2019年6月 


6月

6.1(土)

・6月から新メニュー、テイクアウトの「さっぱりチキンのタルタルドッグ」が始まって、テイクアウトは活気が溢れています。これまで店内で接客していた佐野さんも配属になり、てきぱきと仕事をこなしています。佐野さんの持ち前の明るさと元気な声も加わり、最近とみに賑わっているテイクアウトコーナーです。


6.2(日)

・休館中に館内のドライフラワーも一部が新しくなりました。ここは女子トイレ。女性の方はきっとあたらしい発見ができますが、男性の方はイマジネーションを駆使して、どうかご想像ください。
201900602b.jpg<写真でどうぞ>


6.3(月)

・メンテナンス休館中に、パティオの山小屋の大掃除。山小屋の中に置いてあったものをパティオに出して、部屋に風を入れて息吹かせます。大掃除の後は、レイアウトも少し変更。どんな山小屋になるのでしょうか。
20190603.jpg


6.4(火)

・メンテナンス休館が開けて、新しくなった十代目ネコバス。スタッフは口を揃えて「なんか可愛くなった...?」と驚きの声。口が大きくなったような...耳が大きくなったような...鼻が低くなったような...などなど様々な声が聞こえてきます。ネコバスの笑い顔、見に来てくださいね。


6.5(水)

・いつも入口周辺の植栽に率先して水やりをしてくれる中原くん。ホースの先からのしぶきには、キレいな虹が弧を描いています。中原くんは当然のように上手にホースを操り虹を作りだしていますが、そこへ玉井くんが近づいてきて、「すごい!それ、どうやったらできるんですか!?」と子どものように大興奮。中原さんに教えを乞うていますが、中原くんは、「ぼくレベルになれば簡単だよ!」と、ちょっともったいぶっています。玉井くんは虹をかける男になれるでしょうか?夏場に向けて欠かせない水やり、本来の目的と同時に、虹についても精進してください。


6.6(木)

・カフェ近道のつきあたりから見えるある1本の木に丸い穴が開いており、代々、鳥やヘビなど色々な生き物が住んだり隠れたりと穴型住居になっています。現在は鳥の親子が住んでおり、親鳥がせっせと雛に餌を運んでいるのが見えます。人が近づくと警戒して巣に戻ってこないので、こっそり遠くから見守っている我々です。
20190606.jpg


6.7(金)

・カフェデッキでは早くも「蚊取り豚」が登場しました。朝の準備をしているスタッフから「蚊がいる!」と通報があったようです。「蚊取り豚」を見たお客様は「豚の置き物かと思ったら蚊取り線香だよ!」と楽しそうにお話ししています。そんなデッキの様子を「毎年の風物詩だねぇ、あっという間に夏が来るよ。」とつぶやくカフェスタッフ達なのでした。
20190607b.jpg20190607a.jpg


6.8(土)

・ショップの閉店後、御山さんの誕生日を記念(?)し、馬場くんvsと御山さんの「腕相撲対決」が行われました。力仕事に定評のある御山さんへの、若手男子の初挑戦。盛り上がりを見せた注目の一戦、結果は......馬場くんの勝利!!思わぬ男女対決で盛り上がるショップスタッフでした。
20190608.jpg


6.9(日)

・ショップが開いてしまう前に、1歳くらいの男の子がひとりでするりとロープを抜けて店内へやってきました。なぜか「いらっしゃいませ、下見ですか?」と、なんだかウキウキと嬉しそうなスタッフたち。遠藤さんがひょいと抱っこし、お母さんのところへ連れていってあげました。4歳になる息子さんが赤ちゃんだった頃を思い出した遠藤さん、懐かしい気持ちになったとのことでした。


6.10(月)

・「くるくるした階段に生えている草はなんですか?」と日本語で尋ねていらした欧米系の男性。屋上へと続く階段で植物ファイルを見ながら、「"ナツヅタ"と"オオイタビ"です」とお伝えすると、「メモをとらせてください」ととても熱心なご様子。「植物がお好きなのですか?」と尋ねると「旅行して、その国の言葉で植物図鑑を作るのが趣味なんです」とお手製の図鑑を見せてくださいました。さまざまな植物の写真も貼ってあり、とても素敵な1冊。「館内は写真ダメだけど、屋上は撮れるからラッキーだね」とウィンクして去っていかれました。


6.11(火)

・カフェのキッチンは朝から戦場のように大忙し。ミートソースの肉を炒めながら、宇田川さんにポタージュの作り方を教えている川村さんは滝のような汗です。鍋から立ち上る蒸気と格闘する川村さん。あんなに水分を失ってこれ以上痩せないか心配するスタッフをよそに、誰よりもくるくるとよく動いて働く川村さんなのでした。
20190611.jpg


6.12(水)

・今年も美術館では自衛消防隊の訓練が始まりました。今年はショップの永野くん、運営の川名さん、カフェの柳葉さんが参加します。3人とも先輩スタッフと営業終了後に訓練に励んでいますが、日々成長しどんどんたのもしい変貌をとげています。そんな姿に去年の優勝もうっすらと頭をかすめて、なんだか期待が膨らみます。
20190612.jpg


6.13(木)

・ デスクで仕事中のカフェの丹藤さん。集中して仕事をしふと横を見ると、さっきまで座っていたはずのショップの森田さんが制服だけを残し、忽然と消えていました。「えぇ?!」と驚いている丹藤さんに、「パソコンのやりすぎで、ついに溶けたか...」と冷静に分析する丸山さん。本体はいずこへ。
20190613a.jpg


6.14(金)

・テイクアウトのホットドッグをつくっていた中山さん。今日のソーセージはさまざまな形があり、まっすぐなもの、少しだけ曲がったもの、大きくカーブしてパンからはみ出ているものなどなど、食材のそのままの姿ならではの形。まるでソーセージの個性を表しているかのようで、「この子は素直にまっすぐ育った」「この子は途中曲がってしまったけど、空に向かって羽ばたこうとしているわ」 と、親心(?)のようなものをこめてお客様へひとつひとつホットドッグを送り出す中山さんでした。


6.15(土)

・現在上映中の短編映画『パン種とタマゴ姫』では、久石譲さんが編曲したヴィヴァルディの「ラ・フォリア」がサウンドトラックとして使われています。ある日このCDを購入した男性と日下くんが話をしていると「小さい頃バイオリンをやっていて...ラ・フォリアを演奏したことがあるんです。懐かしいなと思って。」とのこと。自身も音楽をやっている日下くん、これがきっかけでまたバイオリンを弾いてもらえたら素敵だな、と思ったそうです。


6.16(日)

・昨日と打って変わって、30度を超えた夏日の本日。屋上では麦わら帽子を片手にスタッフも汗を拭き拭き頑張っています。ホースで水をあげていると、後ろから肩をトントンと叩かれたスタッフ。振り向くと70代くらいのおじいさん。「何かお困りですか?」とこたえると、「これ、食べんさい」と鼈甲アメをくれました。「孫がアンタくらいでな。遠いところにおるけん、ようけ会えんが、がんばっとるんかなぁ思たらあげたくなったんよ。水もよう飲むんやで。」とおじいさん。じわっと嬉しくなってかみしめたという屋上スタッフです。


6.17(月)

・夕方近くに、「外壁の周りに蛇がいるので来てください!」と2階スタッフから無線が入りました。登場したのは美術館の生き物係(?)西川さん。颯爽と現れ、大きなアオダイショウの頭をサッと掴んで、あっという間に捕獲成功!周りで見ていたお客さんも驚いた様子で歓声が上がりました。そのまま蛇を手に公園へ逃がそうと移動していると、遠くから見守っている人がいたり、年配の方が「めずらしい!昔はよく見かけたけど、最近は見なくなったなー!」という声も。もともと我々が先なのに...、と蛇は言いたいかもしれないですが、森の中の美術館ではたくさんの生き物が現れます。突然の思い出づくりに一役買って出てくれた出来事でした。
20190617.jpg


6.18(火)

・今年も自衛消防訓練審査会がありました。今年はショップの永野くん、運営の川名さん、カフェの柳葉さんという男女混合チームで男子隊への出場なので、これは一体吉とでるのか凶とでるのか...?誰もが読めないものの3人は臆することなく練習を積み重ねてきました。そして本日の本番。男子ばかりの中でも動じることのない堂々と落ち着いた演技です。
20190618b.JPG 20190618c.JPG
そして結果はなんとなんと、見事に優勝!後から永野くんにきいたところ、「隊員に指示をだすマイクをサッと手に取った時、マイクの向きを間違えてもってしまって。(ああ、もう終わった...)とその瞬間思ったんですけど、でもめげずに続けたんです。そしてこんな結果を得られるなんて!」とあきらめない気持ちが功を奏したことを語ってくれました。
20190618e.JPG<優勝の取材を受ける3人>
男女の区別はもはや関係ないのかもしれないですが、これから未来の美術館をあかるく守ってくれそうな3人の快挙でした。
20190618f.JPG


6.19(水)

・カフェデッキで小トトロをぎゅっと抱きしめている一人の小さな女の子。曽我さんが話しかけると緊張しているのか何も話してくれません。何とかお話ししたいなあ、とねばる曽我さんに「...さっき買ってもらったトトロと、ママを待ってるの。」「...ママが好きなトトロのバッチも買ったんだよ。」とポツポツと話をはじめてくれました。「恥ずかしがり屋ってかわいいなぁ~」とツンデレのような女の子にメロメロになってしまった曽我さんでした。


6.20(木)

・ サンクンテラスにあるウォーターカンナがぐんぐん成長していて、あっという間に花が咲きました。ワサワサとたくさん生えている葉っぱに、トンボが時々羽根を休めに来ていることもあります。鉢の中を元気に泳ぐメダカと、休憩しに来るトンボ。同時に見られる季節がやってきました。
20190620.jpg


6.21(金)

・カフェ喫茶室で朝の中庭掃除をしていた根津くんが「ヤモリがいる!」と嬉しそうな声を上げています。外の窓枠にぴったり張り付いているヤモリに「カフェの守り神だ...」とつぶやく根津くん。そっとヤモリに手を差し伸べると、寄ってきたなヤモリくん。「僕ちょっとナウシカみたいじゃない!?」と得意げな顔の根津くんですが、「ちゃんと手を洗ってから店内に入ってくださいね~」と女子スタッフにクールに返されていました。
20190621.jpg


6.22(土)

・体調の崩しやすい梅雨の今の時期。お昼休憩中のショップの山本さんと青山さんは、身体を冷やさない料理談義に花を咲かせています。生姜や棗(なつめ)を使った料理がいい、という山本さん。その日のお昼ご飯も生姜を使ったスープでした。よく見ると生姜の形がハートの形だった、と、ささやかだけど愛情たっぷりのお昼ごはんで健やかに過ごせそうな様子です。


6.23(日)

・屋上にて「あ、トラノオだ!」とロボット兵の後ろから声が聞こえてきます。顔を向けると、お客さまが嬉しそうな様子で白い小さな花を見ていました。「トラノオを見つけると、夏が来たんだな〜って思うんです。」とのこと。屋上に咲いているのは"オカトラノオ"という小ぶりの白い小さな花で、6月から7月にかけて咲く花だそう。文字通り虎の尻尾のようなカーブを描いていることからこの名前がついたようです。屋上ではその他にも、クチナシやキョウチクトウ、ギンバイカといった夏の花が競うように次々と花を広げています。
20190623a.jpg


6.24(月)

・雨の日でもカフェデッキの子どもたちは元気いっぱい。花柄の長靴を履いている女の子に、岩崎さんが「その長靴かわいいね!」と声をかけると、はにかんだ笑顔で「ありがとう」と返事をしてくれました。この日はおそろいのピンクの長靴を履いた姉妹や、虎柄模様のかっこいい長靴の男の子とカラフルな長靴がカフェデッキを彩り、雨の日だけ見る事のできるカラフルな光景でした。


6.25(火)

・ショップの大倉くんは店内でカマキリの赤ちゃん発見。小さくても立派にカマキリのかたちをしています。外へ逃がしてあげようとしますが、なかなか大倉くんの手を離れようとしません。普段から落ち着いた物腰の大倉くん、「こらこら、ダメだよ。」「元気に大きくなれよ。」と、カマキリに話しかける口調にもおっとりとした優しさが溢れていました。
20190625.jpg


6.26(水)

・「今日が僕の誕生日なんだ」と教えてくれた欧米の男性。日本が大好きで、誕生日にはジブリ美術館に絶対行くのだと決めていたのだとか。今日は見るもの感じるもの全てが自分へのプレゼントだと話す男性に、スタッフからは心からのおめでとうを伝えます。ほんとうに、心から素敵な誕生日になるように、とみんなが心の中で願っていました。


6.27(木)

・6月にカフェからショップへと異動になった台湾出身の陳さん。お客様から「あれー!チンさんがこんなところにいる!」「ショップの制服も似合うね」などとショップの中でも声をかけられています。そんな陳さんは母国語に加え日本語や英語も堪能で、店内に飛び交う色んな国のことばをキャッチしています。ある日トトロのシャーペンを持った親子が「バルス!」と言っているのを耳にした陳さん。(それはラピュタの商品じゃないのに何故...?)と不思議に思っていると、どうやら中国語で「864(bā, liù, sì)円」とシャーペンの値段のことを話しているのが、バルス、に聞こえたということが判明。陳さんならではの聞き間違いでした。


6.28(金)

・高畑さんの奥様からたくさんのさくらんぼが届き、ツヤツヤと美しい粒にスタッフは大喜び。20190628a.JPG20190628b.JPG20190628c.JPG大きなさくらんぼを手にした休憩時間の笑顔がたくさん寄せられました。


6.29(土)

・カフェのキッチンでプチトマトを拭いていた川村さん。中から双子のプチトマトを発見して嬉しそうです。「日誌用に写真を撮らせて下さい!」と田中さんがお願いすると、コロンとお皿にのせてくれました。「このプチトマトも料理に使うんですか?」と聞くと「味見用だな。半分味見していいよ。」と切ってくれました。食べてみると甘酸っぱくて味がしっかりしていたのでビックリ。土壌の影響か気象の影響かわかりませんが、野菜だって見た目で判断できませんねと、モグモグ半分こしながら顔を見合わせる2人なのでした。
20190704.jpg


6.30(日)

・休憩時間にはパンを食べているパン好きスタッフが多いのですが、クロワッサンには様々な食べ方があることで話が紛糾しています。あるスタッフは端と端から食べて最後に真ん中を食べる。別のスタッフは真ん中を剥いてちぎって食べる。全部潰して食べる、と主張するものも。お互いの食べ方を聞き、みんながみんな違う食べ方であるのを驚くのと同時に、「奥が深いな。」と、謎のシンポジウムをくりひろげるスタッフでした。