2013年3月 


3.1(金)

・3月になり、土星座の短編映画が『コロの大さんぽ』になりました。 犬の"コロ"のぬいぐるみは、映画を上映していない時期には、お母さんから「なに?その犬?」と言われることもありますが、小さな子どもたちは「これがいいの!」と言い張り、普段から人気があります。映画上映期間中は、「コロがいたよ~!!」と、ちゃんと名前を呼んでもらえるコロ。何か嬉しい気持ちになります。


3.2(土)

・三鷹市芸術文化センターにて 「三鷹の森アニメフェスタ2013 ~アニメーション古今東西 その10~」が開催されました。毎年、期待してご応募くださるみなさまのおかげで、今年で10回目を数えるこのイベント。第2部で上映する『おおかみこどもの雨と雪』の人気を高さもあってか、とてもたくさんの応募を頂きました。スタッフは朝から準備に大わらわです。
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社会批判の効いた作品を7作上映した第1部では、小さい子にはちょっと怖いかな?、と思われるものもありましたが、意外にも多くの子どもたちが全部を楽しんで観ていました。第2部『おおかみこどもの雨と雪』の上映は満席の上、トークショーも大盛況。「どう生きるかを決めるのが、10歳くらい」と語る細田監督自身も、10歳の頃にアニメーション監督を目指して自分の道を決めたそう。司会をしてくださった小島アナウンサーも、10歳の頃にアナウンサーを目指したとのこと。
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はからずも、今回会場から質問してくれた男の子も、監督への花束贈呈役をしてくれた女の子も、年の頃は大体10歳前後。この多感な時期の出会いひとつひとつが、彼らの財産として積もっていくのを思うと、スタッフもより一層、懸命にやろうと思うのでした。


3.3(日)

・カフェでは閉店後、恒例の雑巾縫いをしています。雑巾縫いリーダー原さんの呼びかけに、スタッフが集まりチクチクと縫っていきます。ショップや運営のスタッフの協力もあり、たくさんの雑巾を仕上げることができました。「花嫁修業の一環として、これからも続けていきたい」と意気込みを語るリーダーでした。
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<精進!>


3.4(月)

・美術館のあちこちに実際ある物を形どったショップの人気シリーズ。「こんなのあったけ?」や、「あっ!さっき行って来た!」など、楽しい発見の声が聞こえてきます。「これなぁに?」と、パティオにある手漕ぎポンプ型の鉛筆削りを指差した男の子に、パティオの場所を教えるとサーッといなくなってしまいました。しばらくして息を切らしショップに戻ってくると、「見つけたよ!僕、あれ好きだ!」と、宝物を見つけたように報告をしてくれました。
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3.5(火)

・カフェでは、新メニューの打ち合わせが少しづつはじまった様子。それぞれ開発されたメニューを実際に試食し、いろいろなスタッフの意見が飛び交います。これから大モメにモメて練りに練り、最良の形を求めていくことでしょう。
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3.6(水)

・カフェにご来店の女性が、8年経って本日2回目の来店、とお話してくれました。以前いらした時は、なんと小学6年生。その時に飲んだ「"野っぱらのクリームソーダ"の味が忘れられなくて。」と今回も召し上がってくださいました。今は立派な大人の女性とお話し、10年働いてきた丸山さんは、しみじみ感じ入るのでした。


3.7(木)

・優良防火対象物認定証の更新審査に向けて、2回目の朝練をする運営スタッフ。館内で火災発生、という想定で行われる審査では、チームワークと緊急時に関する意識が重要なポイントです。各所に散るスタッフがお互いの動きを確認しつつ、本番に向けて意識を高めています。


3.8(金)

・カフェ店内のお花は、週に一度お花屋さんから届きます。その際にお花の名前を教えていただくので、女性スタッフはお花の名前をどんどん覚えるのですが、男性スタッフはメモ帳片手に、苦手意識をなくすことから、少しづつ努力しています。
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<今はこちらのスイセンが飾られています>


3.9(土)

受付の天井に描かれたフレスコ画をじっと見ていた男の子。「アルゼンチンの飛行機と国旗みたい!」と嬉しそう。写真で見たのとそっくり、と言うので後からスタッフも調べてみると、男の子の言うとおり、確かに雰囲気が似ていました。どこかで見たことをしっかりと記憶している男の子に感心しつつ、美術館の天井も、そんな風にそっと残る光景であったらいいな、と思った伊神さんでした。


3.10(日)

・お昼すぎ、空が黄色や茶色を混ぜたような褐色になりました。風が強く吹き、埃がもうもうと舞い上がっています。この"煙霧"という現象が起きた本日は、午前中は28℃で暑いくらいでしたが、その後気温が下がり、閉館頃の美術館は9.5℃に。自然の猛威には親しんでいるつもりのスタッフも、改めて強くそのことを感じる一日でした。
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<この日の窓の外>


3.11(月)

・時々、当日までお知らせをしない特別なおもてなし企画をすることがありますが、震災から2年が経った本日は、"ジブリの森の演奏会"と題したミニコンサートを行いました。
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ヴィオラ奏者の田中詩織さん、ピアノの上野山英里さん、チェロの伊藤ハルトシさんの3名が織りなす演奏で、約20分の間、中央ホールは特別な響きで満ちた空間になりました。「ナウシカ組曲」が奏でられると、目を閉じ想いを馳せる方、ゆっくりと回る天井扇を見上げ静かにものを思う方、少し目頭をおさえられた方、窓辺に腰かけ緑をみつめている方など、今日の時を、お客様も演奏者もスタッフも、一緒に何かを想っていたような、そんなコンサートになりました。
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3.12(火)

・カフェでは宮村くんがテイクアウトコーナーの研修に。周りが驚くほどのスピードで成長しています。最近は一番難易度の高いとウワサの、アイスクリームの盛り付けに奮闘中。「なかなか綺麗に盛れないんですよね。」と落ち込んでいることがあるようですが、ベテランスタッフがみても十分美しく、合格点。宮村くんのこだわり、さらに研ぎ澄まされていくのでしょうか。


3.13(水)

・傷病対応にかけつけるショップの"チーム・ケアレディ"に山崎さんが加わり、春休み前にシミュレーション訓練が行われました。ところが流血の設定が途中で嘔吐になり、想定外のシナリオに変化してしまったのですが、運営からトレード研修中の中原くんが臨機応変な対応を見せてくれ、「さすが~!!」と、称賛を浴びていました。これから暖かくなり、力いっぱい美術館を堪能してくれる春休みの子どもたちに備え、様々な訓練が続くのでした。


3.14(木)

・今日はホワイトデー。男性スタッフから女性スタッフへのお返しがそこかしこで渡されています。もともと人数の少ない男性スタッフですが、<○○チームからです><△△班女子一同から>などと贈られているのに、個人で全員へのお返しは大変そう。「ここがセンスの見せ所!」と、思いのほか工夫している深谷さんの姿を見るかと思いきや、グループから贈られたのに一部にしかお返えしをせず大ブーイングをくらっている厚樹さんの姿が目撃されるなど、賑やかな一日でした。


3.15(金)

・優良防火対象物の再認定を受けるため、2年に一度の審査が行われました。
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無事に審査が終わり、訓練では合格をいただきました。
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あとは建物査察で問題がなければ、優マークを交付していただけます。


3.16(土)

・ネコバスの中で輪になり話している5~6人の子どもたち。理由を訊ねてみると、輪の中心を指さして、「生きてる!ドクドクしてる!」「ここが心臓かな。」「お腹?動いているのかな。」と盛り上がっていました。その答えは謎めいていますが、ネコバスは、この春も沢山の子どもたちを乗せています。


3.17(日)

・屋上で6才くらいの女の子と「良い天気だね。」とお話していた小幡さん。「桜も早く咲くといいね」と言うと、「ヤダ!」ときっぱり即答されてしまいました。「入学式に咲いてほしいの!」とのこと。東京では開花宣言が発表されてしまいましたが、きらきらの新一年生、きっと花のようだろうな、と思ったそうです。


3.18(月)

・京都の"SOUSOU"さんとコラボレーションしたショップの人気アイテム、まっくろくろすけの足袋下は、海外からのお客様にとても好評。「あの~、すみませんが、これは足の指は何本ずつどこに入れるんですか?」という海外の方からの質問に、「ここに一本と、ここに四本です。」と、履き方を教えてあげることが多いそう。菅野さんは「そういうこと度々あるんですよ。足袋足袋...」と言っていました。
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<3サイズある足袋下>


3.19(火)

・休館日に伐採されている赤松。2階の事務所付近から見上げても、そうとう高い位置で作業されています。
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<てっぺんの枝に3名います>
一人はなんと女性だそう。思わず立ち止まって見上げてしまいます。


3.20(水)

・美術館正門付近にあるこぶしの白い花が、今がさかりとばかりに可憐に咲いています。
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遠くからみると雪のようですし、近くから見上げてみると白い鳥がたくさんとまっているよう。門の前でお出迎えしている花たちが、さわやかな季節がやってきました。
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3.21(木)

・テイクアウトの新メニューを館長が試食。今度の新しいメニューは、北海道の放牧豚という豚肉を使用し、日本の心、お味噌味のご飯ものです!館長のお墨付きもでたので、来月中旬にはデビューできそうです。


3.22(金)

・春休みに入った子ども達の元気な声が響き、館内はにぎわっています。イースターが近づき海外からのお客様も増え、旅行疲れの面持ちも時々見うけますが、そんな方も力いっぱいの子ども達から自然と元気が伝染するのか、なぜか笑顔に回復するようです。


3.23(土)

・トライホークスにある絵本を声に出してハキハキ読んでいる女の子。「もうそんなに読めるようになったの!?」とお母様も成長ぶりに驚いているようでした。


3.24(日)

・地下1階の展示物「ジブリハウス アネックス」の窓にある、ジブリ作品の絵を見ながら「ここに、今度は『風立ちぬ』が入るのね!」と、7/20の公開を楽しみにして下さっている声が聞こえてきました。


3.25(月)

・閉館後には、トライホークスとショップで棚卸が行われました。
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滞りなく作業はすすみ、24年度も無事にしめくくることができそうです。


3.26(火)

・外で眺める桜はもちろん綺麗なのですが、美術館のとある扉の向こう側も、ピンク色に染まっていました。
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扉を開けた途端、引き寄せられてしまいそうです。

・一方、アトリエでは、1/7の日誌に登場していたあの人たちがお花見に出た模様...。
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3.27(水)

・今朝の朝礼では、優良防火対象物である認定「マル優マーク」の交付式が行われました。事前審査で指摘をいただいた所もありましたが、あちこち改善につとめ、本日無事に交付式に至りました。
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3.28(木)

・3月上映の短編映画「コロの大さんぽ」を見た後の子どもたちが、「ワンっ!ワンっ!」「きゃんっ!きゃんっ!」と、子犬の"コロ"になりきったモノマネをはじめました。そんな中、「カァ~、カァ~」と、なぜかカラスの鳴き声が聞こえたかと思うと、「にゃお~、にゃお~」と、ネコの鳴き声まで!動物たちが大集合していました。


3.29(金)

・ネコバスで遊んでいるうちに仲良くなったらしい、小学3年生の女の子が2人。今は東京に住んでいるけれど、3月中の同じ日に、それぞれ大阪と熊本に引っ越すことが分かり、とても意気投合した様子。ネコバスで芽生えたものがこれからもずっと続いたら、素敵な出会いです。


3.30(土)

・暖かい日々から一変して、急にまた冷え込む一日。カフェデッキのストーブで暖を取っていた男の子達は、風が吹いて大量に降ってくる桜の花びらを見あげて、「雪?!」と驚いていました。春の雪のような光景でした。


3.31(日)

・カフェスタッフの杉野さんがこの日で退職。杉野さんはキッチンの中心メンバーとして約7年間勤め、新メニューの開発にも力を注いでいました。苦心しつつも彼女の手から生まれた料理は、男女問わず好評の声を頂いていました。これから新たな道へと進むのを、スタッフ一同陰ながら応援しています。

・井の頭公園西園の桜は、なんと18種類もの品種があるそう。緑地事務所の方と一緒に確認に行った深谷さんは、何の桜かすら判明していなかった木々をDNAから調べ、まとめ上げた担当者の気持ちに、とても深く感心したそう。
ソメイヨシノの"親"は、西園にもある「大島桜」が父種、園芸種「江戸彼岸桜」の一種「小松乙女」が母種らしい、とのことを教えて頂き、さっそく他のスタッフも西園に出向いています。
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<西園のオオシマザクラ>
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<これはシロタエ>
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<ヤエベニシダレと美術館>