2008年2月


2.1(金)

・本日から映像展示室にて『くじらとり』の上映がスタートとなった。上映中のお客さまの反応も良く、中川李枝子さん原作の「いやいやえん」についての問合せなども増えている。前日に初めてフィルムの掛け替え作業に参加した中野さんは、映画を観て科白を口ずさんだりと楽しそうなお客さまの様子みてとても嬉しかったそうだ。


2.2(土)

・アトリエにてアニメーション制作についての研修会が開かれた。スタジオの星野新社長も参加したためか、この日の講師、三好センセイはいつもの軽快な駄洒落っぷりを封印(?)し粛々とタメになる講義を繰り広げていた。ちなみに、講義の内容は貴重な資料が見られたりと大変充実したものだった。

・事務所で飼っていたアゲハチョウのさなぎが羽化した。夏に幼虫をもらって虫かごの中で育てていたのだが、空調のきいた室内に置いていたため春と勘違いして羽化してしまったらしい。「いつ羽化するんだろう」と楽しみにしていたので、そのきれいな姿にみんなで感動した。天内くんが世話をしているため、深谷さんより「かつとし」(天内くんの名前)と命名された。外はあまりにも寒すぎるので手作りの大きいかごに引っ越し、元気に羽ばたいている。

かつとし
<かつとし>


2.3(日)

・今冬2回目の大雪。前回はお昼過ぎには雨には変わったが今日は夕方までずっと雪が降り続いた。前回と同じく雪対策に美術館は朝から大いそがし。お客様にとっては楽しい行事のようで、あちこちに雪ダルマや雪トトロ(!)が並び、美術館の雪景色をいっそう楽しいものにしてくれた。

1Fテラスにずらり
<まるで儀式のように並んでいました>

傑作
<亀風呂に浮かぶ小学生の男の子と滝口さんの傑作>

たくさんの雪だるま
<井の頭公園にも10体以上の雪だるまが!>


2.4(月)

・『雪の女王』公開にあわせ展示されていたギャラリーでの展示「『雪の女王』とその時代」は本日にて終了。1960年代のソビエト連邦と日本の歴史の年表や記事の展示を当時のことを思い出すかのように、食い入ってご覧になっている5、60代の方々の姿が多く見られた。また、当時の事を知らない年代の方々には、映画の予告編の映像がとても新鮮に映っていたようだ。次回2/13からのギャラリー展示は「パンダコパンダ展」

・7日に行う予定のお話の会で、読み聞かせに初挑戦する天内くん。『3びきのくま』の巨大絵本を使用する予定で、ベテランの石光さんに聞いてもらいながら一生懸命に練習している。そんなところへ、当日にマスコミの取材が入るとの連絡が。それを知った天内くんは動揺を隠せないようで絵本に登場する「だれだ!」というセリフをうわごとのように何度も繰り返していた。練習の成果をご期待ください!


2.5(火)
・上昇海流のアクリルパイプの交換を行った。上昇海流の中には2つのアクリルパイプがあり、それぞれのパイプに貼られた大小の羽ばたく鳥の絵が仕掛けによってアニメーションとして見える仕組み。実はこの鳥の貼り付けが非常に難しく、数ミリのずれでもアニメーションの動きがぎこちなくなってしまう繊細なもの。作業後、スタートさせる瞬間に固唾を呑んだ一同だったが、見事成功。アクリルが新品になったことで透明度が増し、透き通った青に羽ばたく鳥がより映えるようになった。貼り付けを担当した半田さんは長い道のりを経て完成した新しい上昇海流に、「涙が出るほど嬉しい」と喜んでいた。親方の松原さんも、ほっと胸をなでおろしていた。
 
 
2.6(水)

・今年も三鷹市駅伝大会に我が美術館チームが参加する為、ショップの郎さんと市来さんが恒例のユニフォーム製作にさっそく着手!10枚程度のTシャツの製作にも関わらず、意外に時間がかかってしまったが何とか期日には間に合った。「あとは当日を待つのみ」と満足気な2人だった。

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<作業に没頭する郎さん>


2.7(木)

・巨大絵本を使ったお話の会がギャラリーにて行われた。初めてコンビを組む天内さんと二宮さんは前日から入念なリハーサルを重ねていた。その甲斐あってか会はたくさんの子ども達で大盛況。緊張の面持ちの天内さんだったが、さすがは一児の父!1つ目のお話『でんしゃでいこう・でんしゃでかえろう』でがっちりと子ども達の心を掴んでいたようだ。続いて二宮さんによる『しりとりの大すきなおうさま』では読む声にあわせてみんなでしりとりの大合唱。最後の『3びきのくま』ではお話にのめり込んでお父さんぐまの迫力のあるセリフに本気で驚く子どももいた。ところで天内さんは小島よ○おによく似ている。終了後、「そんなの関係ない」という言葉がギャラリーをとびかっていたのは、そのせいか...。

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<巨大絵本にみんな夢中>

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<おおきなくまも大人気!>


2.8(金)

・星野社長就任お祝いのお花がアトリエにもお裾分け。白や薄桃色の胡蝶蘭が大変すばらしく、部屋中がとても華やかになった。

・エアコンによる乾燥と休肝日のない日々が祟ってか、声が出なくなってしまった深谷さん。「制服はオールシーズン半袖」の深谷さんのかすれた声を聞いて「ついに深谷さんも風邪をひいたか?」と、喜ぶ(?)周囲だが、本人は断固として風邪ではないと言い張っていた。


2.9(土)

・3連休の初日。遠方から来館してくださるご家族連れが多く、館内は子ども達の声で賑わっていた。トライホークスに千円を握りしめて買い物に来た男の子。欲しいものがたくさんあるのか、長い時間悩んでいる様子。迷いに迷ってレジの土屋さんに渡したものは小説『天空の城ラピュタ』と美術館オリジナルのしおり。その金額は見事ぴったり千円だったそうだ。


2.10(日)

・三鷹市で行われる駅伝大会に向け、日夜練習に励んでいた駅伝部。しかし、前日の雪の影響により残念ながら駅伝大会は中止。早めに美術館に集合していた部員達は中止の知らせを受けそのまま美術館の除雪作業に参加し、その後は残念会へ。雪かきとお酒で体は温まり残念会は大盛り上がりだったそうだ。
また、郎さん・市来さんコンビが作ったTシャツはせっかくなので部員みんなにプレゼントとなった。喜んではもらえたが、「来年こそは日の目を見るといいな......」とTシャツに言葉を投げかける哀愁たっぷりの朗さんであった。

・館長日誌でも話題になっていた『パンダコパンダ』ポスターが、カフェのテイクアウトの壁にも飾られた。お客様とパンコパ談議に花が咲くこともしばしば。中でもこの日に来てくれた子は首からパンダのぬいぐるみを下げていて、見るからにパンダ好き。話をしてみると他にも家から選抜のぬいぐるみを持ってきていると見せてくれた。手作りのお洋服や帽子を被ったぬいぐるみがあんまりかわいかったので写真をとらせてもらいました。どうもありがとう。また見せてくださいね!

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<こんなにたくさんありました>


2.11(月)

・先週は雪が降る日が多く、道路の雪かきをけなげにしていたアトリエの竹林さんはちょっとした筋肉痛に。治ったと思ったらまた降って、治ったと思ったらまた降って......。見知らぬ人からの感謝の声に励まされたとのこと。

・『パンダコパンダ展』に伴い、ショップではパパンダとコパンダのぬいぐるみなどを販売することに。スタッフからも「かわいい~」と好評。美術館ご来館の際は、是非ショップにてご覧ください!

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<スタッフに抱きかかえられる、パンちゃんとパパンダ>


2.12(火)

・明日からギャラリーにて開催される『パンダコパンダ展』の設営が行われた。想像以上に竹やぶの存在感があり、きっと子どもたちも喜んでくれるはず!ミミちゃんの家では映画の予告編を流す予定で、1回聞いただけで覚えてしまうあの「♪パンダパパンダコパンダ~」のフレーズが館内に響き渡るのは確実。また、展示ケースには『パンダコパンダ』が上映された1972年当時のパンフレットなどを展示するのだが、その内の一つの優待割引券の中にスタッフの西川くんにうりふたつの人物を発見!あまりに似ているため一同爆笑。「きっとにっぴぃのお父さんだよ」などと勝手な想像が膨らんでいた。

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<美術館に竹やぶ出現!>


2.13(水)
 
・ギャラリー展示『パンダコパンダ展』が本日より始まった。3月の公開に向けて映画館で上映される予告編の映像や35年あまり前の制作当時のイメージボードなどが展示されている。初めて見る子どもたちも『パンダコパンダ』世代のお母さん達もテーマソングを口ずさみ、会話も弾んでいる様子。この展示の企画から携わってきた郡司さんは、身体を動かしながら全身で"楽しい"を表現している子どもたちの様子を見てとても嬉しかったそうだ。 
 
ミミちゃんの家
<竹やぶの中にミミちゃんの家>
 
床にも注目!
<床にも注目!>
 
 
2.14(木)
 
・バレンタインということもあってか館内はチョコレートの袋を手にした大人の方が多く、少々落ち着いた雰囲気。そんな中「いらっしゃいませ!」という元気な声が外から聞こえてきた。声の主は近隣の小学生たち。授業の一環で井の頭公園西園にて学校で取れた銀杏を売っているとのこと。その威勢のいい声につられるように、美術館の出口から出たお客様が1日限りの銀杏屋『銀ちゃん』へと向かっていた。
 
・アトリエではバレンタインデーにたまたま休みだった、愛すべき事務局長の机が可愛らしく(?)飾りつけられていた。
 
愛あふれる机上
<バレンタイン仕様>
 
 
2.15(金)
 
・現在産休中のカフェの北川さんから元気な女の子が誕生したと連絡があった。「無事に産まれてきて良かった~。」とうれしいニュースに皆がホッとしたのだが、ショップの草野さんは「絶対男の子だと思ってた~」と予想が外れてちょっぴり残念そうだった。しかし、「北川さんに似て美人になるね!」はその場の全員納得の一言だった。
 
・駐輪場の木の上に鳩が巣を作り子育てを始めている。ひな鳥の為に巣を行ったり来たりする親鳩の姿を見ながら、新しい季節の訪れを感じる外エリアのスタッフだった。
 
鳩の巣
<立派な巣が完成>
 
 
2.16(土)
 
・卒園遠足として来館してくださる幼稚園、保育園が目立ち始めたこの時期。ネコバスには子どもたちの元気な声が響き渡っている。並んでいる子どもたちはネコバスに入れる順番をさぞかし待ちわびているのだろうと思いきや、「この遠足の楽しみは?」の質問に返ってきた答えは「お弁当!」。さすがのネコバスも、お弁当の魅力には勝てないようだ。
 
・ショップのKさんが故郷の熊本へ帰省。熊本といえば、昨年の三鷹市市民デーのイベントで美術館に来てくれた愛くるしい子熊の銀太くんとひめちゃんが暮らしている阿蘇の牧場がある!思いたったKさん、子熊たちの成長ぶりを確かめようといざ牧場!しかし、大雪の悪路により残念ながら断念......。「来年こそは!待っててね!銀太ちゃん、ひめちゃん」と心に誓うKさんであった。
 
 
2.17(日)
 
・「空が!」と息を切らして走ってきた厚樹さん。何事かと見上げると真っ青な空に大きく流れる飛行機雲。急いで外に出たが、一瞬の内に雲は広がって消えてしまった。「(ちひろの)はく龍のようだったんだよ...」とつぶやいている厚樹さんのその姿はメタボリックなお腹はやや気にはなるものの、まるで少年のようだった。
 
 
2.18(月)
 
・カフェでは早朝から堀口さんと梨子木君が大工仕事。仕事の合間を見ては作業を進めていた物置場の屋根を取り付けることになった。堀口さんは「今回はあくまでも仮であって本当はもっと本格的に作りたかった。次回はもっと良い素材でしっかりしたもの作りたい!」とさらに気合がはいっている。また、いっぽうの梨子木君も「もう一箇所つけなければならない屋根があるんですよ(汗)」と使命感とやる気に満ち溢れていた。カフェの女子たちは、ちょっと心配しつつ暖かく見守ることにした。
 
・石迫さんが肩甲骨の辺りの筋を痛めたらしく、朝から辛そうだったので自称整体師の橋田さんが孝行息子に変身。2人っきりのその姿はドア越しに安田さんと大口さんに隠し撮りされていた。
 
隠し撮り
<あー、そこそこそこ...>
 
 
2.19(火)
 
・日清製粉グループのライブラリー活動への特別協賛発表会見が『土星座』で行われた。映像展示室『土星座』は企画展示の発表や記者会見など、さまざまなイベントに使用されることが多い。そのため、スタッフも慣れた手つきで照明やPAなどをセッティング。今回は特別協賛の第一弾となる『パンダコパンダ』を上映した。
 
 
2.20(水)

・美術館ホームページのリニューアル作業がすすんでいる。今までのサイトにプラスして利用者に判りやすいサイトづくりを目指しての作業は苦労も多いが、着々と完成に近づいている。


2.21(木)

・最近、春から新社会人となる学生のお客様が見受けられる。ショップの御山さんは「春から社会人になるので、タイピンが欲しいなと...」との若い男性のご要望に、まるで付き添いの母親(?)のように熱心に一緒に選んでいた。迷った末、トトロとどんぐりがモチーフのかわいいタイピンを選ばれた男性を見送り、「社会の船出にトトロのタイピンをつけてくださる事が、とても嬉しく思います」と感慨深げだった。


2.22(金)

・美術館の外側に位置するトトロのニセ受付前はいつも近所の子ども達や散歩のコースとして賑わっている。しかし、いつもとは違う賑わいが起こっていたため外スタッフが覗いてみるとかわいらしい甲斐犬の子犬がじっとトトロを見つめていた。散歩中にこうしてトトロの前に立ち止まり見つめるのが日課とのこと。すっかり主役を子犬にうばわれてしまったトトロだった。

・カフェの新メニューの試食が行われた。今回は中島館長だけでなく、久しぶりに吾朗さんも試食に加わることに。春を感じさせる2種類のケーキを食べた二人の感想を開発者の阿部さんは熱心に聞き漏らさぬようメモをとっていた。3月から登場しますので、ぜひお楽しみに!

試食!

<テーブルには何故かリコーダーが・・・>

・また、この日はカフェのR嬢の誕生日だったため、試食後に吾朗さんはリコーダーの素敵な音色でお祝い。夜にはカフェスタッフからもケーキでお祝いされていた。年齢にちなみチョコレートで描かれた「あの肉」や「肉」の文字に大爆笑しつつ、感動もひとしおだったらしい。

Happy Birthday!

<ケーキを飾るチョコは島崎さん・狩野さんの力作>


2.23(土)

・寒さ厳しい日が続いたが、出口にある温度計が17℃を指す暖かい春の陽気に。しかし午後から天気は一変。強風が吹き、視界をふさぐ程の砂嵐に。入口にあるテントを大至急で畳むなどスタッフは対策に奔走。とはいえ、確実に春の足音が近づいてきているのは嬉しい限り。いわずと知れた桜の名所、井の頭公園でのお花見が今から楽しみだ。

・悲しいお知らせ。今月2日に時期外れの羽化をしたアゲハチョウ「かつとし」だが、本日の午後に亡くなった。外に放つ案もあったのだが寒い外気の中では生きられないと判断し、放つことができなかった。一度も外の世界を見ることのない約3週間という短い一生だったが、暖かく見守られ幸せ者だったと信じたい。育て親である天内さんが桜の木の下にしめやかに埋葬した。合掌。


2.24(日)

・もうすぐひな祭りということで今年もトライホークスに折り雛が登場。この折り雛、折るのが非常に難しい。現在飾っているのは手先が器用なスタッフが残してくれた渾身の作。

折り雛

<トライホークスではひな祭りの本も紹介中>


2.25(月)

・ホームページのリニューアルが行われた。念願の英語ページも設置され、その出来ばえに苦労が報われたと喜ぶ作業担当者の小見さんたちであった。また、希望通りのサイトづくりに向けてご尽力いただいた高井さんには、ただただ感謝である。ありがとうございました。

・閉館後、映像展示室にてスタッフ向けの上映会が行われた。アニメーションへの見識を深めるための上映会も6回目を迎える。今回は世界初のカラー長編アニメーション『白雪姫』。西川君による熱い前説に集まったスタッフは真剣に耳を傾けていた。改めてスクリーンで見る『白雪姫』は、とても新鮮だったようだ。


2.26(火)

・今日は、休館日を利用してショップ店内のメンテナンス。熟練の大工さんが馴れた手つきで素人にはわからない棚や扉の微妙な歪みを絶妙に直していく。その姿が「かっこよすぎる...」とマジマジと作業を覗き込むスタッフ。「より一層、大事に使わなくては」と感心する仕事ぶりだった。

大工さん
<作業中の大工さん>


2.27(水)

・3○回目の誕生日を迎えた滝口さんに天内くんがプレゼントを用意してきた。さすが気が利く!とみんなの歓声が飛ぶ中、滝口さんがプレゼントを早速開封。入っていたのは、昨年のベストセラー書籍『女性の品格』(PHP研究所)であった。ほんとに気が利くね!とみんなの歓声が鳴り止まない中、一人微妙な表情を見せる滝口さんだった。


2.28(木)

・お別れ遠足で来館してくれた保育園の子ども達。入り口にてすでに子どもたちは興奮気味の様子。すると突然、誰からともなく「マックロクロスケでておいで~!!」の大合唱が始まった。「みんなだけが、ここにいる訳ではないから!」と先生は慌てていたが、元気いっぱいの子ども達の姿は周りの大人を笑顔にしていた。


2.29(金)

・3月より始まる『水グモもんもん』の上映に合わせて、ショップ店内でも少しだけレイアウトを変更。須田さん・高島さん・宮本さんのショップ3人娘は様々なグッズを「あーでもない、こーでもない」と思案顔で並べ変えていた。ご来館の際は『水グモもんもん』コーナーをぜひ覗いてみてください!

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<水グモもんもんコーナー>