2012年2月


2.1(水)

・ネコバスの前で、「どうしようかな?今日はのぼってみようかな?」と悩んでいる8歳くらいの女の子。何度も遊びに来たことがあるのに、ネコバスの頭の上に乗るのは可哀想だから、と、ずっと我慢してきたそう。「大丈夫だよ」と教えてあげると、そ~っとのぼって、喜びがはじけたようなとびきりの笑顔を見せてくれました。その後も小さい子たちにマックロクロスケを取ってあげたり一緒に遊んであげたりと、周りに優しい気持ちを広げてくれました。


2.2(木)

・明日は節分。今年もローソンさんに注文した恵方巻を各自受け取るのですが、家族の分もまとめて注文したショップの御山さんが、注文書とにらめっこしながら首をかしげています。「どうしたの?」とスタッフが取り囲むと、注文したはずの普通の恵方巻がないとの事。「今年もやっぱりか...」と大捜索が始まりました。運営の二宮さんに尋ねてみたところ、「私、海鮮食べられないから、普通の頼んだ。」と、潔白を訴えている。しかし注文書をよくよく見てみると、二宮さんの注文にはばっちり"海鮮"に印が。すでに食べてしまっていたので、どうにもできない事に動揺を隠せず、「み、み、みやまたん...ごめんなさい!!」と、名前まで言い間違える始末。その噂はアっという間に全スタッフに広がり、二宮さんは「"恵方巻"の本来の意味を考え直します。」と、反省の弁を述べるのでした。


2.3(金)

・一方、事務所で恵方巻を食べようと吉方の北北西を探すと、そちらはトイレ。西岡さんや内野さんが揃ってせーの、と恵方巻きにかぶりつく中、何も知らずトイレから出てきた山浦さん。ガラッと扉を開けると、そこにはのり巻きを口にした人たち全員の注視がそそがれるという、奇妙なシチュエーションが。一瞬ビクッとする山浦さんに、思わず皆が吹き出してしまい、無言で食べきることはできませんでした。


2.4(土)

・屋上に来た女の子が、「なんでロボット死んじゃったの?!」と、今にも涙がこぼさんばかりにおばあちゃんに聞いている。『天空の城ラピュタ』が大好きなようで、屋上で動かなくなってしまったロボット兵に、悲しくなってしまったようだ。納得のいくお話をしてあげたい、と、胸をかきむしられるような思いで、ありったけのボキャブラリーをひねり出すスタッフでした。
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〈見守ってます〉


2.5(日)

・休憩時間に食べるのを楽しみにしていたコッペパンを取り出そうと、伊神さんが椅子の上に置いてあった袋を開くと、誰かにつぶされ、パニーニのような姿に。あまりにぴたっときれいなプレス具合に驚いていると、「あ、私さっきその席にすわったかも」と隣の席から滝口さんの声。周りにいた一同は「やっぱり...」と思ったのでした。


2.6(月)

・これまでスタジオのある東小金井で働いていた石井みゆきさんが、今日から美術館の仕事をしてくれることになりました。さっそく様々な研修がはじまり、三鷹市と地域については深谷さんの研修がはじまっています。「研修だけで、二万歩も歩いた...!」と早々に衝撃を受ける石井さんでした。


2.7(火)

・ある取材のため、吾朗さんが久々に館内を回っています。開館の頃と今とを比較し、展示物の細かな状態まで手にとって動かしては見え方を確かめています。何を指摘されるか、気をもみながらも正直な某スタッフは「あいかわらずの毒舌...。」とつぶやいていました。ショップの松尾さんへは、「眼の下のクマがすごい。」とパーソナルなダメだしまでしつつ、吾朗旋風は館内中をかけめぐっていきました。


2.8(水)

・今朝、一瞬でしたがパラリと雪が舞いました。まだまだ寒い日々が続いていますが、暦のうえではもう立春も過ぎました。毎年いただく鉢植えの桜には、すでに春の訪れが発見されています。
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2.9(木)

・「ア、イテっ、イテテテ...」と顔をゆがませながら、腰に手をあて椅子から立ち上がる深谷さん。最近餅つきをしたようで、持病の腰痛が悪化した模様。腰のあまりの痛さに耐えられず病院へいくと、診断は「小ぎっくり」。痛そうに歩くその姿に、「本当のぎっくり」にならないようにと願うスタッフたちでした。


2.10(金)

・最近カフェ店内の薪ストーブの焚きつけデビューをしたカフェの丸山くん。運営の西川くんがパティオで薪割りを行うと聞き、今度は薪割りにも挑戦。西川先生の指導のもと、なかなか堂に入った割りっぷりだったそう。しかし着ていたワークジャケットが私服のように見えたので、見物していたお客様から「これ、やらせてもらえるのですか?」と声をかけられる一幕もありました。(薪割りはスタッフのみが行なっています。)


2.11(土)

・1階企画展示室の『耳をすませば』の"地球屋"の前に、「わたし、普段、街で変な店とか不思議な店を見つけると、"地球屋"って呼ぶことにしているんだ」という女性のお客様。感動を押さえきれない様子で本当の地球屋をじっくり見ていらっしゃいました。


2.12(日)

・初めての試みで、ショップのガラスケースのレイアウトがバレンタイン仕様になりました。担当の高嶋さんと佐藤さんは頭を悩ませながらレイアウト。目玉は、佐藤さんの手作りチョコで、見事な出来栄えに「バレンタインが終わったらどれかもらえるかな~」と、ひそかに狙うショップスタッフ。お客様からも、「かわいい!」と、好評でした。
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2.13(月)

・緑に囲まれているので、さまざまな生き物の姿を目にすることが出来ます。今日は朝から「コンコンコンコン」と音がしてきました。はて何の音?と、音のする方へ行ってみると、朝早くから元気なキツツキが仕事に精をだしていました


2.14(火)

・打ち合わせのため、アトリエから美術館に向かって歩いていた三好さん。途中で迷子の小さな男の子を発見し、一緒に交番へ向かったそう。その様子を偶然美術館から目撃した館長。「三好くんがおまわりさんといる...」と心ひそかに憂えていた。三好さんは到着次第、無実を訴えていました。


2.15(水)

・昨日のバレンタインデーは休館日の火曜だったので、一日遅れての義理チョコを渡すスタッフが目立ちました。ショップでは、いつもボーイッシュでキリリとしている須田さんが、スイートポテトを作ってきてくれました。「えっ!自分で作ったの!」と、渡す度に驚かれていましたが、新たに知る須田さんの女性らしい一面に、素敵なティータイムになったそう。


2.16(木)

・カフェの多田さんからは休憩室にたくさんのチョコ味と抹茶味の2種類の手作りクッキーの差し入れが。カフェスタッフ全員に違う種類のクッキーをプレゼントしてくれ、その心遣いに「いい子に育ったね...(涙)」と、勝手に親心な先輩スタッフなのでした。
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・一週間前の2/8の日誌ではつぼみだった鉢植えの桜が、開花しました。着々と春に向かっている様子です。
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2.17(金)

・夕方、パラパラと雪が降り始めました。「寒い!寒い!」と屋上から戻り館内に入って行く大人達の横で、「雪だ!雪だ!」とテラスに飛び出していく子どもたち。その対照的な光景に思わず笑みが出てしまいました。


2.18(土)

・毎年恒例になった「三鷹の森アニメフェスタ」が、3月3日と4日の2日間三鷹市芸術文化センターで開催されます。第一部「ちょっと不思議なアニメーション」第二部「コクリコ坂から」特別上映と宮崎吾朗監督講演会にたくさんのご応募をいただいており、今年も山のようにハガキが届きました。厳選な抽選を終え、当選された方に本日ご招待ハガキが投函されました。


2.19(日)

・1階の常設展示室にあるカラーチャートで、2人の女の子が自分たちの着ている洋服と同じ色があるかどうか、一生懸命に探していました。スカートの色を確かめようと夢中で裾を持ち上げすぎて、「パンツ見えるわよ!」とお母さんに笑われて、バツが悪そうにしていました。

2.20(月)

・防災備品についての報告ミーティングが行われました。その中に"サバイバルシート"という保温効果のあるシートについての説明があり、実際に効果を確かめてみる事に。西川くんが身に着けてみると、金色のマントを羽織ったまさに"チョコ王子"に変身したよう!保温効果は抜群のようで、シートを触るとほのかに温かくチョコ王子のぬくもりを感じました。
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2.21(火)

・1月末に実施した健康診断の結果が届きました。健診結果を開封するスタッフの反応は様々。「中性脂肪が減った」と喜ぶ人や、「これは当たってないな~」と、占いなのかとツッコミたくなるような言い訳をする人などなど。年に一度、自分自身の体ときちんと向きあうきっかけになったようです。


2.22(水)

・2Fのネコバスにて、マックロクロスケを1つ1つ手に取って、「この子、怒ってる。」「この子は笑ってる。」と教えてくれた女の子がいた。それを見て「いつから自分は、すべてが同じに見えて、そういう違いが分からなくなってしまったのだろう...。」と、もの思いにふける中原くん。大人になって見えなくなったものもあれば、見えるようになったこともある、そして取り戻せるものもあります、きっと。


2.23(木)

・朝、荷さばき所の片隅で、滝口さん板谷さん渡辺さんが、何やらとっくりと荷物を覗いている。
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「暑気払いもやったんなら寒気払いもやらないと!」と、気仙沼の熊谷さんが送ってくれた鱈が届いたそう。スタッフでコンロや鍋を持ち寄っての鱈鍋大会になりました。熊谷さんに聞いていたとおり、身だけではなく白子も詰まっていて、締めの雑炊とうどんまで、目一杯堪能させて頂きました。ありがとうございました。
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2.24(金)

・朝、今度は秋田の高橋さんから宅急便が届く。開いてみると、いぶりがっこや干し餅に加えて、手作りの小物やかご、その他食べものが箱いっぱいにつめられている。田舎のお母さんからの仕送りのような心のこもった贈り物に、とっても嬉しくあたたかい気持ちになりました。ちなみに個別にプレゼントされたものもあり、深谷さんは嬉々としてワンカップ酒と納豆を持って帰っていきました。


2.25(土)

・カフェ喫茶室では「晩白柚(バンペイユ)という果物が入りました」と川村さんからお知らせが。晩白柚は世界最大のかんきつ類で、バレーボールやバスケットボールのような大きさのある果物です。そのままの果肉はもちろん、皮も砂糖漬けやマーマレードで食べることができ、カフェではジャムにしていくつかのメニューに登場しています。季節の変化にともない違った果物や野菜と出会えるのも、わくわくする出来事ですね。


2.26(日)

・ネコバスで遊んでいた2歳くらいの男の子が、ひざ立ちをしていた小関さんの頬をガシっとつかみ、突然のキス。あわてて唇は守った小関さんだったが、恥ずかしくもあり、でもちょっぴり嬉しかった、とのことでした。


2.27(月)

・「最近ジブリブリが読んでいる本が、気がつくと自然に閉じてるんです。」と言い出した赤澤さん。朝、「映画の生まれる場所」の机付近にある開いていたはずの本が、気づくと閉じている、ということが二日連続で起こったらしい。赤澤さんいわく、「(開いて展示している本を)化学記号の書いている本から他の本に変えたら、大丈夫になったんです。ジブリブリの意思ですよ。」とのこと。こんな赤澤さんですが、仕事の面ではしっかりしている働き者です。


2.28(火)

・ショップスタッフ一行は、「オリジナルバンブープレート」という竹素材を作った食器を作っている"FUNFAM"さんの工房見学に行ってきました。竹は硬くて加工が難しい事や、抗菌性がある事、成長が速いので注目されている新素材である事など、お客様にもお伝えしたい話をたくさん聞く事ができたそう。実際に職人さんと話をすると、見えないところで天気や湿度でも大変な苦労をして細工している事に感動し、佐野くんは熱心に質問。一人一人がデザインしたバンブープレートを頂き、早速この使用感をお客様と一緒に共有したい、と思ったそうです。
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2.29(水)

・2月最後の日の大雪。雪かきをやってもやってもどんどん降り積もり、朝から美術館は真っ白に!
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新しい雪に足跡をつける子や、何かの足跡を追いかけている子がたくさんいました。総出で1日雪かきに追われたスタッフでしたが、事故もなく楽しんで下さっている様子にほっと一安心でした。
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〈ふと気づくとズラリと何か並んでいる...〉