2011年4月


4.1(金)

・正式に本日から入社する、12名の新入社員のごあいさつが朝礼で行われました。それぞれに自己紹介と抱負を話してくれましたが、緊張のあまり「好きなジブル作品は...!」と堂々と言い間違ってしまったり、なかなか個性豊かなメンバーです。これからどんどん活躍してくれることでしょう。
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<朝礼前に円陣を組む12名>


4.2(土)

・ショップの新商品、"オリジナルガーゼマフラー"の発売日に、"美術館中高年オシャレ界のトップランナー"こと、山崎事務局長がやって来た。女性スタッフにされるがままに3種類全てを試し、なんと全てお買い上げ。数日後、深谷さんも現れ「プレゼント用だから。」といいつつ、これまたお買い上げ。男性スタッフの首元がどんどん春の装いになる事を密かに楽しみにしています。
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4.3(日)

・カフェのカウンターでは「桜のミルクティー」に使用している「桜のシロップ」の仕込みが。ほんのり塩みが残るように塩抜きした桜を、砂糖と水で一煮立ちさせると、あっという間に店内に桜のいい香りが広がります。出来上がったものは綺麗な桜色をしていて、春をぎゅっと詰めたようなシロップが完成していました。
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4.4(月)

・スタジオで『たからさがし』の社内初号試写が行なわれ、美術館のスタッフも数人が参加しました。短編映画とはいえ丁寧に作られていて、完成したものを見ると思わず嬉しくなってしまいます。小さなお客さんたちがどんな風に思ってくれるのか、とても楽しみになる作品です。もうすぐ上映予定も決まりますので、発表をどうぞお楽しみに。


4.5(火)

・1Fバックヤードではメダカを飼っています。その水槽に何やら顔を近づけているカフェの肥田木さん。仕事の合間にちょっと一息ついて癒されてるのかなぁ、と思いきや、どうもそうではないらしい。「あれ、チェックしてますよ。肥田木くんブリーダーですから。」とツッコミを入れてきた小池さんに聞いてみると、何と100匹以上飼っているらしい。破壊王の異名をとる、やや大雑把な肥田木さんの隠れた一面を知り、驚いた滝口さんであった。


4.6(水)

・春めいてきてイメージチェンジするスタッフが増えています。長い髪をばっさりと切りボブヘアにしたショップの阿部さんは、「大人っぽくなった!」と大好評。しかし、一つ問題が。背格好と髪型が同じスタッフが多く、制服を着た後姿では見分けがつきません。その話を高間さんにすると、「まっすぐきれいなボブは上野さんで、くるっと内巻きなのが阿部さん。それで、ねぐせでハネてるのが渡辺さん。」と、きっぱりと断定していました。今後の参考?にしようと思った菅野さんでした。


4.7(木)

・子ども達だけでショップに来る光景が増えており、春休みを実感しています。お母さんやおばあちゃんから預かったお小遣いや、自分のお財布と相談している姿を見て、いつでもSOSに応えるからね...、とスタンバイしているショップの面々。ぜひお気軽に声を掛けてみてください。


4.8(金)

・3月も後半になると美術館の周りも一気に春めいてきて、「あれが咲いた。」「これが芽吹いた」などスタッフ同士でも話に花が咲く今日この頃。そんな中、いつまでたっても植物の名前を覚えられないのが西川くん。聞くところによると毎年毎年きれいさっぱり、リセットされるらしい。「ロマンチストのくせに」「メルヘンチックなんだから花言葉と一緒に覚えればいいのに」など、女性陣から言いたい放題言われても、返す言葉のない西川くんなのであった。


4.9(土)

・春真っ盛り。桜だけではなくいろいろな花が満開です。カフェの中庭から生えている大きなイヌシデの木も一見地味ですが、たくさんの花が下がっています。「イヌシデ」は、漢字だと「犬四手」と書きます。花穂の垂れ下がる様子が注連縄(しめなわ)などに使われる紙垂(しで)に似ているのが名前の由来だそうです。カバノキ科・クマシデ属 のイヌシデ。"カバ"に"クマ"に"イヌ"と動物の名前がたくさん入っていて楽しいですね。
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4.10(日)

・バックヤードの日陰で、ライターを片手に「トロ火がいいんだね」「はい、弱めの火でお願いします」となにやら相談している福岡くんと宮村くん。でも二人はカフェの仕事ではなく、屋外で使うロープに毛羽がたたないように、切り口を1本1本あぶっているのです。いろいろ工夫を凝らし休憩時間も無駄にしない二人でした。


4.11(月)

・短編映画「パン種とタマゴ姫」を観ようとしていた5歳くらいの男の子。観る前にポスターを見つめ、恐る恐る室内に入っていった。上映終了後、「怖くなかったよー!」笑顔で去っていくその歩き方は、パン種くんに影響された様子で、そっくりの歩き方をしている。どうやら楽しんでくれたようです。


4.12(火)

・新入社員向けのカフェ研修が行われました。恒例のカツサンド作り。例年男性社員は悪戦苦闘するのですが、今年は違います!運営の小川君は自分のお弁当も作る「料理男子」とのことで、カツサンドもとても上手に仕上げていました。もちろん女性社員も立派に仕上げ、皆でおいしい研修を終えることができました。


4.13(水)

・小学1年生の女の子が、トライホークスに自分のおこづかいで本を買いに来てくれました。財布の中身は千円。しかし、女の子の気に入った本の合計は、それ以上になってしまい、何度も何度も財布の中を覗きなおしている。隣にいたお母さんは、笑って足りない分を応援してあげていた。


4.14(木)

・ショップでは、「ラッピングお願いします。」とお呼びがかかると、動けるスタッフがすぐにカウンターに向かって行くのですが、最近の一番乗りは、いつでも佐藤さん。どこに居てもあっと言う間に現れて、商品をかっさらって行く姿は、戦国武将のよう。自分でも無意識に"ラッピング"という言葉に反応してしまっているそうで、いつの日かプロフェッショナルになるべく闘志を燃やしている佐藤さんです。


4.15(金)

・4/1に入社しアトリエに配属になった川上くん。早く環境に馴染むべく研修にも精を出している様子。そんな中、彼がお茶用に持参した"マイカップ"を発見した宍戸さんは、なにやら彼のニックネームを思案している様子だった。
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<川上くんのマイカップは「湯のみ」でした。>


4.16(土)

・初夏の様な陽気だったこの日、階段を上ってくるカフェのお母さん達の手には、皆示し合わせたかのように揃ってアイスクリーム。テイクアウトで買ってきたというアイスを片手に、「今日はアイス日和よ~」と、みんなでぺろり。そのなんとも楽しそうな姿に思わず和んでしまう1コマでした。


4.17(日)

・今週カフェ店内で生けていたお花がこちら。
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なんとも面白い姿のこの植物。名前は「浦島草(うらしまそう)」というそうです。ぶらーんと垂れ下がった部分が浦島太郎の釣り糸に見える事から名前がついた様で、カフェでも初めて見たというお客様も多く、色んなテーブルで浦島草をまじまじと見ている姿を見かけました。スタッフからも好評で、特に植物好きの小池さんは、「素敵!」と歓声を上げていました。


4.18(月)

・今、美術館は様々な生きものたちで大賑わいです。堀田くんの首にはカメムシ、上原くんの肩にはシャクトリムシ、澤登さんの顔にはアブラムシ、伊神さんの胸元には毛虫が、そして何故か斉藤さんの背中には鳩!!...決して誇張ではないのです。そんな風に翻弄されながら明け暮れていく、これがジブリ美術館の毎日です。


4.19(火)

・6月の休館明けに向けて、カフェでは新メニューの試作が始まりました。新しく使いたい食材を買ってきた木下さん。今回は和風な食材を構想中のよう。「何を作るかはまだひみつ~!」と完成図はお披露目ならずでしたが、これから少しずつ形になっていくのが楽しみです。


4.20(水)

・図書閲覧室「トライホークス」のウィンドウをのぞくと、おいしそうなお菓子がいっぱい並んでいる。でもこれは作り物。ここ数年ディスプレイの担当をしている田中さんと中村さんの力作なのだが、この二人、どんどん腕をあげていて、最近では見ていると本当にお腹が空いてくるような作品が並んでいます。なんだか楽しくなってくるこのウィンドウ、皆さんも是非のぞきこんでみてください。
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4.21(木)

・企画展示室の石臼が気に入ったらしい、小さな女の子。お父さんがいくら呼んでも熱中して動かず、とにかく石臼を真剣に回し続けている。そんなにも喜んでいるならば、と、お父さんは「...石臼、家に買おうか。」とお母さんに相談していた。


4.22(金)

・新作短編映画『たからさがし』につける字幕に悩む堀田くん。以前この作業を担当していて、今はスタジオにいる田村さんにいろいろ教わりに出掛けていった。「映像展示室のリーダーなの?」と田村さんに質問された堀田くんは、「リーダーではないですが...」と言いよどんでいる。田村さんに「じゃあ、映像展示室を一番愛している人なんだ?」と聞かれると、「ハイ、そうです!」と力強く答えていた。


4.23(土)

・今日は雨上がりの空に虹が架かっていた。「僕、生まれて初めて虹を見た!」と興奮気味の男の子や、「あら、素敵!今日は良いことがありそう!」と話しているご年配の方など、はずんだ声があちこちから聞こえてくる。ほんの一瞬でしたが、なんだか居合わせた皆で、何かに「ありがとう」と言いたくなる出来事でした。


4.24(日)

・京都に出張に行ったショップ店長の郎さん。打ち合わせの一コマを写真にとってきてくれましたが、背景にクロスケてぬぐいが掛けられ何やら楽しげですが、画像に「京男...」とタイトルをつけていました。
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素敵な京男?

4.25(月)

・大きな声で「おはようございます!」と言ってカフェにやって来た3歳位の男の子。ご挨拶もさることながら、注文までちゃんと自分自身でするしっかりっぷり。食事を終えた男の子はさらに大きな声で、「ごちそうさまでした!」とまた元気に挨拶し、意気揚々とネコバスに向かっていました。小さいけれど立派な一人前のお客様に、カフェのスタッフも明るく心地よい気分になれたそうです。


4.26(火)

・福島県立美術館の「スタジオジブリ・レイアウト展」が再開し、福島のショップスタッフの皆さんがまた元気に頑張っているとの連絡がありました。商品発送担当の佐野くんは、追加商品の梱包作業にいつも以上に心をこめて、熱い気持ちで荷を送っていました。


4.27(水)

・今年もブルーベリーの花がたくさん咲きました。毎年実が生るのを楽しみにしている田倉さん。去年は花はたくさん咲いたけれど結実はいまひとつだったので、今年こそは!と、虫たちがたくさん花粉を運んでくれるよう、じっと見守っている様です。
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4.28(木)

・季節によって移りゆく日差しの位置や、偶然整ったある条件下で、「今ここで偶然出会い、もう会えないかもしれない光景」、というものがあります。館内のステンドグラスから床に落とされる色とりどりの影も、心を打たれるような一瞬を目撃し、スタッフでも思わず感激して誰かに伝えたくなってしまったり。そんな珍しい光景が、バックヤ-ドにあたる2階事務所でも見られました。野村さんが秘かに「ダイヤモンド板谷」と命名したこの現象は、条件として、4月末/夕暮れ時/板谷さんが2階事務所のお席にいらっしゃる時に、板谷さんの額に絶妙の角度で夕日が差込み、板谷さんが夕日色に輝く瞬間が生まれます。シャッターチャンスを逃して残念がる野村さん。来年こそはいい画像が撮れるよう、より季節に敏感になっていました。
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<こちらは西日がまぶしい板谷さん>


4.29(金)

・「風の谷のナウシカ」タペストリー柄のバカラタンブラーが3種発売になり、早速そのうちの1つを購入した森田くん。大好きな"カルピス専用!"と言っていましたが、ちょっと贅沢な時間の演出に一役かってくれそう。大人の贅沢な醸造された飲み物は他にもあるような気がしますが、自分だけの気持ちの贅沢なのだそうです。


4.30(土)

・髪が伸び、横わけになった上にあちこちにねぐせをつけた郎さんを見て、「郎さん、髪が"あさってのジョー"になっていますよ」と、天内さん。翌日散髪をしてきた郎さんは、さしずめ"昨日のジョー"と言われていましたが、その後も舌好調な天内さん。天内さんのそんなテンションは、実はある兆候なのです。もうすぐやってくる展示替え休館の間に行われる館内の点検や工事の調整は、天内くんを中心にすすめなければなりません。無駄口が留まるところを知らない彼の状態に、周りのスタッフも「いよいよ今年も...。」と思うのでした。