2012年6月


6.1(金)

・今日は午後から「挿絵が僕らにくれたもの」展のマスコミ向け内覧会。今回の展示は、見どころ・読みどころ、ポイントが盛りだくさんなので、いつもより少し多めに、展示される絵の実物を用いて館長から説明がおこなわれました。
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展示室内では、狭いスペースをゆずりあいながら撮影していただきました。
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マスコミのみなさんが特に注目してくださったのは、展示室の最後にある「ぼくの妄想史ー自分は何処から来たかー」と題されたパネル。
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宮崎監督が、「自分のご先祖さま」と感じた絵が展示されています。それぞれの絵につけられたキャプションを、みなさん丁寧にご覧になっていました。


6.2(土)

・ついに休館があけて、新企画展示の初日を迎えました。展示室に入ると、まず目に飛び込んでくるのが7つの頭を持つドラゴン!
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大きく見えている所だけでなく本棚の影になっている胴体の部分まで、実はしっかり作りこまれています。制作者の方は作っている間に4キロも痩せてしまったらしく、「これまでの仕事の中でも特にツラかった!」、とのこと。壊されてしまった棚から後ろ側を覗けるので、ドラゴンが一体どんなポーズでいるのか、さらにその後ろにある絵も、ぜひ覗いてみてください。子ども達は、おびえてお母さんの手をギュっと握りドラゴンから逃げようと必死な子もいれば、「かっこいい!」と駆け寄ってなでている子もいます。みなさんはいかがでしょうか。


6.3(日)

・ショップで販売のはじまった、「型抜きポストカード」。サイズや種類をリニューアルし、以前より使いやすくできないか悩みに悩んで完成したそう。休館中に制作工場に足を運んだ郎さん・市来さんは、美術館のある一部が繰り抜かれたようなこのカードが喜んでもらえるのかドキドキしています。
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<工場での様子>


6.4(月)

・カフェの新メニュー。スタッフは新しいメニューが始まると、いつもにもまして緊張しお客様をお迎えするのですが、今回はボリューム満点な商品も多く、ちょっと楽しみでもありました。ワクワクドキドキの初日、お客様からは「すごいね~」「どこから食べるの~!」「新しいね!」など驚きの声が多く聞こえたそう。小さな子からは、「目玉おやじ」「恐竜の卵?」の声が。どのメニューへの声なのでしょうか?ぜひ、実物を見た際にはスタッフに感想をお伝えください。


6.5(火)

・ショップで取り扱っている「千と千尋の神隠し」の花札は、手作りの商品なので一度なくなると次回の入荷は未定となってしまう、希少なグッズ。「つい買ってしまった...」という館長の私物を取り囲み、その場にいた大人全員が絵解きに夢中になりました。勝手に役を作ったり新しい遊びを開発し大盛り上がりをした後、「あー楽しかった!。あー仕事しなきゃ。」と現実に戻される大人たちでした。
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<真剣です>


6.6(水)

「挿絵が僕らにくれたもの」展の展示室にあるビリービンの絵をご覧になったロシアからお越しのお客様。「ロシア!」と絵を指し、「国では子どもから大人まで知っている有名な作家です!」と、とても誇らしげな様子でした。


6.7(木)

・美術館の中央ホールの天井にある大きなフィージングガラス。最近、日差しが強くなったので、このフィージグガラスから差し込んだ光が美しい影を落としています。この写真の場所は、エレベーターの前。エレベーターが開閉する一瞬に垣間見られる絶妙な色彩です。何階のどのエレベーター前か、わかりますか?
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6.8(金)

・小さいお子さんに、突然、「"マリオ"、元気!?」と、声を掛けられた佐野くん。思わず、「う、うん...。」と返事をした佐野くんの横で、菅野さんは笑いが止まらずしゃがみ込んでしまいました。体格も若干似ていますが、最近湿気のせいかくせっ毛がくるくるパーマになっているので、"マリオ"はとてもナイスなネーミングだったのかもしれません。


6.9(土)

・朝一番にいらした素敵な女性のお客様。一目散にショップへ向かい、「あった、あった。」と、レジに"ジジ"のキーホルダーをお持ちになりました。「すぐに付けるから、そのままでいいわよ。」との事。お客様のバッグには少しくたびれた同じキーホルダーがぶら下がっており、「10年くらい前に買ったんだけど、すごく気に入ってて、今日は二代目を買いに来たの。」と、初代 "ジジ"にお別れを言っていました。大事に大事に使っていらっしゃるのがとても伝わり、ショップスタッフは本当に嬉しく思ったそうです。


6.10(日)

・美術館周辺の石を裏返してみると、「ヒバカリ」が発見されました。このヘビの名前の由来は、「噛まれたら"その日ばかり"の命」とされたところから付いているようです。美術館で一番ヘビが苦手な、石光さん。深谷さん曰く、「その昔、石光さんはヘビに丸呑みされた小動物だからだろう」とのこと...。ちなみに、ポケットにものを詰め込む伊神さんは、「その昔、げっ歯類だったのだろう」という認定が。そういう深谷さんには、「ウマか鳥?」、という評があつまっていました。
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<深谷さんの手で8の字結びになるヒバカリくん>


6.11(月)

・海外のお客様から、「スリッパはありますか?」と問い合わせを受けたショップの御山さん。デスクの貴子さんに無線で確認したところ、"フリッター"と聞こえてしまったようで話が噛み合わず、「"フリッター"ってなんですか?」と、貴子さんからのコールバック。「スリッパは、室内で足に履く物です。」と、大真面目に答える御山さん。無線を聞いていたスタッフから一日中スリッパネタでいじられる御山さんでした。


6.12(火)

・この夏現代美術館で開催される「特撮博物館―ミニチュアで見る昭和平成の技―」とジブリ美術館の共通入場券が発売になりました。ジブリ美術館には14時以降いつでも入館可能なこのチケット、期間中は一日50枚発売されます。ちょっと特別なこのチケット。ご興味があればチケットはローソンで売っています。(※7月分の発売は6月11日、8月分は7月10日、9月分は8月10日発売です。)


6.13(水)

・映像展示室で「めいとこねこバス」を観た男の子。映画が終わると室内にいた磯部さんのところにトコトコやってきました。そして、メイちゃんと同じように包み紙を剥いてキャラメルを差し出してくれたそう。「ごめんね、お仕事中だから今食べれないんだ...」と磯辺さんが謝ると、一生懸命包み直し「はい、ポケットポケット」とポケットにキャラメルを入れてくれたそうです。あまりのかわいらしさに磯部さんはメロメロ。「私の事をあのネコおばあちゃんバスと間違えたのかしら?」と嬉しそうに言っていました。
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<磯辺さんの大事なキャラメル>


6.14(木)

・休館中、メンテナンスの作業で苦楽をともにしていたHALさん(※展示設営をしてくださっている会社名です)と矢澤くん。HAL代表の西谷さんのご指名により、HALさんの社員、藤沢さんの結婚パーティの司会者に抜擢された矢澤くん。「仕事には普段ミスのない西谷さんが、なぜかこんな人選ミスをしたのでしょうか...」と心細げに語る矢澤くんでした。


6.15(金)

・3か月に一回行われている傷病対応訓練、"ケアレディ"初夏の回。今回は普段の傷病対応の他、熱中症やハチに刺された際の処置について、シミュレーションが行われました。気合いが入っていたチーム"ケア"は、手作りのハチを飛ばし、虫捕り網でうまく捕まえられる方法も伝授していました。
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<真剣なえんどうさん>


6.16(土)

・秋に開催される「全国都市緑化フェアTOKYO」の会場整備が徐々に進んでいる様子。遊具が設置された遊びの広場ができたり、土が耕されて畑ができたり、至るところに名札をつけた草花木が植えられたりと、お隣の芝生が気になる、今日このごろです。
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6.17(日)

・企画展示室で、大きなドラゴンの展示物を取り囲む幼稚園の子どもたち。その中の勇気ある男の子が、恐る恐るドラゴンの口の中に手を入れました。舌を触り、そっと抜き出した自分の手の匂いをクンクン嗅いで、「すごい!古(いにしえ)の匂いがする!」と一言。そこからは子どもたちみんな我先にと口の中に手を入れて、「本当だ!古の匂いだ!」「ドラゴン臭い!」と大盛り上がりでした。いにしえの香り、気になります。


6.18(月)

・梅雨の合間に、間違えて夏がきてしまったかのような暑さです。何もしていなくてもポタポタと流れる汗。水分補給を小まめにしているお客様の姿も目立ちました。スタッフも水分補給を万端にして、これからやってくる暑さに備えはじめています。


6.19(火)

・カフェデッキでは、「イワガラミ」が白い可憐なお花を咲かせています。イワガラミは漢字で書くと「岩絡み」。岩や崖などに絡んだり這うように生育するそう。美術館でも壁に這うように成長を重ねて姿を変えており、花と共にその姿も楽しみの一つ。ちなみに花言葉は<忠実・平凡>だそうです。時代に左右されず、ささやかだけどたくましく生きています。
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6.20(水)

・本日より、「コクリコ坂から」の、DVDとBlu-rayの販売が始まりました。ショップでは歴代のDVDのジャケットを全て展示し、見応えがあるディスプレイになりました。お客様からは「この映画まだ見た事ないね。」と、言う会話も聞こえてきています。子どもたちは、飾られた"舵輪"(※舵をあやつる輪形の取手)を操縦するのに夢中です。駆け寄ってきては海賊気分で盛り上がっているようです。
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6.21(木)

・閉館後、館内に勇ましい声が響き渡っています。明日は自衛消防訓練審査会。その前日の今日は、任命され訓練を重ねてきた隊員と応援スタッフが集まり緊張感あふれるリハーサルを行いました。多くの視線の集まる中、一連の流れを披露。歴代の中でも一番良い出来だと講評され、明日への期待と緊張が高まるのでした。
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6.22(金)

・自衛消防訓練審査会、本番。今年は、指揮者市川くん、一番員佐野くん、二番員丸山くんというメンバー。今年は今までで一番いい、という激励の言葉を受けて、目標は、ズバリ優勝!お天気も心配されていましたが雨は上がり、これまでになく涼しい中での審査会となりました。
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美術館では結果を待ちかねていましたが、夕方、待ちにまった電話が鳴りました。
結果は、去年に引き続き「3位でした...」との内容。好成績とはいえ優勝以外は考えていなかったので、3人は沈んだ様子で心底悔しがっていました。
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<銅メダルだけど正座で報告する3人>
頑張った勇者たちの帰還後、「来年は、2位との差を10ポイント以上はなして優勝する」と今から鼻息の荒い誓いをたて、本日の反省会に向かう面々でした。


6.23(土)

・先日報道されていた、井の頭自然文化園の逃亡リス。残り10匹ほどになったそうですが、出勤途中や移動の際には、つい歩道のすみに目がいってしまいます。「ガサッ」と音がすると「もしかして...」と思いますが、美術館周りでの発見は今のところありません。2017年に井の頭公園は100周年を向かえるそうです。それに向けて池の水を浄化する計画などもあり、実行委員の深谷さんはすでに気合いがはいっています。


6.24(日)

・カフェでは新メニューの「カリっとカリーパンとわくわくワンタンスープ」のワンタン作りに毎朝スタッフが精を出しています。大きなワンタンを1つずつ手で包んでいくのは、なかなか根気のいる作業。担当の川村さんは、毎朝皆の出勤よりも先回りして準備を進め、ワンタンメンバーを待ち構えているそうです。


6.25(月)

・すでに夏休みに入っている海外のお客様で賑わう中、「これは何ですか?」と、商品について尋ねられる事もしばしば。松尾さんが欧米の方に"耳かき"の使い方を説明すると、「日本人は、こんな物で耳かきをするの!?」と、言わんばかりに驚かれたそう。「?」マークの浮かぶ物は意外とたくさんあるようです。


6.26(火)

・6月中旬からカフェテイクアウトで研修のはじまった保延さん。指導している安部さんとの身長差は、なんと約20センチ。写真ではわかりにくいと思いますが、肩の位置に注目してみてください。指導中いっしょに並んで歩いている姿を見ると、なぜか笑みがこぼれます。力を合わせて頑張れそうな先輩後輩コンビです。
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6.27(水)

・ショップスタッフだった関根くんは、2Fフロアの運営の仕事を研修中。関根くんの一日は、屋上にいる美術館の守り神"ロボット兵"に一礼をすることから始まっています。気持ちを落ち着かせて朝の清掃に神妙に取り掛かる丁稚のような姿を見て、「初心忘るるべからず...」と真面目に自らを振り返る運営スタッフでした。


6.28(木)

・新商品のワッペンを購入されたお客様に、「最近新しく発売したんですよ。」とお伝えすると、「宮崎駿監督が帽子に付けているを見て、ずっと欲しかったんです。家に帰ったら、早速自分の帽子に付けます!」との事。その帽子でまた来てくださるのを楽しみにしています。
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6.29(金)

・日本テレビさんから陣中見舞いの差し入れがありました。"陣中"という文字を見ただけで、なぜか気合いが入ります。中身はおいなりさんと太巻き、細巻きとズッシリ満腹になる量でした。スタッフ一同、活力注入。これからの夏本番、元気に乗り切ることができそうです。ありがとうございました。
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<嬉しさのあまり記念撮影>


6.30(土)

・館内で販売している「ジブリ美術館図録」。これまでも何度か内容の更新をしていましたが、このたびページを増やし"これまで"と"今"の美術館をたくさん掲載しました。宮崎駿館主<知恵を集め、不断の努力をつづけていく>という新しいごあいさつも載っています。