2002年07月


07月01日(月)
ハンガリーの温泉から帰国した宍戸さんは、現地で乗った飛行機がビジネスクラスなのにオレンジジュースが出ただけ、と50分のフライトに文句をつけながら、久々の白いごはんを満喫していた。
・メンテナンス休暇も残すところあと一日。休館明けから映画が「コロの大さんぽ」に替わるため、メンテも兼ねて朝から映像展示室関係の業者さんが勢ぞろい。
北嶋さんと滝口さんも映写機と格闘していた。


07月02日(火)
休憩室でスタッフの健康診断が行われた。女性は髪に着けているピンやゴムにいたっても取り外し、体重の軽減に努めていた。なお、常日頃から"地球外生物" とうわさされているケーキハウスの染谷さんは、採血されてプチ貧血になってしまった。周りは一応心配しつつも、やはり血が緑色なのがばれるのを恐れて倒れてみせたのか、などと囁いていた。

大口さんの長年の夢だった雑巾掛け大会が行われる。女の子がいっせいに端から端まで全速力でかけて行く、湯屋と化した館内を見て感慨深げ。今度は水干を用意しておこうと思ったそうだ。


07月03日(水)
メンテナンス休暇が明け、色が黒くなったスタッフがお土産を持ってぞろぞろと出勤してきた。早速そのお土産のお菓子をもぐもぐと食べる石光さんは、安西さんからの電話にも出られない勢い。すかさず「なんか食べてたでしょ~~」と、安西さんに電話でも見破られていた。

いまやすっかり深谷さんの恋人、メスのカブトムシが羽化し始めた。「この子が一番かわいい顔している」と、愛でる目がいつになくやさしい。


07月04日(木)
受付にいるトトロの向きを、吾朗さんが少し変える。写真撮影のスポットとなるので、足場にされてしまう植栽の傷みがはげしいためだ。ちょうどお母さんに抱っこされて泣いていた女の子が、トトロが静々と動くのを見て泣き止んでくれた。

暑い上に無風状態の井の頭公園を、それでも子どもたちは元気に遊んでいた。


07月05日(金)
三鷹市内の小学生が来館。入っていく時にみんなが手を振ってくれて、石井君が嬉しい悲鳴をあげていた。

ショップ店長の草野さんが髪をショートカットにしたが、「ショップの朝礼でも誰も気付いてくれない…」と、ちょっとさみしげだった。

○○○の研修に吾朗さん、三好さん、大口さんの3人が行く。道路が渋滞して車が進まない退屈を紛らすためなのか、三好さんはハイテンション。前歯がないにもかかわらずくだらないギャグを言いつづけて、車中の人々を引きつらせていた。


07月06(土)
北嶋さんの育てている土手かぼちゃが、梅雨の晴れ間の太陽をいっぱい浴びていた。

カフェの甲斐さんが、堀口店長の駄ジャレに律儀に付き合っていた。昨日三好さんのギャグに長時間付き合わされた大口さんは、もしこの二人と何かをすることになったら、と怖い想像をしたそうだ。


07月08日(月)
8月6日に「夏の風と光の中で子どもたちとことばを身体で聞こう!」と題し、詩人の谷川俊太郎さんと覚和歌子さんを招いて美術館で朗読会を開催することになった。当日は作曲家の谷川賢作さんも来場し、ピアノ演奏も行なわれる。昨日「広報みたか」に告知されたばかりではあるが、すでに50を超える応募があり、実行委員たちも反応のよさに驚いていた。


07月09日(火)
14日にスタジオジブリ最新作「猫の恩返し」の特番が日本テレビにて放送されるため、その収録が美術館でも土星座を中心に行なわれた。前日まで準備に追われ、今朝も早くに出社してテレビクルーと打合せをしていた田村さんは、おでこにスジをくっきり立てながらも長時間に渡る収録を無事に乗り切り、ホッとした様子で家に帰っていった。


07月10日(水)
台風が近づいているため、美術館2階の事務所では、台風情報チェックに一日中テレビをつけっぱなし。一方、小林さんは何度もインターネットをチェックして、館内に電車の状況などを無線で連絡していた。

台風対策のため、サンクンテラスに出る扉に防潮板をはめる作業を、吾朗さんと滝口さんと、新事務所から来た田坂さんがあたった。板が重いため、田坂さんのへっぴり腰ぶりが話題になっていた。


07月11日(木)
台風を無事乗り越え、とても良い天気となる。びしょ濡れになった雨マットを干す。

ジブリの野中さんが、とある作業のため美術館にやってくる。作業終了後、大きな虫を見つけた田村さんが「野中さんやっつけてください!」と叫ぶ。しかしいち早くその叫びに応えたのは、野中さんではなく北嶋さん。右手に紙袋を持ってダッシュし、紙袋の底を使い一発で仕留める。そして、野中さんに「片付けておいてください」と言い残して立ち去った。


07月12日(金)
石光さんが歯科検診のためジブリへむかう。1月に出産した長澤さんが、赤ちゃんをつれてジブリに来ていて、石光さんはそのあまりのかわいさに、じーと見つめてしまったそうだ。ところが、浅野さんが赤ちゃんに「あんまり近づくと、このお姉ちゃんに食べられちゃうよ」と言っているのを聞き、憤慨していた。


07月15日(月)
本日から、ショップの「猫びんあめ」が、新しくコンペイトウ入りで販売される。「これで"千と千尋の神隠し"の雰囲気が味わえますよ」と、店長の草野さん。


07月16日(火)
台風が、心配していたほどの影響もなく、あっという間に去っていった。

ネコバスのスタッフリーダーの菅野さんが、休館日にもかかわらず出社。ネコバスのメンテナンス作業を行なう。その後、チケットの売上をみて、夏休みに来場する小学生以下のお客さまの割合を計算し、ネコバスに乗るであろう人数を予想して、暑くなりそうな夏の心構えをしていた。


07月17日(水)
大口さんが麦わらぼうしを購入。暑さ対策のために、とカフェデッキなどで作業をしている中根さんにぼうしを渡した。中根さんは「ありがとうございます!」と暑さをもろともしない元気でお礼を言い、嬉しそうにかぶっていた。


07月18日(木)
前歯のない三好さんが、宮崎館主が紙に描いて切り抜いた「入れ歯」をもらった。「どんな入れ歯よりも高い」と安西さんは大笑い。しかし、何度もつけたりはずしたりして笑いを取っているので、ばい菌が入ってまた歯茎が膿んでしまうのでは、とみんなに囁かれている。ちなみに本当の入れ歯はまだ入らないらしい。


07月19日(金)
「トライホークス」で販売するセル画の検品作業が新事務所で行われる。額装する際にほこりが入ってないかなどを確認する。額装の業者さんと展示スタッフの連携プレーで、次々と納品完了。


07月22日(月)
小さなお子さんがホワイエにある小さな黒い扉を指して、「これ何?」と澤登さんに聞いてきた。「この中にマックロクロスケが住んでるんだよ」と答えると「開けて~」と頼むので、「美術館がススだらけになって大変だから、今は開けられないんだよ」と答える。その子は一見納得したようだったが、その後チラシを丸めて扉にあて、耳をすませて中の音を聞こうと一生懸命。ホワイエがすごくほのぼのしたそうだ。


07月23日(火)
美術館新事務所の地主さんのご好意で、スタッフが地主さんの畑で「芋ほり」をする。「イモがザックザックと出てきた」と石光さんが興奮するほど、たくさん掘れたそうだ。さらにとうもろこしや枝豆までいただき、さっそくスタッフにふるまわれた。もちろん大変美味。ありがとうございました。


07月24日(水)
去年の忘年会でくじに当たったため、三味線の修行に励むカフェの天内くん。
練習のしすぎで弦が切れてしまったそうだが、青森の実家から送って張りなおし、気分を引き締め、ビデオを見ながら練習を続けているそうだ。


07月25日(木)
トライホークスで、新しく「アニメーションを展示する」の販売を開始。美術館の企画展「千と千尋の神隠し展」をまとめた本だ。展示してあるパネルが全てそのまま写真で掲載されている。「展示ができるまでの記事を読むと当時の錯綜した現場を思い出してしまう」と三好さんはぼやいていた。


07月26日(金)
暑い日が続き、炎天下でがんばっているスタッフのために、吾朗さんと佐々木さんが麦茶入れを大量に購入し、麦茶を作る。休憩室に戻ってきたスタッフは、大量の冷えた麦茶に大感激。吾朗さんに「男前!」と声援が飛んだ。


07月27日(土)
冬枯れしていたパキラやピンポンの木の鉢植えが、手入れの甲斐あってたくさんの緑の葉をつけてきた。世話をしてきた北嶋さんは「嬉しいな」と、まるで母のような顔で面倒を見ている。


07月29日(月)
昨日から井上直久さんが来場し、中央ホール「くぐりくぐり」とエレベーターの間の壁に新しい絵を描いて下さっている。「バロンのくれた物語」の「あかりのもれる店」の絵の中に、くぐりくぐりとエレベーターも描きこむという井上さんならではの遊び心で、美術館のための絵にして下さった。


07月30日(火)
次回の企画展に登場する「羽ばたき機」の羽ばたく様を、美術館の入口前で撮影する。
宮崎館主、吾朗さんら大勢が見守る中、無事撮影は終了したが、昼過ぎの最も蒸し暑い時間から行ったため、みんな疲れ果てていた。ここでも大量の麦茶が活躍した。


07月31日(水)
カフェの森永さんは、赤い靴下を履き、麦わらぼうしを被ってまるで高原で働く少女のような素朴な雰囲気でデッキで働いていた。堀口店長をはじめ、カフェ店内では「似合っているね」と好評だったそうだ。