2009年2月


2.1(日)

・先日からカフェのカウンターに入っている大堀さん。今までキッチンやテイクアウトを経験し、お客さまと間近で接することの出来るカウンターに興味があるとのことで移動。緊張した面持ちで先輩スタッフの丸山くんから指導を受けていた。そのあまりのフレッシュさに、他のスタッフは「負けてられない!」と気合が入ったそう。

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2.2(月)

・ショップ店内の視聴機で、うっとりした表情で音楽に聴き入っている男の子がいた。何を聴いているのか気になった渡辺さんが、こっそり覗いてみるとポニョのオープニング「海のおかあさん」。多くの子どもたちが「崖の上のポニョ」を元気に歌う中、なかなかやるなぁ~、と思ったとのこと。そんな渡辺さんのお気に入りは、トトロの「さんぽ」。「疲れていても、コレを聴くとホント元気がでるんです!」と語っていた。というわけで、ここのところお疲れ気味の井上さんは「よし、今日は「さんぽ」を聴いて元気になるぞ!」と「さんぽ」をかけていた。


・美術館ライブラリーの次回作は「ルパン三世」。印刷されたポスターが、ついに宣伝プロデューサーの内藤さんの元に納品された。苦労して作り上げたポスターを、さっそく壁へ。「一期は夢よ、ただ狂へ。」1st.ルパンにぴったりの閑吟集の句が踊る、クールなポスターを満足げに見つめる内藤さんであった。

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2.3(火)

・運営の高野さんが海外事業局へ。夏の炎天下では滝のような汗をかき、冬の寒さでしもやけになりながら、得意の語学力と笑顔でお客さまを迎えていた高野さん。新たな場所での活躍と、彼女のしもやけが早く治ることを祈りつつ、笑顔で見送る一同だった。


2.4(水)

・寒さが厳しい日が続いているが、関係者受付に一足早い春が到来。
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目黒さんが日当たりのよい場所に移動させたり、水をあげたり、と世話をしている。愛情を一身に受けて、桜の花は満開に。出入りするスタッフを、暖かい気持ちにさせてくれる。

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2.5(木)

・カフェに来た男の子が「これは何の映画ですか?」とスタッフにフィルム切符を見せてくれた。「『耳をすませば』だよ」、と答えると、切符をそーっと耳に当てる男の子。しばし沈黙の後、「何にも聞こえないよー」と不満げ。その思いがけない行動に周りにいた大人たちは大笑い。そのやりとりを見て、ご両親は「今度一緒映画を観ようね!」と男の子に話していた。


2.6(金)

・ショップでは、新しい美術館オリジナル商品が入った。「とんぼ玉」という穴の開いたガラス玉で作られたアクセサリー。ひとつひとつが手作りなため、一つとして同じものは存在しないとのこと。ジィーと見ると、その世界に引き込まれてゆくガラス玉。一同その美しさに目を奪われる中、ひときわ目を輝かせて見つめる須田さん。なんと現在とんぼ玉作りを目指して勉強中であることが発覚。いつも活発で、アウトドア派な須田さんの意外な一面が発見された。

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ジブリ美術館オリジナル「とんぼ玉トトロ」
¥16.800~ ©Nibariki


2.7(土)

・中島館長が「ジブリ美術館流 ルーヴルの楽しみ方」と題した講演会を、ルーヴル-DNPミュージアムラボで行った。06年にパリにロケハンに行った時の写真や、企画展示室の様子などをスライドで映し、ルーヴル美術館の面白いところ、それがいかに展示に表されているかなどをたっぷりと語った。熱のこもった講演は聞きに来ていた関係者にも好評だった。今回用意した画像は全部で60枚。影で画像操作をしていた小見さんも、講演が終わったときには達成感があったそうだ。


2.8(日)

・待ちに待った三鷹市民駅伝大会の本番。日々練習を積み重ねた美術館女子チームは偶然にも全員グレーのパーカー、と息もぴったり。今回のチームTシャツ、真っ赤なルーヴルに着替え、昨年は雪で中止だっただけに、気合いも十分。声援を受け、無事走り切ったメンバーは満足そうだった。

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2.9(月)

・トライホークスで「てぶくろ」の絵本を声を出して読んでいた小さな女の子。スラスラと読む様子を見ていた女性が「上手だね。聞いてもいい?」と話し掛けると「いいよー!」、と嬉しそう。2人で並んで座り、最後まで読んでいた。その微笑ましい光景に、中山さんは思わず笑顔になったそう。


2.10(火)

・カフェの暖炉にくべている薪の中に、面白いものを発見!一見猿の腰掛のように見えるのだが、たぶんキノコではないか、との意見が。恐る恐る触ってみると、とても硬くしっかり薪にくっついていた。なんだか珍しいこの薪は、燃やさずに残されることになった。

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2.11(水)

・カフェのカウンターに座った小学生の兄妹。2人でカウンターの中を覗き込んで、パフェを作る様子に興味津々。出来上がったパフェを食べ、「こんな美味しいパフェ食べたことない!」、と喜んでくれた。その後もスタッフが働く姿を見ていたお兄ちゃんから「小学校の卒業文集に、『将来の夢は麦わらぼうしで働くことです』って書くんだ!」と嬉しい一言。堀口さんは満面の笑みで「待ってるよ!」と男の子に応えていた。


2.12(木)

・すっかり春めいた陽射しで、気温が上昇。「あたたかい!」と嬉しい反面、花粉症のスタッフは辛そう。今年の花粉量は多いらしく、花粉症デビューや久しぶりの花粉症という面々も。お客さまの中にもマスクをつけている方が増えている。辛い時期がしばらく続きそうだ。


2.13(金)

・カフェ、オープン当時からの定番メニュー『あこがれのフルーツサンド』を仕込んでいた矢崎さん。デシャップの先輩たちから、美味しく出来るコツを教えてもらい黙々と作っていた。「切ったとき、フルーツが綺麗に出るように並べるのがポイントです」と彼女が言う通り、たっぷりと生クリームが塗られたパンの上に色鮮やかなフルーツが美しく並んでいる。1つ1つ丁寧に作られるフルーツサンドは、スタッフの中にも隠れファンが多いらしい。

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2.14(土)

・バレンタインデーということで、やはりカップルのお客さまが多い。入口では、1日中甘い香りが漂っていた。どうやら男性が持っている袋の中に、手作りのチョコレートやケーキが入っているよう。甘い香りに包まれて、甘い雰囲気たっぷりの入口となった。


2.15(日)

・本日付けで退職するショップの永沢さん。笑顔いっぱいで接客する彼女の姿は、いつもスタッフみんなを元気づけてくれた。みんなに愛され続けた3年間。閉館後、ショップを隅から隅まで磨きあげ、全員とハグを交わして最後の業務が終了。感極まった数名は、涙をこらえきれない様子だった。永沢さん、3年間本当にお疲れ様でした!

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・開館から7年半、運営を引っ張り続けてくれた菅野さんがショップへ異動することに。「旅立つ男性スタッフを胴上げで送り出す」のが運営流だが、菅野さんは女性初の胴上げ経験者となった。力自慢の男性スタッフが菅野さんを胴上げ。女性スタッフは菅野さんの美術館への熱い思いを感じながら、高く飛ばされる彼女を見守ったのだった。

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2.16(月)

・アトリエにて、朝からライブラリーの内野さん、内藤さん、広報の小見さんがせっせと地味な仕事にはげんでいた。「ルパン三世1stTVシリーズ」オープニング部分のフィルムを、切ってはファイルへ。実はこれ、とあるプレゼント企画で使う予定。3人がひたすら切ったフィルムが何になるか、どうぞお楽しみに!

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2.17(火)

・ここ数日の暖かさで、美術館裏の河津桜が開花し始めた。本場河津の桜に負けず劣らず、ピンクの花びらが鮮やか。満開になるのが待ち遠しい。

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結城昌子さんによるイベント「名画と遊ぼう『小さなルーヴル美術館』」を1月に続き、今月も開催。参加した小学生からは「もっと絵を見たい!」という声も出て、名画に触れる楽しさを感じてもらえたのでは。イベントの最後に気に入った絵を1枚選ぶのだが、ここは個性が出るところ。「戦士や剣がかっこいいから!」とダヴィッドの「ホラティウス兄弟の誓い」を選ぶ男の子や、「きれいだから」とクロード・ロランの静謐な絵に人気が集まったりと様々。企画展示「小さなルーヴル美術館」展をご覧になる際は、「もし、1枚この中からもらえるとしたらどれにする?」と考えながらお気に入りを探すのもおすすめ!


2.18(水)

・1年間産休に入っていた北川さんがカフェに復帰し、いつもの明るい笑顔で挨拶回りをしていた。お母さんになって戻ってきた北川さんは、以前にも増してパワフル!そのブランクを感じさせない働きぶりに周りのスタッフも刺激され、店内はますます活気に満ちていた。
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・ショップに異動となった菅野さん。座学研修を終え、本日ついにショップスタッフとしてデビュー。最初こそ緊張の面持ちでいた彼女だが、数時間後には、まるで今日が初日とは思えないほど自然な笑顔で仕事をこなす姿が。新しく頼もしい仲間が増え、心地良い風が吹き込む爽やかな1日となった。


2.19(木)

・健康診断の結果が出た。コレステロール値や血糖値に翻弄される人ばかり。広報の小見さんは「ビールを控えます」と寂しそうに呟き、イベントの千さんは「寝る前のアイスクリームをやめる」と宣言。春、夏のイベントや展示が迫っている今、健康を誓うアトリエの面々であった。


2.20(金)

・雨の美術館に珍客が。朝、館内に迷い込んだ1羽のメジロ。外に出たい、ともがき続けたため、小池さんが植木鉢によじ登って見事救出。その姿はまるでくノ一のよう。死んだフリなのかメジロは目を閉じて動かなかったが、そのうち薄目を開いて周囲をうかがい始め、木に移すと元気に羽ばたいていった。「さようならー、ぴーちゃーん」と、ハイジになりきって手を振った小池さんだった。
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<無事救出。>
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<元気でね!>


2.21(土)

・トライホークスの窓の中では、ただいま「こねこのチョコレート」を紹介中。絵本の中から出てきたような、おいしそうなお菓子がいっぱい。子どもたちは「あれ本物?食べられるのかなぁ」と釘づけになっている。

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<よだれが出ちゃう!>


2.22(日)

・晴れた気持ちの良い日曜日。1階常設展示室の出窓も、春の装いに。

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2.23(月)

・定期的に行っている、開館前の防災訓練。今回は地震による火災を想定した訓練と回復体位の講習。ペアごとに中央ホールに横たわり実践した。一見、ごろごろくつろいでいるか、マグロの競りのように見えるのだが、参加したスタッフは真剣な表情で繰り返し練習していた。

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・スタッフが雨天時に着る青いウインドブレーカーと色違いで同じものを着た男性。美術館の紋章が入っているスタッフのウインドブレーカーが気に入ったようで、「これと交換しませんか?」と冗談ぽく言った後「俺もいつかここで働きます!」と笑っていた。


2.24(火)

・サンクンテラスに芽を出したフキノトウ。かわいらしくひっそりと咲く様子に春の息吹を感じる。
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他にも、春の訪れを教えてくれる花たち。じんちょうげ、あせび、ひいらぎなんてん、春の一番手たち。
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しゃくなげの蕾も膨らんできた。
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2.25(水)

・テイクアウトに来月から登場する新メニューの試食が行われた。今回のメニューはサクサクの米粉の衣をまとったからあげに、甘酢とタルタルソースが食欲をそそる「春の彩りからあげごはん」だ。肥田木くんは、「小さい時に運動会や遠足で食べたお弁当のからあげがとてもおいしかった。カフェデッキでも、ピクニック気分で美味しいからあげを食べてもらいたい!」と、このメニュー開発のきっかけを熱く語ってくれた。さすが、からあげ大好きな肥田木くんらしい、と試食した全員が納得の味だったのは言うまでもない。

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2.26(木)

・「思いついた大切なことはすぐ書き留める」がモットーの総務小池さん。簡単なようで、実は難しいこと。その姿勢はぜひとも見習うべきなのだが、そんな彼女が昨夜メモに使ったのは、ちょっと前に食べた焼き芋の紙袋。翌日、焼き芋メモを見ながら真剣にパソコンに向かう姿は、周囲の笑いを誘うものだった。


2.27(金)

・小雨はいつのまにか雪に。そんな天候の中、卒園遠足に来ていた保育園の子どもたちが元気に歌を合唱していた。慌しく雪対策に追われる入口担当のスタッフも、この時ばかりは足を止め、その歌声に癒されていた。

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<雪降るなかのロボット兵。>


2.28(土)

・カフェデッキの赤松の下に、中身がなく殻だけになったひまわりの種が落ちていた。美術館周辺でリスの目撃情報はないのだが、「もしかしたら、リスが?」と伊神さんは淡い想像を巡らせたそう。