2010年1月


1.3(日)

・2010年の幕開け、本日より映像展示室の映画は新作『ちゅうずもう』となった。ねずみたちの相撲の取り組みの様子や表情に室内のお客様から一斉に笑いが起こり、「笑いすぎてお腹が痛くなっちゃったよ!」と嬉しそうに話す男の子も。「ものいい」や、「結びの一番」といったシーンで身を乗り出すお父さんなど、この映画を全身で楽しんで下さっているようだ。笑い声がもれたり体も使って楽しんでくれている様子に、スタッフは心から幸せな気持ちになった。


1.4(月)

・黄色い肩掛けかばんを落としてしまった、という女の子がいたので全スタッフが館内のあちこちを捜索するが、なかなか見つからない。ところがその後すぐ、その子本人が自分でかばんを発見。実はそのかばん、別のお客様が拾ってくださり、「崖の上のポニョ展」に立っている、立体の半漁人のポニョに提げてくれたようだ。まるでずっとポニョの持ち物だったかのようなあまりに自然な様子は、スタッフもうっかり見おとす程だった。


1.5(火)

・本日は『ちゅうずもう』完成にちなんだイベントが行われた。昨年末からすすめていた、名付けて"ちゅう杯"の開幕(?)です。このすもう大会に応募してくれた三鷹市内の親子105名が来館し短編映画『ちゅうずもう』を鑑賞。山下監督、田中直哉美術監督がこのお話しが出来上がるまでを語ってくれました。
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本来は初場所のお稽古で忙しいこの時期に、荒汐部屋の力士の皆さんや行司さん、そしておかみさんも美術館にきてくれて、「すもうは礼に始まり、礼に終わります。」と、厳粛な解説とともに、相撲について指導をしてくれました。
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その後は餅つき大会。
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すもう大会では、小学生3人がかりで力いっぱいおすもうさんに挑んだり体当たりしたりと、大奮闘の大熱闘が繰り広げられました。
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すもう大会終了後、「また餅食べにいく!」と、まわしを引きづりながらも元気いっぱい美術館を駆けぬけて行く小学生パワーに、なんとなく日本は大丈夫かも知れない...、と思い、大人も笑みがこぼれる一日となったのでした。


1.6(水)

・カフェテイクアウトに来た小さな男の子。ホットドックとジュースを自分でテーブルまで運びたかった様だが、お父さんがジュースを運んでしまったため、機嫌を損ねたようだ。そこでホットドックは男の子に運んでもらうことにしたご両親。ひやひやしながら周りのお客様やスタッフみんなが見守る中、無事にテーブルまで運べた男の子。よっぽど嬉しかったのか、テーブルに着いたとたんに「やったぜー!」と言わんばかりに大きなVサインをみんなに向け、それを見たお母さんは大爆笑していた。


1.7(木)

・ショップにも『ちゅうずもう』グッズが新たに仲間入り。なかでも、山下監督書下ろしデザインの"決まり手"が描かれているオリジナルの手ぬぐいは、スタッフ間でも既に愛用者多数で、「かわいい!」との声が。普段すもうをあまり見る機会が無いスタッフもその決まり手の多さに驚き、実際の相撲にも興味が沸いたよう。今後「すもうマニア」も現れそうな予感がするのでした。
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1.8(金)

・スタジオジブリの公式ホームページで昨年から始まっている、広報部長:西岡純一のアリエッティ日記。新作『借りぐらしのアリエッティ』について、広報部長が動画ブログでいろいろと語っており、「部長は有名人になるのかなあ?」「いや~それはないんじゃない?」と日々話題にのぼっています。その会話を聞いていた広報の机さんは、「ああ、これで部長が遠い存在に.........、なるわけないかっ!」と笑い飛ばし、その声は、これまで同様に部長を使い倒す宣言のように高らかに響いていた。


1.9(土)

・受付で、「こんにちは」と声をかけたスタッフに対して、もじもじしている5歳くらいの男の子。挨拶をするようお父さんに促され、出てきた言葉は「あけましておめでとうございます」。年が明けて日にちはたちましたが、お正月中に年始の挨拶を至るところでしてきたのだろうなと、子どもたちなりの気苦労を感じる受付スタッフだった。


1.10(日)

・日が暮れ、空も暗がりを見せ始めた頃。ショップ横の階段にて、お客様の「すごい綺麗!」の声に目を向けたスタッフの高間さん。そこで目にしたものは、階段の窓から見える美しい景色。グラデーションのかかった空の色に、真っ直ぐ伸びる木の枝は夕方のこの時間でなければ見られない美しさ。お客様と一緒にしばらくその景色に見入ってしまった高間さんなのであった。
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1.11(月)

・屋上ではカミヤツデが一斉に葉を落としていた。何かのお告げか前触れか、と妄想するスタッフであったが、気温が下がり、"春の準備"のための落葉の様子。もう新しい葉も顔を覗かせていた。落ちた葉をスタッフが手に持っていると、幼稚園児くらいの男の子が近寄ってきた。「葉っぱいる?」とたずねると、元気良く「うん!!」と両手に葉を持って鳥のようにバタバタさせ、嬉しそうに帰っていった。
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<ヤツデの新芽です。手のようですね。>


1.12(火)

・女子更衣室の某スタッフのロッカーからはいつも何かがはみ出している。こんなにはみ出さなくてもと思うのですが...。
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本人いわく、「私のシャツは、生きてるんです。」とのこと。


1.13(水)

・現在上映中の『ちゅうずもう』に登場する食べものはあまりにも美味しそうで、場内いたるところから「お腹へった~。」「食べた~い。」「おいしそう。」という声が聞こえたり、生唾をのむ姿を見かけることもある。何度も観ているスタッフからも「お昼ご飯の前になると観るのがつらい...」という声があがるほど。確かにお腹は空いてしまいますが、気持ちはほわっとした温かさでいっぱいになる映画ですので、皆さん是非観に来てください!


1.14(木)

・最低気温が0度ほどだったこの日。朝の2階テラスの水飲み場では珍しい光景が。なぜか上に向かって氷の柱ができている。 水が出しっぱなしだったわけではなく、自然の力のおもしろさです。
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<盛りあがっております>


1.15(金)

・韓国からいらしたお客様を、総務の小池さんと事務局長の山﨑さんがご案内。韓国語に堪能な小池さん指導のもと、山﨑さんはなにやら事前にメモを作成していた。そして本番では《THE・アンチョコ棒読み韓国語》を披露。が、その努力は功を奏したようで、「とても面白い方だ!」好意的な一言を頂けたらしい。


1.16(土)

・石迫さんが事務所で「パタン」と、何かが床に落ちた音をきく。音の方を探してみるが何も落ちていない。しかしまたしばらくすると「パタン」と何か倒れる音が。高岡市美術館ではじまる「堀田善衛展~スタジオジブリが描く乱世~」で使用するものが置いてある周辺からの音だったのだが、結局音の原因は不明のまま。みな不思議に思ったのだが、石迫さんより一言、「霊だな。」ということで話は終了。不思議なことはそのまま受け入れ、自然に任せる一同だった。


1.17(日)

・男性スタッフは少なめのショップにて、この日珍しい出来事が起きた。レジに立つスタッフが、全員男性。スタッフの宮本さんは、「何か良くわからないんですけど、新鮮で良い感じです!」とコメント。テキパキ働く女性に囲まれ、力仕事以外は頼りにされていないのでは...と、肩身の狭そうだった男性陣は、照れつつもちょっと誇らしそうな表情を浮かべていた。


1.18(月)

・運営スタッフは、みたか都市観光協会の皆さんとの新年会に参加。三鷹駅前のみたか観光案内所では美術館の三鷹・近隣市民枠チケットを販売していただいて、日ごろからとてもお世話になっています。観光協会のホームページでは三鷹の色々な情報が閲覧できるそうですが、なかでも「事務局ブログ」は、ほぼ毎日更新(今年の抱負だそうです!)しているとのこと。ぜひのぞいてみてください。


1.19(火)

・1月に入ってから美術館内にも「業務仕分人」らしき人が出没している。経理の厚樹さんだ。買いたい物や出費などを話し合う打ち合わせを個別に設けられ、みんな資料を片手にドキドキしながら会議室に入っていく。某議員に一瞥をくらっているように見える、あわてふためいた様子の担当者もいたとかいないとか...。


1.20(水)

・カフェ店内の一輪挿しに生けられた今週のお花はフリージア。1月とは思えないくらいぽかぽか陽気だったこの日、春の気配につられて、店内のフリージアも次々と花を咲かせていた。春らしい、華やかな香りのただようフリージアに、あちこちのテーブルでお花に顔を近づけるお客様の姿が見られた。


1.21(木)

5月は先輩と一緒だった薪割りも、1人でできるようになった高野くん。この日はたのもしい、小さな応援団が。
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2歳と4歳くらいのご兄弟。薪が割れるたび拍手をしたり、親御さんににっこりしたりと盛り上がっていた。「次、大きいの割って!」とリクエストを受け、気合いをいれて大人が座れるほどの丸太にチャレンジするも、ビクともせず薪割りは失敗。応援団からは「あれ~??」と残念な声。4歳のお兄ちゃんが次にリクエストしたのは、直径10センチほどの細めの丸太だった。お気づかい、ありがとうございます。


1.22(金)

・トライホークスでは、ウィンドウの衣替えを行った。ウィンドウ担当の田中さんの指導のもと、中原君と高田くんもお手伝い。いつも仲の良い二人だけに作業も楽しそうに進んでいた。
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1.23(土)

・1/23(土)から高岡市美術館で行われる「堀田善衛展」の設営作業のために、富山県へ出張した藤原さん。折しも日本海側は大荒れで、寒波と大雪が降り積る中、電車での移動だった。越後湯沢までは順調だったのだが、そこから乗る予定の「はくたか」車内で待っていたところ、一向に発車する気配がない。除雪作業が難航していたようだが、ギュウギュウ詰めのデッキで心細く立っていたところ、親切な男性が「あきらめて東京に戻るからどうぞ」と言って指定席を譲ってくださったり、車内でおにぎりが2個づつ配られたりと、大雪だけどあったかな体験をしたそうだ。結局、発車は夜中の1時すぎ。到着したのはなんと朝8時ごろだったとのこと。なにはともあれ、無事で良かったです。お疲れ様でした。


1.24(日)

・先日の"藤原さん冨山出張体験"を話していたところ、大口さんの食い付きがすごかった。どうも「車中泊」という響に反応したらしい。永遠の鉄子の大口さんは、藤原さんを労うよりも先に、「列車が683系だったのか、臨電の489系だったのか?」を問い詰め、「雪で白くて電車の色がわからなかった」という藤原さんにブーイング。そして「除雪作業列車が動かなくて人力で夜中に開通させた、ほくほく線の皆さんのご苦労エピソード」だとか、「単線のダイヤグラムを組んだ方々のすばらしい仕事ぶり」に思いをはせ興奮していた。すかさず北嶋さんからは「いったいだれ目線!?」と鋭いつっこみが入っていた。


1.25(月)

・美術館内で日々いろいろな落し物が発見されますが、この日はなんとも不思議な物が。
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なんとプロレスのマスク!スタッフ間では、プロレス好きの深谷さん・市来さんの私物説もささやかれたが、どうも本当の落し物。拾得物は一定期間大切に保管しています。お心当たりの方はどうぞお問い合わせください。


1.26(火)

・ショップでは休館日を使ってのレイアウト変更を行った。今回は大きな棚を移動したりと、力仕事がメイン。ここぞとばかりに男性スタッフは力を存分に発揮し、「どうだ!」と言わんばかり。ところが作業が終わり盛り上がった話といえば、『筋肉痛がいつくるか』で、「もちろん一番先にくるのは自分」と全員が一番若い度をアピール。女性スタッフから「五十歩百歩です!」と言い切られて、また女性優位が浮かび上がる結末となったのでありました。


1.27(水)

・カフェのホール朝礼の様子。
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この日が司会デビューの原さんは緊張した面持ちだったが、一生懸命朝礼の進行をしていた。その様子を心配そうに見ていたベテラン斉藤さんは、まるで子どもを見守るお母さんの様だった。


1.28(木)

・2/5(金)に日本テレビで放送される「崖の上のポニョ」。その特別番組「ポニョはこうして生まれた」スペシャルが、美術館「崖の上のポニョ展」展示室から、生放送で中継されます。ポニョ誕生のヒミツが解き明かされたり、一夜限りであのユニットが再結成されるらしい!?今、美術館広報部は全力で疾走(失踪?)中です。


1.29(金)

・来週2/3にひかえた社内健康診断。健康診断といえば石光さん。...というくらいおなじみの努力をおしまず、このごろは食事を節制している様子。毎年同じ取り組みを繰り返す石光さんに、机さんがその心境をたずねると、「まあひとつの節目ですから。」と居住まいを正し回答してくれた。周辺でこの話を小耳にはさんだ北嶋さんは、「なんのこと?節分?」と不思議顔だった。


1.30(土)

・海外からのお客様の電話に出た野村さんだったが、「ピザ??」 ...「チャイニーズ??」となにやら様子がおかしい。美術館のお問い合わせ内容とは思えない台詞を説明している。どうやら間違い電話で、デリバリーのお店と間違えてかけてきたとのこと。心優しい野村さんは心当たりのお店をご案内してあげたそうだ。


1.31(日)

・ギャラリーにて展示されていた「秋田、遊びの風景」展は明日が最終日。深谷さんを中心に撤収の作業が計画されている。ギャラリーで生活していたどじょうも、近々美術館を去っていくことになり少しさみしい気分ですが、気持ちも新たに2月を迎えます。