三鷹ネットワーク大学でアニメーション文化講座が開講されます


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アニメーション文化の普及啓発活動の一環として開講したアニメーション文化講座も7回目を迎えました。

今年度は、「アニメーション文化講座 表現の追求 "色彩" ―アニメーションにおける色とは―」と題し、制作現場で活躍してきた当事者や研究家のみなさんを講師におむかえし実施いたします。

第1回の講師は、東映動画(現:東映アニメーション)にてテレビシリーズや劇場版と様々なアニメーション作品の色彩設計・色指定に携わってこられた辻田邦夫氏。
第2回は、「人間と色彩のかかわり」を女子美術大学教授 色彩心理学の坂田勝亮氏が解説します。
第3回は、「アルプスの少女ハイジ」など様々な作品の色彩設計を担ってこられた小山明子氏に、現場のエピソードを交えて語っていただきます。
第4回では、当館の伊藤望学芸員が、スタジオジブリ作品の色彩の仕事がいかに確立されていったかを、色彩設計の保田道世さんの仕事の周辺から迫ります。

はじめての方にも楽しんでいただける内容です。一緒にアニメーションの知見を広げ、もっとアニメーションを楽しんでみませんか。


[講座名]
三鷹ネットワーク大学企画講座/三鷹の森ジブリ美術館協力 アニメーション文化講座   表現の追求 "色彩"―アニメーションにおける色とは―


[講座趣旨]

膨大な静止画を連続映写することで、動きを作り出すアニメーション。動かないものへ"命を吹き込もう"(アニメート)とするとき、作り手たちはどのような表現にこだわり、技術を生み出してきたのでしょうか。
アニメーション制作過程にはキャラクターの色を決める作業が必要であり、そのために色彩設計や色指定といった役職が存在します。"色"は、登場人物の印象を決めるだけではなく、実写映画や演劇における衣装や照明の役割も担い、時には情景を演出する力も要求されるのです。
1960年代のアニメーションでは、多くの場合、昼間の晴天時も、夜の屋内も、キャラクターには同じ色が塗られていました。70年代には、水中や夜を考慮して、場面によって色を変えることが始まります。そして、80年代以降、高畑勲・宮崎駿両監督の劇場作品では顕著なのですが、時間帯、季節、空間、素材、心象風景など、色彩で表現できることをさらに深めていくのです。これについては、色彩設計の保田道世さんの功績抜きには語ることができません。
さらに、絵の具でセルに色を塗っていた時代から、現在はコンピューターで彩色することが一般的となり、使える色数も作業効率も大きく変化しています。
ほんの一瞬で流れてしまうワンシーンにも、作り手たちが強いこだわりを持って決めている"色"について、今回の文化講座では取り上げたいと思います。

そもそも人間にとって色とはどういうものなのか、アニメーションの100年の歴史の中で色にまつわる物事がどう変化してきたのか、実際の現場ではどのような作業が行われていたのか、それぞれの分野のスペシャリストをお呼びして、アニメーションにおける"色"を探っていきたいと思います。



[講座スケジュール]

10/5(金)

色彩設計・色指定の現場から①   講師:辻田 邦夫(色彩設計 色指定)
色彩設計、色指定として、テレビシリーズ、劇場版と様々なアニメーション作品の色と場面を作ってきた講師に、東映動画(現 東映アニメーション)におけるアニメーションの色にまつわる仕事について、ご自身の体験をもとにその内容や変遷を中心にお話いただきます。アニメーションの色はどのように作られ、どのように決められてきたのでしょうか。



10/12(金)

人間と色彩のかかわり  講師:坂田 勝亮(女子美術大学教授 色彩心理学)
色彩は人間にとってもっとも根源的で重要な感覚であり、長い歴史の中で人間の文化は、ほぼすべてが色彩によって生み出されてきたと言っても過言ではありません。この講座では、人間が他の動物たちから別れて色を用いるようになった経緯と、色から様々なことを感じ取れる脳の機能について、例を挙げながら詳しく解説していきます。



10/19(金)

色彩設計・色指定の現場から② 講師:小山 明子(色彩設計)
「アルプスの少女ハイジ」など、様々な色彩設計を担ってきた講師に、色彩の重要度が高まり制作工程における色彩設計という役割が確立していく1970年代変革期の様子を中心に話を伺います。高畑勲監督はじめ、表現を追求する監督や美術監督の意図を的確につかみ作品に反映させていく為、どのような工夫や努力が行なわれたのでしょうか?現場のエピソードを交えながら探っていきたいと思います。



10/26(金)

スタジオジブリ作品の色彩~保田道世さんの仕事~ 講師:伊藤 望(三鷹の森ジブリ美術館 学芸員)
日本のアニメーションが数多く制作され、発展していく中で、色彩を担う仕上という仕事はいかにして確立されたのでしょうか。そしてそれはスタジオジブリの作品へどのように受け継がれたのでしょうか。ジブリの色彩設計として活躍した保田道世さんの仕事について、保田さんをよく知る人たちのお話とともにご紹介しながら、アニメーションの色彩表現と魅力に迫ります。


詳しい講義内容は、こちらへ → シラバス(PDF 606KB)

[開催概要]

日時: 2018年10月5日(金)、12日(金)、19日(金)、26日(金) (全4回通し受講)

    19:00~20:30

場所: 三鷹ネットワーク大学(JR三鷹駅南口)

定員: 50名 (※先着制)

受講料: 一般 3,000 円 ※詳細はシラバスをご参照ください

お申し込み:申込受付 9月4日(火)午前9時30分~

※三鷹市民だけでなく、老若男女、どなたでも参加できます。

※4回通しでの受講となります。一回のみの申し込みはできませんので、ご了承ください。

※三鷹ネットワーク大学WEBサイトから直接申し込むか、申込用紙を入手して必要事項をご記入の上、「FAX」「窓口」「郵送」のいずれかの方法で同大学へお申し込みください。(定員:50人 先着制) なお、申込には「受講者登録」が必要です。

詳しくは、三鷹ネットワーク大学WEBサイトをご確認の上、お申し込みください。
みなさんの参加をお待ちしています。

お申し込み・お問い合わせ:
NPO法人三鷹ネットワーク大学推進機構 http://www.mitaka-univ.org
TEL 0422-40-0313
開館時間 9:30~21:30(入館は21:00まで) / 日曜日は17:00まで / 月曜・祝日は休館