってましたよ。」と終了後に咎められました。まあ、それぐらい楽しいトークショーだったということで許していただきたいと思います。
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「一番左が小島一宏アナ 私はあさのさんの右でOFF状態に」




第37回 カウントダウン!あと10日(2007.03.07 )

「春のめざめ」公開まで、あと10日になりました。あっという間であったと同時に、第37回までこのブログがよく続いたものだと安堵しています。始める時に10回が限界だと公言していましたが、何事も慣れですね。何とか続いちゃいました。

「春のめざめ」の方はというと、とにかく見ていただいた方々の評判がとても良いです。
まず何といっても「絵が素晴らしい」「一枚の絵としても美しい」「油絵が動くことに驚いた」といった声がとにかく多いですねぇ。ポスター・チラシの絵を見ていただけば判るとおり、アニメーションとは思えない、本当に素晴らしい油絵です。
2月25日にNHK教育「新日曜美術館アートシーン」で「春のめざめ」原画展が取り上げられたこともあるのか、展示への関心も高まっています。今日、原画展を取材に来た美大生たちも、ペトロフ監督の画力の確かさと油絵が動くという技法に感動して帰ったと聞いています。
ロシア・アニメーション界の巨匠であり、ペトロフ監督の師匠であるユーリー・ノルシュテイン監督はこうコメントしています。
「ガラスに油絵の具を使って、主に指で一枚一枚絵を書いていくという手法において、彼と肩を並べる人物は、世界中を探してもおそらくいないでしょう。」

見ていただいた方々の声としては、更にこんな意見も多く寄せられています。
「現実と妄想の世界を行ったりきたりする、あの変幻自在なところがすごい」「本から物語の世界が出てきたり、いつの間にか現実から空想の中に入っていたりする動きが、油絵で描かれた手法にぴったり合っている」といったご意見です。「この手法だからこそ、少年の悶々とした妄想と現実をうまく描き出せるのですよね。」
既に見た方にしかわからないので恐縮ですが、この動きこそペトロフ監督の真骨頂であるといえるでしょう。
高畑勲監督も特別寄稿の中でこのように書いています。
「油絵のようなリアルさをもちながら、同時に変容し続けて捉えがたい印象を与えずにはおかないその表現こそ、夢かうつつか、少年が憧憬と現実と幻想の間を行き来する姿を描写するのにぴったりでした。」

とにかくあと10日。3月17日から渋谷・シネマアンジェリカで公開になります。是非この素晴らしい油絵アニメーション「春のめざめ」を劇場でご覧になってください。




第38回 「春のめざめ」×ファッション(2007.03.08 )

「春のめざめ」はとても幸運な作品だと思います。昨日も書いたように、見た人がみんな作品を気に入ってくれる。そして、この作品を紹介するためにいろんな人が協力してくれています。何人かについてはこのブログでも触れてきましたが、取り上げきれない多くの方々の協力をいただいています。応援していただいている方々、本当にありがとうございます。この場を借りて御礼申し上げます。
さて、この度、高島屋のセレクトショップ「STYLE&EDIT」さんが、店頭で「春のめざめ」を紹介してくれることになりました。
「STYLE&EDIT」は、年間売上高で日本一の百貨店、高島屋さんが自主編集するセレクトショップで、この3月1日で1周年を迎えたお店です。グローバルな視点でネクストスタイルを集めたセレクトショップであり、ファッションから雑貨までトータルで提案する情報発信型ショップです。約50ブランドを展開しているそうです。
「春のめざめ」は女性のファッションとはなんら関係ないのですが、世界から「これは!」という最新ファッションを発掘してきて、日本に紹介されているということで、三鷹の森ジブリ美術館ライブラリーが世界のアニメーションを紹介するというコンセプトと重なるところがあるかも(?)。
ということで、今回、東京店(日本橋店)と横浜店の店頭ディスプレイで「春のめざめ」を紹介していただけることになったのです。
3月10日(土)~13日(火) 高島屋東京店(日本橋店)3階の「STYLE&EDIT」にて、
3月14日(水)~20日(火) 高島屋横浜店3階の「STYLE&EDIT」にて、
「春のめざめ」の予告編が流れるほか、期間中にお買い上げの方には三鷹の森ジブリ美術館ライブラリーのポストカードセットがプレゼントされます。是非この機会に「STYLE&EDIT」をのぞいてみてください。




第39回 チョコレートライブラリー(2007.03.09 )

チョコレートライブラリーってご存知ですか?
日本橋の明治製菓本社の1階にある「100%ChocolateCafe.」は、20坪ほどの小さなカフェですが、店に入ると右手の壁一面に設置されたクーラーの中に、56種類のチョコレートが整然と並んでいます。これは、世界18カ国22種類のカカオ豆をはじめ、素材にこだわり抜いて作られた56種類のチョコレートで、それらがまるでライブラリーのように展示されているのです。
そこは、“チョコレートの魅力を100%体感・実感していただくためのチョコレートワンダーランド”であり、この56種類すべてをテイスティングすれば、ショコラ・ソムリエになれるとか(?)。
ご縁があって、「100%ChocolateCafe.」のご担当と話をする機会があったのですが、ベルギーやフランスなどのように生活に密着したチョコレート(ショコラ)の文化を紹介することにまじめに取り組んでおられ、私たちのライブラリー活動の志と似ているので、すぐに意気投合しました。
とはいえ、一緒にお仕事することは難しいと思っていたのですが、なんと「100%ChocolateCafe.」さんが、「春のめざめ」に着想を得たショコラロールとスペシャルブレンドのチョコを作ってくれました。
「春のめざめ」ショコラロールは、甘く、ほろ苦く、そして甘酸っぱい初恋のイメージで、フレッシュチョコレートをふわふわのスフレ生地で巻いて、季節のフルーツが添えられています。期間限定、数量限定ですが店頭に並びます。
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おまけのチョコレートとして「春のめざめ」オリジナルチョコレートも。少年が大人の恋に目覚める甘酸っぱい感覚の中に、軽い渋みを表現したスペシャルブレンドです。

店舗 100%ChocolateCafe.
   東京都中央区京橋2-4-16明治製菓本社ビル1F
TEL:03-3273-3184
期間 3月15日(木)~31日(土)
商品 「『春のめざめ』のショコラロール」650円
数量 毎日限定20食

期間中は店内に「春のめざめ」の絵本とスタジオジブリの小冊子「熱風」春のめざめ特集号が置いてありますので、そちらを見て楽しみながら特製ショコラロールを味わってください。
詳しくは、100%ChocolateCafe.ホームページをご覧ください。




第40回 春はまだ?(2007.03.12 )

北日本では大荒れの天気だったようです。各地で大雪が降りました。10日ほど前には東京では気温が20度近くまで上昇し、いきなり春を通り越して初夏へと向かう勢いだったのに、一転して冬に逆戻りです。
しかし、それにもめげず、今週末は「春のめざめ」の公開です。素敵な春が訪れることを祈って・・・。
下の写真は、三鷹駅からジブリ美術館へ向かって歩く玉川上水沿いの道「風の散歩道」で見つけた桃の木です。満開に咲いたピンクの花がとてもきれいだったので写真に撮ってみました。次は桜の開花を待つばかりです。
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さて、今週末の「春のめざめ」公開に向けて、新聞、雑誌、テレビなどの各メディアに働きかけて宣伝をしてくれているのが東宝アドの矢部さんをリーダーとするチームです。スタジオジブリの鈴木さんが「矢部ちゃんは、ひとの2倍から3倍働いてくれるから」と言っていましたが、本当に東宝アドの皆さんの頑張りによって、単館ロードショーの作品にもかかわらず多くのメディアで「春のめざめ」を取り上げてもらうことが出来ました。
特に、ジブリ美術館では配給宣伝なんて経験もないことなので何もわからないところを、小柳さん、松木さんという二人の女性が背中のかゆいところまで手を廻して色々と手際よくやっていただきました。本当に感謝です!
今日、差し入れを持って久しぶりにオフィスに立ち寄ってみました。そして、驚きましたねぇ。部屋の汚さに!新人の男性2人が加わって部屋が狭い!その上、物があふれ、雑然とした部屋で、新人2人は机もなく、打ち合わせテーブルにパソコンを置いて仕事をしていました。写真を撮るのを忘れたことを後悔しています(笑)。
4月になるともう少し広い部屋に移るのだそうですが、思い返せば、「春のめざめ」の準備を開始した時は、部屋に小柳さんが一人だけ。壁に向かって置かれた机にぽつんと座っていて、物も揃っておらず、冷え冷えとさびしい部屋であったことを思い出しました。
あれは10月だったと記憶しています。それから数ヶ月がたちました。一つの作品に没頭している間に、あっという間に時は流れ、色々なことが変わっていくんですねぇ。今日はそんなことを感じました。
「春のめざめ」の公開間近!確実に春はそこまで来ています。




第41回 シネマ・アンジェリカへの最短ルート(2007.03.13 )

さて、「春のめざめ」の公開が今週末からとなりましたので、あらためて上映場所であるシネマ・アンジェリカについてご紹介します。
まだ行かれたことのない方は判らないかと思いますが、実は渋谷駅から最も近い映画館なんです。マークシティの方から出てもらうと、雨が降ってもほとんど濡れずに行けるんです。
ということで、今日、たまたま渋谷駅を通ったので、写真を撮ってきました。写真でシネマ・アンジェリカまでの最短ルートをお教えします。
まず、JR山手線や井の頭線、銀座線の改札を出たら、そのままマークシティーへ向かってください。その他から来る方はマークシティーに上がってきてくださいね。
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この場所はわかりますか?ここからマークシティの4階へ上ってください。
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スタバがあるのは3階。もう一つ、4階まで上がってくださいね。
4階は「Restaurant Avenue」と「Shop Avenue」です。
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そして、4階まで上ったら、ずーっとまっすぐ突き当たりの出口まで歩いてください。
おいしそうなお店があっても、立ち寄らないでくださいね。行きはひたすらまっすぐに!お食事は映画を見た後に。
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突き当りの出口に行き着いたら、ここがポイント!
出口を出たらすぐ左!FM渋谷のスタジオが見えるので、この左の道へ進んでください。
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この路地は地図に載っていませんが、ここが最短ルート!
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路地を行くとすぐナチュラルローソンがあるので、その角まで出てください。
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ナチュラルローソンを右に曲がれば・・・。
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右手3軒目に真っ赤な看板!”Cinema Angelica"のロゴが目に飛び込んできます。
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この地下へと続く階段を下りると受付があります。怪しげな入口ですが心配ありません。心優しいスタッフが皆さんを出迎えてくれます。

このルートであれば、道玄坂の急勾配を登ることなく、エスカレーターで上れます。楽ちんで、もっとも早いマル秘ルートです。これを覚えて、今週末はいざ”シネマ・アンジェリカ”へ!




第42回 各回先着50名に初日プレゼント(2007.03.14 )

もういくつ寝ると公開日!ということで、明後日に迫ってきた「春のめざめ」の公開。いよいよです!
16歳の少年と2人の女性の甘く切ない恋模様が美しい油絵で描かれ、そして“動く!”。少年の目の前で繰り広げられる現実と頭の中の妄想の世界、恋することの美しさと残酷さ、愛というものの中にひそむ聖と俗、その狭間を行きつ戻りつする心象風景を「動く油絵」ならではの表現で見事に捉え描き出しています。ペトロフ監督が織りなす美しい映像を、ぜひスクリーンで堪能してください。

公開初日は各回の先着50名様にプレゼントを用意しています。プレゼントは3点。
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①三鷹の森ジブリ美術館ライブラリー特製クリアファイル
 ライブラリーのロゴマークがプリントされたクリアファイルを作りました。ロゴマークは三鷹の森ジブリ美術館設立の時に宮崎駿監督が描いた「ムゼオ虫」(ムゼオとはイタリア語で美術館の意味です)が、三鷹の森ジブリ美術館ライブラリーの看板を持っている絵です。かわいいマークなので覚えてくださいね。
②スタジオジブリ発行「熱風」春のめざめ特集号
 毎月スタジオジブリが発行している小冊子「熱風」の2月号で「春のめざめ」が特集されました。俳優の香川照之さん、作家のあさのあつこさん、映画監督の大林宣彦さん、字幕翻訳の児島宏子さんの寄稿文がペトロフ監督のデッサン画とともに掲載されています。なかなか手に入らない小冊子ですので他のページも含め是非読んでいただきたいと思います。
③100%ChocolateCafe. 3月17日チョコレート
 明治製菓の100%ChocolateCafeさんのご協力で、56種類のチョコレートライブラリーから、公開日の日付にちなんだ3月17日のチョコレート(「03マダガスカル」と「17ブラジル」)のスペシャルセットをご提供いただきました。ぜひ、味わってみてください。

映画鑑賞の料金は1,000円ですからとてもお得ですよね。1日の上映回数は7回あります。何れの回に並んでも先着50名様に差し上げます。ぜひゲットしてください。
上映館 : シネマ・アンジェリカ
      東京都渋谷区道玄坂1-18-3 フジビル37-B1
TEL   : 03-5459-0581
上映時間: 11:00 12:15 13:30 15:00 16:15 17:30 19:00
当日料金: 1.000円 (税込み)




第43回 最後までドタバタ!(2007.03.15 )

さて、明日は公開前日ということで、「春のめざめ」をテレビやラジオで紹介いただける予定です。
まず、FMラジオ J-WAVEの朝の番組、J-WAVE GOOD MORNING TOKYOで紹介されます。別所哲也さんが、三鷹の森ジブリ美術館ライブラリーと「春のめざめ」を紹介してくれます。8:20頃の予定です。
私もスタジオに行ってインタビューを受けます。初めての生出演。今から緊張しています。朝から頭が働くのか、口が動くのか、とても心配です。
そして夜は、日本テレビの金曜ロードショーで紹介される予定です。テレビですから当然のこととして映像が流れるでしょう。油絵が動く感動は、映像を見てもらわないと判りませんからね!しかも、Web上の予告編よりテレビ、テレビより何といっても劇場のスクリーンで見るのがベストです!
深夜は日本テレビの映画情報番組「いまあま」(深夜1:54~)で、三鷹の森ジブリ美術館ライブラリーが特集されます。番組収録もジブリ美術館で行われました。キャイーンのお二人がジブリ美術館で楽しいトークとともに「春のめざめ」とDVD化第一弾「王と鳥」を紹介してくれます。美術館の館内、とりわけ「春のめざめ」原画展の様子も映ると思いますのでご期待ください。

ということで、公開に向けてテンションが勝手に高まっていますが、今日はシネマ・アンジェリカさんと最終の打ち合わせを行いました。「初日プレゼント(各回先着50名様)は明日の夜に仕込みをします。」「パンフレット、絵本といった販売物はどこそこに並べます。」などなど、一通りの準備の打ち合わせが終わったころ、ひとつの課題が出てきました。
初回の上映の前に誰かがご来場者への来場御礼の挨拶をするべきではないかと。私が御礼するのが筋かもしれませんが、それだけではお客様は物足りないだろう。ではいったい誰に一緒に登壇してもらおうか?
明日の宿題ができてしまいました。明日調整します。準備万端のつもりが最後までドタバタしてます。




第44回 ついに明日公開!(2007.03.16 )

今日は朝からラジオに出演しました。J-WAVE GOOD MORNING TOKYOで別所哲也さんと10分弱お話をしました。自分なりには変な緊張もせず頑張って話をしたつもりですが、聞いている人にとってはどうであったのでしょうか、とても不安です。
でも、別所さんが素晴らしい声で、三鷹の森ジブリ美術館ライブラリーの意義と映画「春のめざめ」について丁寧に紹介してくれたので、本当に良かったです。私が何を話すよりも聞いている方々に届いたことと思います。

ついに明日は公開初日!
ぜひシネマ・アンジェリカに足をお運びください。ペトロフ監督の素晴らしい油絵が動くアニメーションをスクリーンでご堪能ください。私はこれからシネマ・アンジェリカへ明日の準備に向かいます。




第45回 「春のめざめ」秘話(2007.03.17 )

ついに公開!
今朝は10時にシネマ・アンジェリカへ行ってみると、その頃からポツポツと11時からの初回上映のお客様が入口付近に来られて、自然と列が出来ていきました。
朝の寒い中を並んで待っていただいた方々、そして初日からお越しいただいた方々、ありがとうございました。
そしてそれを上回る勢いでこの映画に関係していただいた方々が集まってきてくれました。三鷹の森ジブリ美術館ライブラリーを立ち上げようと決めてから、この第一弾「春のめざめ」の公開にいたるまで、多くの方々の教えを受け、またご協力を頂戴してきました。
この場をお借りして御礼申し上げます。

初回上映の開始にあたっては、スタジオジブリの鈴木プロデューサーに急遽、登壇してもらいました。そして、「春のめざめ」という邦題をつけた秘話を語ってもらいました。
鈴木さんが高校生だった頃に同じ題名のギリシャ映画があったそうです。その映画は、女性の裸がポスターにのっていて、且つ「18歳未満でも見られます」というコピーだった。それでエッチな映画かと想像してドキドキして見に行ったら、そんなものじゃなくて、主人公の男の子と女の子の映像がとても美しくて、その映像美に感動を受けて帰ったとのこと。鈴木さんにとって記憶に残る映画の一つなのだそうです。
鈴木さんはペトロフ監督の「春のめざめ」を見た時にその映画のことを思い出し、そして、原題をそのまま英訳して「マイラブ」とするよりも内容に合っていると考えたそうです。公開の時も春ですし・・・。
ちょっとエッチな感じがしますが、こちらのペトロフ監督「春のめざめ」も見た人はきっと映像の素晴らしさにガーンと衝撃を受けて帰られることと思います。是非早い機会にご覧ください!

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「寒い中を並んでいただき有難うございました!」




第46回 絵本「春のめざめ」(2007.03.19 )

3月17日映画の公開に合わせて、絵本「春のめざめ」が発売になりました。下の写真は渋谷のブックファーストの店頭ディスプレイです。
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中身はというと、映画から抜き出した絵に、映画字幕を担当してくれた児島宏子さんが文章をつけてくれています。絵本ではすべての場面を網羅できません。その代わりに状況設定などを文章で説明してくれています。したがって、映画の理解にとても役に立ちます。
映画は27分の中に起承転結が凝縮されていて、話がテンポよく早い展開で進行していくので、事前に絵本で一通りを理解しておくとより良く映画を鑑賞できるかもしれません。
逆に映画を見ている人がスクリーン上では追いかけきれない細かなところをカバーしてくれている絵本ともいえます。原作本も読んでいる児島さんだからこそ書ける文章になっています。
映画を見てから読んでも、あの場面にはそういう意味があったのかと、絵本を読んでまた理解を深めてもらえます。私はそのパターンでしたが、とても有益な絵本です。
美しい油絵が動く素晴らしさ、動きの中で表現された登場人物の心理描写などを堪能するには、やはり映画を見てもらわねばなりませんが、「見てから読むか?読んでから見るか?」 是非、映画とともに絵本もご一読ください。




第47回 恋をする(2007.03.20 )

16才の少年アントンが好きになった相手は
同じ年頃の少女パーシャと、
そして、もうひとり・・・25才のセラフィーマ

思春期の少年は女の子のことで頭がいっぱい。理想の女性を想像し、勝手な恋愛模様を夢想する。当然、性的なものにも興味を持ち、大人の世界を盗み見るようになる。しかし一方で、純粋な心を失わず自らの尺度をもって理想とし、大人たちの不条理な言動に激しく反抗する。大人の世界をいい加減で、汚らしいものと決めつけ、自らの理想のままに一途になって突っ走るのも思春期の少年の特徴だ。
主人公の少年アントンも、そんな思春期の少年。19世紀末、ロシアのとある町。16才になるアントンは、ツルゲーネフの『初恋』を読み、女主人公ジナイーダに夢中になった。そして、自分自身の恋を夢見て想像を膨らませていく。

 そんなアントンに彼の家に住み込みで働く少女パーシャが思いを寄せていた。彼女は貧乏な孤児だったが、可憐で愛らしく献身的にアントンに尽くす。アントンは「彼女となら身分の差を越えた本物の恋ができるかもしれない」と想像する。一方でアントンは隣の家に住む25才の令嬢セラフィーマに出会い、恋をする。「彼女はまさに女神だ!」と。こうして彼は年齢も境遇も違う2人の女性に向かって性急に行動を起こすのだった。
 身の回りの大人たちの俗物さを尻目に見ながら、恋愛とは神聖なものだと信じるアントン。しかし、思春期の少年が初めてする恋は、無鉄砲で身勝手。本人の真剣さとは裏腹に浅はかで危なっかしい行動がやがて様々な事件や悲劇を引き起こしていく。
そして、二人の女性の現実の姿に触れたとき・・・。アントンは、初恋を通じて“聖”と“俗”が入り混じる現実の大人の愛を体験する。

(「春のめざめ」の作品解説の文章を読んだことのない人もいると思うので、今回はこの場を借りて映画の内容について書かれた部分を掲載しました。公式サイトには映画を理解するうえで有益な情報が掲載されていますので是非ご一読ください。)




第48回 東京国際アニメフェア(2007.03.22 )

今日から東京国際アニメフェアが始まりました。一般の方の入場は3月24日(土)、25日(日)です。
スタジオジブリのブースでは、ジブリ美術館で展示しきれなかったペトロフ監督の「春のめざめ」の原画を中心にすえています。ジブリ美術館の展示とはまた違う絵が展示されていますので、是非ご覧ください。ペトロフ監督が実際に使った油絵の具や筆なども展示しています。
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スタジオジブリのブースの上には巨大トトロが飛んでいます。そしてブースの前では社員が手分けしてチラシを配ってます。是非立ち寄ってください。
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壁にはこんなパネルも張ってあります!
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なお、電通のブースの一角に電通テックの方が「春のめざめ」のコーナーを作ってくれました。そしてかわいいコンパニオンがチラシを配ってくれています。
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第49回 現場を知る人の言葉(2007.03.23 )

三鷹の森ジブリ美術館では、アニメーション文化の調査研究活動に対する助成を行っています。毎年1回、助成対象となる研究者の募集をかけ、応募してきた人の中から、選考委員の審査を経て、若干名に助成金を交付しています。
今年の選考は難航しました。そこで書類審査のみならず、初めて面接を行うことになり、今日、4名の研究者の面接を行いました。選考委員は、名アニメーターの大塚康生さん、アニメーション評論家おかだえみこさん、池田宏宝塚造形大学教授、浜野保樹東京大学大学院教授という4名のお歴々と、ジブリ美術館から三好学芸員と私。
4名の研究者は一人ずつ選考委員6名の前で研究計画について質疑に応じなければならないのですが、それぞれ自分の考えをはっきりと主張していて、とても頼もしかったです。しかし、4名の大家の鋭い突っ込みの前では赤子同然でしたね。それぞれにアドアイスをいろいろと貰っていました。4名の研究者は書類の再提出となりましたが、新しい研究計画書が楽しみです。
ところで、私はこの面接を楽しんでみていました。それぞれの選考委員から経験に基づく楽しい話が聞けるのですから。中でも面白かったのが大塚康生さんの話。経験豊富な名アニメーターですから、話の引き出しがいっぱいあって、興味深い話をいろいろ聞かせてくれました。
その大塚さんが、アニメーション学校で学生に教えている実技について、ビデオを持ってきて語ってくれました。
「仕事にすぐ役立つようにと、動画の描き方ばかり教える風潮があるが、自分は原画を教えている。動画を経てから原画へすすむという観念があるが、最初から原画を描かせてもほとんどの人が描けるようになる。
動画ばかり描いているときれいな線を書けるようにはなるが、自分で絵を動かすことへの興味を失ってしまう。それよりも粗い線でも動かすことの面白さを早いうちに発見して欲しい。だから自分は原画を描かせている。あとは本人がどれだけ熱心か次第。」
実際にビデオで見た学生たちの作品は立派にキャラクターが動いていました。そうしてみんなが大塚さんの話に引き込まれ、質疑の時間はオーバーしてしまいました(笑)。現場を知る人の話はとても説得力がありますね!




第50回 桜咲く(2007.03.26 )

今日、お昼に外出した折に車で桜並木を通りました。桜が咲き始めましたねぇ!やはり桜が咲くと春がきたという感じがします。
こんなことを書くと恥ずかしいのですが、今日改めて桜の木を見ていて気づいたことがあります。一本の木の中でも南側の枝から花が咲いていくんですね。並木道を通っていたら、日当たりの良い側の枝だけ咲いている光景に出くわしました。
考えてみれば当然のことなのですが、何となく木全体に3分咲きから8分咲きへと開花が広がっていくというイメージが私の中にありました。ところが、「あつ、南側だけ咲いてる!」と、目に留まったのでした。皆さんは気づいてましたか?

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「この写真では判りにくいのですが、左が南。左の枝だけ花が咲いてます!」

今週末はお花見に人が出そうですね。皆さん、飲みすぎには注意しましょう。
そして、桜の季節に合わせて「春のめざめ」をぜひ見に来てくださいね。




第51回 4月からの予定!(2007.03.27 )

今日は、三鷹の森ジブリ美術館の理事・評議員の皆さんに、この半年の活動報告と平成19年度の事業計画を説明する会合がありました。この説明は私がするのですが、説明しながら、今年も春から夏にかけて色々とやることが差し迫っているなぁと改めて実感しました。
良い機会ですので、今後の主な予定を書かせてもらいたいと思います。今日は春のスケジュール。

①ジブリ美術館ライブラリー劇場公開第一弾「春のめざめ」絶賛公開中
 3月17日に公開した「春のめざめ」はおかげさまで大好評。平日はご年配の方も見に来てくれていて、映画というだけでなくアートとして堪能していただいているようです。上映は4月13日まで。まだ見ていない人はお急ぎください。

②4月4日 ジブリ美術館ライブラリーDVD第一弾「王と鳥」発売
 昨年夏にスタジオジブリが中心となって公開したフランス、ポール・グリモー監督の「王と鳥」をジブリ美術館ライブラリーのDVD第一弾として発売開始します。高畑勲・宮崎駿両監督が多大な影響を受けたこの作品を、劇場で見た人も見なかった人も是非DVDを買ってみていただきたいと思います。グリモー監督の短編作品など盛りだくさんの特典映像付です。

③5月19日 新企画展示「3びきのくま」展開催
 トルストイが書いた絵本「3びきのくま」は1962年に出版されてから40年以上もずっと、子どもたちに読みつがれてきました。一見何の意味もなさそうなお話にもかかわらず子どもたちをひきつけてきた人気の秘密は何なのか?この問いをきっかけとしてできた展示です。宮崎駿監督が企画・構成し、高畑勲監督が解説するというすごい組み合わせで現在制作中です。お楽しみにお待ちください。
 ちなみに現在開催中の「アードマン展」は5月6日までとなります。ジブリ美術館でウォレスとグルミットに会えるのもあと僅かです。ぜひお見逃しなく。




第52回 今年の夏も盛りだくさん!(2007.03.28 )

昨日に引き続き今日ご紹介するのは今夏のスケジュールです。ジブリ美術館で行うもの、外部で行うもの、色々ありますが、いずれもジブリ美術館が関わって活動していくものです。

①7月21日 東京都現代美術館にて「ジブリの絵職人 男鹿和雄展」開催
 「となりのトトロ」の背景美術を手掛けた男鹿和雄さんは、トトロの世界観を作り出した人とご紹介しても良いでしょう。里山などの自然の風景を描いたら天下一品。その後のジブリ作品でも大事な場面は男鹿さんが描いており、その意味ではジブリの世界観を作った人とも言えるかもしれません。そんな男鹿和雄さんが描いた原画を集めた展覧会が、この夏東京都現代美術館で開催されます。ジブリ美術館所蔵の作品が多数出品され、うちの学芸員が企画立案、作品選定から設営まで協力していきます。是非この夏は木場の現代美術館にも足をお運びください。

②7月下旬 ジブリ美術館ライブラリー劇場公開第2弾「アズールとアスマール」公開
 そしてジブリ美術館ライブラリーの劇場公開作品2作目は、フランスのアニメーション「アズールとアスマール」です。監督はミシェル・オスローさん。前作「キリクと魔女」に引き続きフランス国内で大ヒットした作品です。現在吹替版の制作中で、詳しい情報はもう暫くしたらお伝えできると思います。
 なお、あわせて7月下旬にはDVDも第2弾を発売します。現在ラインナップを調整中ですので、もう少しお待ちください。

③夏のイベント
 そして、ジブリ美術館での夏のイベントも計画中です。去年は、大人限定で、「夜の美術館」を体験してもらうイベントを企画しましたが、今年は元に戻って子供向けのイベントを実施したいと考えています。企画はこれから検討します!お楽しみにお待ちください。

ということで、ジブリ美術館のスタッフは、この春から夏にかけて、美術館の内外で精力的に活動していきます。どれもこれも面白いものになるはずです。ぜひご期待ください。




第53回 スウェーデン王妃来館(2007.03.29 )

来日中のスウェーデンのシルヴィア王妃がジブリ美術館にお出でになりました。1時間40分ほどの滞在だったのですが、宮崎監督みずから館内をご案内しました。
入館されていたお客様たちにはご不便もかけたのですが、皆さん王妃に手を振ったり、「Welcome to Ghibli」と声をかけてくれるなど、歓迎の意を表してくれました。皆さんご協力ありがとうございました。王妃も終始にこやかに、笑顔で答えていらっしゃいました。春休みでお子さんが多かったこともあって、とても良い雰囲気が自然発生的に生まれました。すごくよかったです。
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王妃の立ち居振る舞いはとてもエレガントで、ニッコリと微笑まれると私のような田舎者はその美しさにすっかり魅入られてしまいました。始めに映像展示室「土星座」で私から一通りの説明をさせていただいたのですが、その折には、王妃から凝視されて、頭に血がのぼり話しながら汗が出ました(笑)。
館内を回られる折には、王妃はとても好奇心を持って一つ一つの展示物をご覧になられ、宮崎監督の説明に熱心に耳を傾けていました。王妃からも色々と質問もあり、シルヴィア王妃と宮崎監督の間でなごやかに会話をされながら館内を一周されました。
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ちなみに、時間の都合上説明は割愛する予定だった「春のめざめ」原画展では、王妃が自ら足を止めて、原画やストーリーボードを丹念にご覧になりました。
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そして最後に、屋上庭園にも上られて、ロボット兵の前に急遽ご用意したテーブルを囲んで短い時間ですが暫しご歓談されました。ロボット兵の前は傾斜がある上、地面に石を引いていて、椅子が斜めになってすわり心地は良くなかったと思うのですが・・・。お二人は、「子どもたちにむけて何をどのように伝えていくべきか」ということを熱心に語られていました。
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国賓であるスウェーデン王妃をお迎えできたことはとても光栄なことで、スタッフ一丸となっておもてなしをさせていただきました。ジブリ美術館でのひと時をきっと楽しんでいただけたことと思います。




第54回 「春のめざめ」はこうして生まれた(2007.03.30 )

突然、ライブラリー担当の内野さんから、トークショーに出てくれといわれました。4月4日シネマ・アンジェリカで「春のめざめ」最終上映(7:00~)が終わった後です。なんと昨日決まったんですよ。もうビックリです。
私よりも驚いたのは電通テックの三浦さん(3月23日第23回でご紹介)でしょう。そう、私と三浦さんとのトークショーなのです。そんなの誰が聴きに来るの?と言わざるを得ないトークショーなのですが、目玉がありました!
「春のめざめ」のメイキング映像「アレクサンドル・ペトロフ監督の肖像」が上映されます!
ペトロフ監督のスタジオ風景や、実際にアクリル板に油絵の具で絵を描いている様子などが記録された映像です。本邦初公開です。
これを見ればペトロフ監督がどうやって自分の指を使って絵を描いているか、どういう風に映画が作られているかがわかります。また、背景美術で参考にしたペトロフ監督の住んでいるユーリブソワの町並みも出てきます。アントンとセラフィーマが逢引きの約束をしたあの教会のモデルとなった場所も。
そして、師匠であるロシア・アニメーションの巨匠ユーリー・ノルシュテイン氏との対談もあります。ファン必見です。

であれば、プロデューサーである三浦さんには制作当時の話をトークショーでは話してもらいましょう。どうして電通テックがこの映画の制作に関わったのか?制作過程において日ロ間で何か面白い出来事はなかったか?
題して、「“春のめざめ”はこうして生まれた」
突然のことで面食らってますが頑張りますので、皆さん見に来てください!

■日時:2007年4月4日(水) 
    「春のめざめ」19:00の回上映終了後
    (19:45頃より開始予定)
■場所:シネマ・アンジェエリカ(渋谷)
■料金:「春のめざめ」19:00の回の入場料金(当日:¥1,000)のみ
■内容:三鷹の森ジブリ美術館ライブラリー 
     トークレファレンス#1
        三浦啓一(電通テックプロデューサー)
        ×中島清文(三鷹の森ジブリ美術館館長)
     「春のめざめ」メイキング映像
        「アレクサンドル・ペトロフの肖像」特別上映(約40分)
※イベントは映像上映も含め約60分程度(終了予定時刻20:45)
■問合せ:シネマ・アンジェリカ(03-5459-0581)