2004年11月


11月01日(月)
カフェで新メニューがはじまる。「麦わらぼうしのオムライス」は3度目の登場。一方、紅玉を使用した「厚切りりんごのタルト」は甘さ控えめで、女性スタッフの間でも話題だ。同時に「紅茶のシフォン」、テイクアウトでは「冬野菜の白いスープ」が始まった。


11月02日(火)
クリスマス装飾ミーティングが行われる。館内の装飾場所が決定したので、各場所で業者さんが持ってきたサンプル装飾を設置し、北嶋さん、生江さん、天内くんが確認作業を行った。


11月03日(水)
深谷さん、松下くん、星野さんが三鷹市の姉妹都市の龍野市民祭りに参加した。来場者は50歳以上と思われる年配の方が多く、美術館のお客さまと違ってジブリのことを知らない人も多かったので、いろいろな説明をして新鮮な会話を楽しんだようだ。


11月04日(木)
天気がよく、11月とは思えない暖かい一日だった。パティオでは手漕ぎポンプで遊ぶ子どもたちが多く見られ、植栽も一段と美しく見えて、特につぼみがこげ茶、花が黄色の「ブラック・ダリア」は人目を引いていた。


11月05日(金)
日が暮れて薄暗くなると、屋上庭園の補助ライトが点く。いろいろと試した小林さんによると、ロボット兵を照らす位置がベストだったとのこと。スイッチが入ると、お客さまの中には光が舞台照明のように当るように立って、写真を撮る方もいたそうだ。


11月08日(月)
遅ればせながら、10月に入社した星野さんの歓迎会が行われた。実はこの会は4月に入社した中島事務局長の歓迎会も兼ねていて、二人とも今さらな感じでみんなの前で自己紹介。宴の終盤では独身の星野さんへの質問タイムが設けられ、吾朗さんに「好みのタイプは?」と美術館の独身女性チームを前にして聞かれ、「答えられません」と苦しそうに言ったそうだ。


11月09日(火)
商品開発会議が開かれる。現在進行中の美術館のオリジナル文房具のサンプルも出来ていたそうで、どんなものが登場するか楽しみだ。


11月10日(水)
1階テラスのみかんを全て収穫した。午前中に作業をしたところ、高い場所にある実をとる様子をお客さまにも楽しんでいただけたようで、「本物だったのね!」という声も聞こえた。試食した二宮さんによると「甘かった」とのこと。しかしスタッフ内の噂によると二階テラスになっていたみかんが一番おいしかったそうだ。


11月11日(木)
畑を借りて野菜を育てていたカフェの佐藤シェフと堀口さんが収穫に行った。無農薬で育てられたほうれん草や水菜をカフェに持ち帰り、本日の夕方から食材として使用したそうだ。


11月12日(金)
いろいろ検討していた館内のクリスマス装飾の最終的なものが、本日やっと決まった。担当の北嶋さんもほっとした様子だった。


11月13日(土)
12月公開の映画「Mr.インクレディブル」のブラッド・バード監督とピクサー社のスタッフ8名が美術館に来場した。これまで美術館に来たピクサー社のスタッフは皆にぎやかに館内を楽しんでいたのに比べ、彼らは落ち着いた様子でゆっくりと館内を見て周り、ニコニコしながら帰っていった。


11月15日(月)
ドミニカ共和国の新聞記者が取材のため来場。あいにく雨の降る寒い日で、具合が悪そうな記者の方に、取材に立ち会った机さんが「大丈夫ですか」と聞いたところ、「ドミニカ共和国では平均気温が40度近いため、日本の寒さがつらいです」とのこと。その後も取材の予定が詰まっているようで、机さんは「お体をお大事に」と声をかけたそうだ。


11月16日(火)
本日からメンテナンス休館。外壁の洗浄、ネコバスの修理、展示替えなどが行われる一方で、午後からは三鷹警察の協力で、防犯訓練を実施した。カフェに不審者が侵入するという設定で、犯人役の方の迫真の演技に訓練とは思えない緊張感が漂い、参加したスタッフには良い経験となった。


11月17日(水)
安西さん、宍戸さん、田坂さんが常設展示室の一室に『ハウルの動く城』の背景画や美術ボードなどを展示した。今回は橋田さんもエプロンをつけて初めて作業に参加したそうだ。またギャラリーには、「動く城」をハーモニー処理で描いたセル画を額装して展示。お客さまには休館日空けの23日から見てもらうことになるのだが、「どんな感想を持ってもらえるかな」と田坂さんは今から期待していた。


11月18日(木)
引き続きメンテナンス休館を利用しての展示替え作業。常設展示室に『ハウルの動く城』のイメージボードやキャラクター設定を展示した。全体的雰囲気はそのままなのだが、絵を加えたり、少し差し替えたりといった変化が随所で楽しめそうだ。


11月19日(金)
美術館映像の制作も最終段階に入り、この日は田村さんと深谷さんが終日スタジオに缶詰となり、編集の立会いをした。夜20時過ぎに、やっと映像が完成!あとは音と音楽を入れる作業を残すだけとなった。


11月20日(土)
本日からスタジオジブリと合同の社員旅行。美術館スタッフもほぼ全員が参加し、新幹線で旅立った。


11月22日(月)
海外出張を間近に控えているため、社員旅行に行かずに1人アトリエで作業をしていた三好さんは、広いテーブルで弁当を1人で食べる時間が実にわびしかったそうだ。


11月23日(火)
メンテナンス休館が終り、本日から開館。休館中の展示替えによって館内も新鮮な雰囲気となり、お客様だけでなく、スタッフの気持ちもどこか高揚した感じの一日となった。

土星座では『めいとこねこバス』の上映が始まった。メイちゃんが「あなたこねこなのね・・・」と言う場面を見た小学生の男の子二人組みが「あんたがちっちゃいやん」「ほんまや」と突っ込みを入れたので、その場が笑いに包まれたそうだ。


11月24日(水)
クリスマスが近いからなのか、海外からのお客さまで、屋上のロボット兵の前でトナカイの被り物を装着し、首に鈴をつけて写真を撮っている方がいた。その場に居合わせたほかのお客さまも不思議に感じたようだった。


11月25日(木)
20日から公開された『ハウルの動く城』を見てから、美術館を訪れるお客様も多いようだ。映画のパンフレットを片手に、展示されている背景画などを見ながら「このシーンは・・・」と会話している方が見かけられる。


11月26日(金)
理事会と評議会出席のため、スーツで決めていた吾朗さん。さらにその上に「仕立屋ジブリ」のコートを着ていたのがなかなか似あっていて、生江さんと小林さんが着こなしぶりをベタぼめしたところ、吾朗さんはご満悦の様子。それを見ていた洋服の企画者のIさんは「男って子どもだな・・」と呟いていた。


11月28日(日)
展示チームの安西さん、三好さん、星野さんが、次の企画展示の取材のためにヨーロッパへと旅立つ。時を同じくして吾朗さんも、宮崎館主や鈴木プロデューサーらとともに映画のプロモーション関連の仕事でフランスへと旅立つ。ちなみに展示チームと吾朗さんたちは、偶然にも空港へ向かう電車まで同じだったそうだ。


11月29日(月)
近藤さんが出産のため、本日をもって退社。近藤さんはスタッフのために手作りの「おはぎ」を持参して、みんなにふるまってくれた。お腹のすいたスタッフは大喜びで、案の定おはぎはあっという間になくなってしまった。近藤さん、素敵な笑顔とおはぎをどうもありがとう。


11月30日(火)
朝から館内のあちこちでクリスマス装飾を行った。これに先立ち昨日の閉館後も、クリスマスツリーを男性5人がかりでサンクンテラスに下ろした。まずはツリー周りに足場を組み、松ぼっくりや色とりどりのオーナメントを設置し、2階テラスからツリーのてっぺんまでライティングを吊った。この他にショップ、トライホークス、ピクサー展、カフェの他、館外のディスプレー作業も行った。北嶋さんによると、今年の装飾は外のライティングを増やして、夜の美術館を楽しめるようにしたとのこと。結局全ての作業が終了したのは12時過ぎ。どのスタッフもみんなぐったりとしていた。