2015年3月


3.1(日)

・幼稚園の遠足で来てくれた1人の女の子。「私、昨日ここの美術館に来る夢を見たの!初めて来たのだけれど、夢とまったく一緒でびっくり!」と興奮しながら話してくれました。そんな女の子の嬉しそうな様子に、話を聞いていたスタッフも嬉しくなってしまったそうです。


3.2(月)

・風はまだまだ冷たいけれど、日差しが暖かくなり始めました。井の頭公園では、早咲きの河津桜がもう花を咲かせています。ゆっくりと、でも確実に、春はすぐそこまでやってきているようです。

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3.3(火)

・事務所にお土産を届けにきた吉川さん。たまたま側にいた三好さんが「わー、なにそれ」と近づいてきました。「お土産です」と答えると、「最近、剃っちゃったよ」と三好さんに言われ、頭に"?"が浮かぶ吉川さん。「それはもみあげ」の一言を置き土産に、三好さんその場を去っていきました。


3.4(水)

・映画好きの佐野さんは、映画のTシャツを着ている方を見掛けると、話し掛けずにはいられないそう。特に、レアな物を着ている海外の方には、目を輝かせて興奮を伝えています。もちろん、美術館オリジナルのTシャツのご案内にも余念がなく、こんな寒空のもとでも夏のようにTシャツが売れているのです。


3.5(木)

・卒園遠足のシーズンとなり本日も沢山の園児さんが来館してくれました。あちこちに興味を持って夢中になり、ものや壁などにぶつかってしまうこともあるようです。そんな時、「痛いの痛いの飛んで行け。」とぶつかった子同士が自然と行動するのを見て、比留間さんは、立派な1年生になるだろうなぁと思うのでした。


3.6(金)

・小山さんが娘さんと共に休みを使って美術館に遊びに来ていました。1歳になった娘さんが興味の向くままに館内を周る様子はとても楽しそう。すっかりリラックスして、展示室内の段差に腰を掛けて靴を脱ぎ始めました。「きっと家にいるみたいに安心しているのかも」という小山さんの言葉にほっこりするスタッフでした。


3.7(土)

・今日は「三鷹の森アニメフェスタ2015 ~アニメーション古今東西 その12~」が三鷹市芸術文化センターにて開催されました。第一部は古今東西の傑作アニメーションの上映、第二部ではスタジオジブリ最新作『思い出のマーニー』の特別上映と米林宏昌監督の講演会が行われました。

第一部では、「音楽とアニメーション」をテーマに、三好学芸員の解説つき上映を行いました。フレデリック・バックさんの「クラック!」など計6作品を上映。少し怖いかなという作品もありましたが、そんなスタッフの心配をよそに、子ども達はスクリーンに見入っていたようでした。第二部『思い出のマーニー』の上映もほぼ満席となり、トークショーは大盛況。米林監督は制作当時を振り返り、子どものための作品を作りたいと思り『マーニー』を完成させた事や、心理描写の多い原作で動きが少ないので、アニメーションで表現するのは難しかったことなどを話していました。質疑応答の時間では、小さな男の子から「映画はどうやって作るのですか?」という質問が上がり、「何もないところから手探りで絵を描きながら、いろいろな人のアイディアを積み重ねながら形になっていきます。100分の映画を作るのに2年くらいかかるのでものすごい労力と根気が必要ですが、キャラクターに命が宿っていくのを見るのは楽しいです」とアニメーションに対する思いを静かに力強く答えていました。

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・カフェデッキ横のけもの道にはひっそりとクリスマスローズが可憐な花を咲かせています。地植えされているので、毎年この時期になると咲いています。あまりお客様の目につきにくい場所ですが、健気にいろどりを加えてくれているのです。

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3.8(日)

・2歳くらいのかわいい女の子が、裸足でショップに駆け込んできました。足の裏を真っ黒にして、元気いっぱいです。大人はまだ寒くて縮こまっていますが、子どもたちは敏感に春の気配を感じ取っているようです。


3.9(月)

・少し寒さも和らいできた今日この頃、美術館の入り口前の植物も徐々に咲き始めています。フキノトウやクロッカス、スノードロップなど小さな植物たちが慎ましやかに春を告げてくれています。2月から外エリアに配属になった男性スタッフの鵜木さんが「かわいいですよね」と慎ましやかに新芽を愛でる姿も、植物に負けず初々しい光景です。
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<フキノトウと鵜木さん>


3.10(火)

・カフェでは、春に向けて何やら新しいメニューが登場しそうです。閉店後のカフェでは各スタッフが試作をしている動きがみられ、早ければ3月中にお客様にお知らせができそうとの噂。


3.11(水)

・事前にお知らせをせず、当日お越し下さった方への特別なイベントを時々行っています。震災から4年が経った本日、"ジブリの森の演奏会"と題したミニコンサートを行いました。マリンバ奏者の塚越慎子さん、ヴィブラフォン奏者の山口真由子さんに、「風の谷のナウシカ」「天空の城ラピュタ」などの曲をアレンジして演奏して頂きました。軽やかな音色が中央ホールいっぱいに響き渡り、その時間を楽しみつつ、様々なことに思いを馳せるひとときとなりました。
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3.12(木)

・カフェや出口までの道順はお客様からの最も多い質問の一つです。スタッフがそれぞれ工夫を凝らしてお客様に沿ったご案内をしますが、欧米からの男性のお客様に最もわかりやすいルートをお伝えしたところ、"どうか一番難しいルートを教えてください!"と意外なお返事が返ってきました。難しいルートを考えることはとても新鮮で、お客様の方から、あらためて美術館の楽しみ方を教わったような瞬間でした。


3.13(金)

・「なんだか視線を感じる...」と呟く小池さん。ふと視線を上げると可愛い眼差しとぶつかりました。
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<じー・・・>
それは滝口さんが愛してやまないコロのぬいぐるみ。仕事の合間に撫でていたり、小脇に抱えたままコピーを取っていたりとその寵愛ぶりが現れています。となりの席の矢澤くんが咳き込んだときには「矢澤くんには絶対触らせない、菌がうつるかもしれないから」と厳戒体制。そんな滝口さんがお休みの日は、ここぞとばかりにみんなでコロを可愛がり、つかの間の和みの時間となるのでした。
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3.14(土)

・今日はホワイトデー。女子スタッフ率の高い美術館では、男性陣のお返しが大変そうです。そんな中、カフェの丸山さんがとある女子へのお返しに選んだのは、「美魔女・シリアル」! もらった女子スタッフは少し複雑な心境そうでしたが、美魔女を調べたところ「才色兼備な35歳以上の女性のこと」だったので、ポジティブに受け取ることにしたそうです。


3.15(日)

・江戸東京たてもの園で開催されていた、「ジブリの立体建造物展」が、大盛況のうちに幕を閉じました。早速ショップの撤収が始まり、各々梱包作業開始。手伝いに来てくれた広報の内藤さんは、黙々とアクリル什器をエアパッキンで包み、あっと言う間に段ボールに収めてくれました。巨大な物から小さな物まで形が様々で、難易度の高い作業なのですが、いつも通り涼し気な顔の内藤さん。今回めでたくアクリル梱包大使に就任しました。


3.16(月)

・カフェにこの日いらしたのは、美術館にご家族で10年以上通っているお客様。約1年ぶりの来館です。小さかったご兄妹も大きくなり、お兄ちゃんはお父さんを超える背丈になって、ネコバスにも乗らなくなりました。長年勤めているスタッフは、感慨深い気持ちでいっぱいです。


3.17(火)

・今年も行った1階常設展示室「少年の部屋」の大掃除。今回新たに参加した山本くんはもちろん、何度も行っているスタッフにとっても、毎回新しい発見がある新鮮な一日です。メンバーの山川さんが毎年楽しみにしているのは、本棚の上にある本を開くこと。その本には元持ち主の感想が書かれたカードが入っているのです。巡り巡ってこの場所に辿り着いた本達に囲まれ、持ち主の気持ちに思いを馳せ、自然と笑みが湧いている面々でした。

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3.18(水)

・「クルミわり人形とネズミの王さま展」も残すところあと2ヶ月となりました。クルミわり人形でクルミを初めて割る子ども達の反応も様々。今日、クルミを割って食べた後「くるみ美味しかったよ」と話してくれた女の子は、丁度前日に前歯が抜けたばかりだそう。嬉しそうに笑っている姿はとても可愛らしく、硬いくるみを上手に一生懸命食べてくれたんだろうなぁと、その姿が思い浮かびました。


3.19(木)

・閉館後、トライホークスで販売しているポストカードを整理する作業に打ち込む運営スタッフ。「皆でやれば早く終わる!」と、得意の家内制手工業で作業に没頭しますが、閉館後ということもあり、話題はこのあと食べる夕飯のことに。「おなかすいた...」「今日の夕飯何食べるの?」「私と今日ご飯食べて帰ってくれる人ー?」と、口もよく動かしながら頑張っています。

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3.20(金)

・休憩室で共有している箸の先が黄色くなっているのを発見したスタッフ。「この間、ショップの遠藤くんが一生懸命箸を洗っているのを目撃したよ。」という情報があり、「そういえば、カレーヌードル大好きだもんね~。」と本人が居なくても誰の仕業かわかってしまいました。


3.21(土)

・今日がお誕生日という女の子に「おめでとう!」と声を掛けると、「普段はおねだりしない子なんですけど、今年のお誕生日はジブリに行きたいの...って言われて連れてきたんですよ」と、お母さん。話し掛けられてもじもじしながらも、本当に嬉しそうにしている女の子を見て、特別な日に選んでくれた事に心が温かくなりました。


3.22(日)

・ショップは背の低い女性スタッフが多いので、何かと高い所に悩まされています。ある日、阿部さんが高い所を背伸びしながら拭いていると、それを見兼ねたお客様が「私が拭いてあげるわよ!」とササーッと拭いて下さったのです。状況を把握する前に事が済んでしまい、ただただ平謝りするも、「いいのよ!買い物している友だちを待っていて暇だったから」と優しい言葉を下さいました。阿部さんは、今からでも遅くはない!と、牛乳でも飲もうかと考えているそうです。


3.23(月)

・カフェのテイクアウトの黒板書きをする事になった橋谷さん。営業後、事前に色々と練習した紙を片手に黒板とにらめっこしていました。翌日、1ヶ所だけスペルの間違いが発見されたものの、先輩たちの評判も上々です。

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3.24(火)

・今日は開館日。春休みが始まり、いつも以上に子ども達の声が館内に響き渡っています。春休みが終わると新しい学年になるのが楽しみな子ども達が多い中、4月から中学生になるという6年生が、最後の「チャンスに」とネコバスにやって来ています。初めは恥ずかしがっていた男の子も、いざネコバスに入ってみると「こんなに楽しいんだね!」と目を輝かせながら話してくれました。


3.25(水)

・1Fの研修が始まった田中くんと地下から異動になった島崎さんの歓迎会の日時を話していた1Fメンバー。そんな中、なぜかそわそわしている二宮さんが「私のも...」と低く手を挙げました。「いやいや、2ヶ月前にやったでしょ。」と冷静な突っ込みが入ったのですが、どうやら歓迎会の事実を本人だけが忘れていた模様。「また二宮さんが伝説を作った・・・」と思う一同でした。


3.26(木)

・テイクアウトでは、愛媛県愛南町の晩柑を使用した森のソフトクリーム「かわちばんかん(河内晩柑)」が始まりました。あまり聞きなれない名前ですが、柑橘類の一種で、ザボンの一品種。お客様からもとても好評で、長崎県の天草からいらした方がミルク味をご注文されていましたが、ソフトクリームの晩柑味は珍しいと注文を変更されました。ミックス味もありますが、スタッフのおススメは晩柑味です!
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3.27(金)

・近年海外のお客様が増えており、ショップでも異文化交流が日常になっています。そんな中、オーストリアからのご家族とアメリカからのご家族が、同じ年頃の赤ちゃん同士が一緒に遊び始めた事をきっかけにして、親御さん同士の話に花を咲かせていました。つかの間の交流の場となる事ができ、その場に出会うことが出来て嬉しく思うスタッフなのでした。


3.28(土)

・ある日の閉館後、遠くから呪文のような歌が聞こえだし、思わず仕事の手を止める事務所の面々。その正体は、休憩室で澤登さんが歌うヨガのマントラ。ヨガ部への勧誘なのか練習なのか...怪しく響く異国の歌に、「ここは三鷹...ここは三鷹...のはず...」と笑いをこらえていました。


3.29(日)

・トライホークスで、『山賊のむすめローニャ』の文庫本を購入して下さったご家族。みんなでテレビアニメーションを見てくれていたそうで、中でも小学生のお姉ちゃんは終わってしまったのがとても残念とのこと。一番好きなのが鳥女で、お父さんの話では学校で「鳥女ごっこ」をしているそう。お姉ちゃんは恥ずかしがって答えてくれなかったのですが、一体、「鳥女ごっことは...!?」と想像を膨らませるトライホークススタッフでした。


3.30(月)

・ショップに新入社員が入社して半年、無事に研修期間を終えて"研修中"バッヂを卒業する日がきました。真新しいバッヂを授与されて先輩たちの前で抱負を語る二人は、半年前よりも自信にあふれています。研修チーム"カルガモ"の関根くん・佐藤さん・阿波谷さん・山崎さんは、子どもたちの巣立ちを温かく見届けたのでした。


3.31(火)

・カフェでは、スタッフ向けに新メニューの試食会が行われました。キッチンスタッフが実際の営業をイメージしてあれこれと相談しながら調理を進め、一通りお料理が出来上がり試食タイムに。佐藤さんから説明を受け、各自メモをとったり質問をしたりと賑やかな試食会となりました。
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