2018年8月 


8月

8.1(水)

・朝出勤してくるスタッフに、「今日も暖かいねぇ」と挨拶する警備の刀根さん。「こんな猛暑なのに......?」と疑問に思っていると、「"暑い"と言ってしまったら暑いからね。まだまだ暖かい、なのだよ!」と笑っていました。そんな刀根さんのあたたかな(?)配慮で、なんだか夏を乗り切れそうなスタッフです。


8.2(木)

・この日誌の7/9にお伝えしていた、"モールアートの先生"の新作が出来上がり、地下の展示ケースに飾られました。「毛虫のボロ」に出てくる、たくさんの毛虫の先輩たちが葉っぱを食べているシーンです。そこには映画に登場する深緑色の"アレ"も再現されています...。にぎやかになった展示ケースは、夏休みにぴったりです。みなさん、ぜひ実物を見てみてください。
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8.3(金)

・「海に行ったから真っ黒なんだよー!」と教えてくれた小学校2年生の女の子。腕を差し出してくれたので、鈴木さんが黒さ比べをしてみると、同じくらいの日焼け具合。女の子から、「お姉さんも海に行ったの?」との質問が。鈴木さんは純粋な三鷹焼けなのですが、屋外での強烈な日差しに負けずに頑張っています。


8.4(土)

・地下1階から2階まで上がるエレベーターには、エレベーターが何階かを示す矢印があり、そこには「昇降機」の文字と『天空の城ラピュタ』にでてくる紋章が描かれています。ショップの前でエレベーター待ちをしていた小学生の男の子3人組がそれを発見し、「もう俺、ワクワクしてたまらないよ!!」と言いながら、まるで冒険に出かけるようにウキウキと乗り込んでいきました。少年の心からの素直な様子に、なんだか胸を打たれた御山さんでした。
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8.5(日)

・カフェの喫茶室で販売している「飛行艇乗りのレモネード」は、レモンを大鍋で煮込んでシロップをつくるので、朝からバケツ一杯分くらいのレモンを刻みます。そのため、仕込みの最中はカウンター周辺がレモンの清々しい香りで満たされます。さらに挽きたてのコーヒー豆の香りも合わさり、「ばっちり目がさめるね!」とスタッフには好評。忙しい朝に、なぜか優雅な気持ちで1日のスタートをきるスタッフでした。


8.6(月)

・今日はカフェの関坂さんの最終勤務日でした。閉館後、カフェ店内で新たな門出を祝福する会がささやかに行われました。天真爛漫な性格で、お客様やスタッフをいつも笑顔にしてくれた関坂さん。その朗らかさで、新天地でも周りの人たちを元気にしてくれることでしょう。


8.7(火)

・今日は一部の事務部隊と学芸チームがそれぞれ引っ越し。天気予報は小雨だったので天気の心配はありましたが、「岡くんと井上くんという新人コンビの活躍で、僕らはちゃんと静かに言われるとおりにしました。」と先輩の鵜木さん。そのためか(?)、引っ越しはスムーズに終わったそう。でしゃばらず晴天祈願と荷役作業に徹した鵜木さん。縁の下、それもかなりの下方からのサポート、2人の新人からはその背中はどう見えたのでしょう‥。


8.8(水)

・ショップの松尾さんのお家に待望の初孫が誕生とのニュース。美術館オープニングからショップを支える松尾さんですが、入社当初、娘さんはまだ中学生でした。いつも松尾さんのご家族の話を聞いていた周りのスタッフは、ずっと一緒に育ってきたかのような感覚で我がことのように嬉しい気持ちになりました。みんなのお母さん的存在の松尾さんは、親しみを込めて「ママさん」というあだ名で呼ばれていますが、ついに「おばあさん」になった「ママさん」なのでした。どちらも正解になりおめでたいです。


8.9(木)

・迷子になってしまった小学生の女の子が、"ごあんないじょ"へやってきました。しばらくしてからお母さんとおばあちゃんがショップで見つかりましたが、「やっぱり迷子になったか~!」というリアクション。どうやら、「もしはぐれたら、ごあんないじょに集合」ということをあらかじめ決めていらしたようです。無事に再会した女の子はホッとしたのか、少し目を潤ませていましたが、「ちゃんと約束を覚えていて偉かったね。」と褒めてもらい、誇らしそうでもありました。"迷子になろうよ、いっしょに。"が美術館のコピーですが、もし本当に迷子になって涙がにじんできちゃったら、すぐに近くのスタッフに声をかけてくださいね。
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8.10(金)

・毎年11月に開催される三鷹市民駅伝大会の参加チームの募集が始まりました。例年、選手兼監督の森田くんが応募ハガキを書いているのですが、「またハガキ買うの忘れちゃったよ!まずはこれが最初の関門だ!」と今年もひと騒動。果たして美術館チームは最初の関門を無事に突破できるのでしょうか?心配そうに監督を見守る選手たちでした。


8.11(土)

・カフェデッキで販売しているラムネを買いに来てくれた5歳くらいの男の子。「ラムネに入っているビー玉、何色がいい?」と聞くと真剣に悩み始めました。青、赤、緑、黄色、水色と、どの色も魅力的にみえます。「この子、すごく優柔不断なんです......」と、少し心配そうなお母さんをよそに、男の子の真剣な悩みは10分...、15分...、と続き、ついには決められなくて苦悩のあまり泣き出してしまいました。そこでお母さんとの慎重な協議の結果、最終的に青色に決定。悩み抜いた末の男の子の笑顔に、安心するお母さんとスタッフでした。


8.12(日)

・カフェデッキにあるブルーベリーの木に実がなり、食べごろを迎えています。うだるような暑さの中、爽やかな色をつけている実を見て、なんだか元気をもらうスタッフたち。そんな鮮やかな実ですが、気がつくとどうもすこし減っている...。鳥なのか?スタッフなのか?この酷熱の中、栄養の摂取は誰にとっても大切なのですが。
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8.13(月)

・「聞いて聞いて!」とお母さんに駆け寄っていく小学生の女の子。「さっき英語を話している人たちが、何言ってるのかわかったの!」と嬉しそうに報告しています。「おばあちゃんに英語を教えてもらった甲斐があったね。」とお母さん。夏休み中におばあちゃんの家で英語を教わってきたそうです。「もっとたくさん教えてもらわなくちゃ!」と、すぐにでも会話を楽しみたそうに気合いが入っている女の子でした。


8.14(火)

・ショップで"土笛"をジっと見つめる欧米から来てくれた少年。大塚さんが話しかけたところ、自分の手を使って器用に「ポ~♪」と土笛に似た音を奏でてくれました。それを聞いていた周りのお客様たちから「オー!」と拍手が起こり、店内は大盛り上がり。思わぬ周囲の反応に、少年は顔を赤らめつつも嬉しそうにしていました。一方阿部さんは、目下のところ土笛を練習中。朝、まだオープン前のショップで「ポ、ぺポ、ピ...」と音が聞こえてくる様子は、「となりのトトロ」の中のサツキとメイのあのシーンのようです。
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8.15(水)

・カフェ店内の真ん中に、ケーキを飾るショーケースが置かれているのですが、どの席からも見えるそのショーケースからケーキを取り出すと、一斉にお客さまからの視線が集まります。中でも特別に熱い視線を注いでくれるのが、子どもたち。息を詰めてじっとケーキを見つめ、思わず食事の手が止まってしまっていることも。ケーキという特別な魅力にちゃんと反応してくれる子どもたちに、うれしくてちょっと誇らしく思うスタッフでした。


8.16(木)

・休憩室で梨の皮剥きをしていた西川さん。なかなかの手つきで上手に剥いていきますが、話しかけても無言。黙々と剥き続けていましたが、剥き終わると最初から最後まで綺麗に繋がった長い皮。「上手ですねー!」と声が掛かっていました。本人曰く無心になることが大事だそうです。子育て新米の西川お父さんですが、皮むきのレベルアップから頑張るのでした。


8.17(金)

・いつもお昼にパンやおにぎりのみ、といったシンプルな昼食をとっているショップの永野くんですが、「節約のため」と今日は手作りのカレーを持ってきていました。しかし、何が入っているか聞いてみたところ「人参、じゃがいも、お肉、アスパラ、マッシュルーム。それに焦がし玉ねぎのペーストでしょ、あと水の代わりにトマトジュースです。」という贅沢カレーでした。「それじゃ節約になってないよ!」と女性陣から総ツッコミ。食にはそれほど興味がないと思わせて、凝りだすととことんまで行く永野くんでした。


8.18(土)

・今日は、三鷹の阿波踊り。2か月間特訓をかさねてきた成果のお披露目の日です。豪雨と雷で中止になってしまった昨年とうって変わって、気持ちのいい風の吹く踊りに最適な天気となりました。沿道のみなさんや、美術館のスタッフに応援してもらいながら、笑顔で踊り切ったメンバーたち。昨年涙をのんだ荒井さん、清水さん、田頭さんの3人も、2年越しの本番を終え、「最高に楽しかったです!」とのこと。今年初参加の西原さんは、「本番が一番あっという間でした!まだまだ踊れます。」と頼もしい感想。今年は本当によかった、と夏が終わる空気を感じながら、胸をなでおろす一行でした。
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8.19(日)

・ショップでバカラの飛行石をみつめながら「欲しいねぇ~」と話している小学生の男の子。しかし突然、「...やっぱりいらない!」と言い出しました。「だって飛行石を手にしたら、世界を守らなきゃいけないよね?命を懸けるんでしょう?」とのこと。バカラ社製の飛行石のペンダントを「本物だ!」と言ってくれる子は多く、その男の子も真剣そのもので語ってくれました。日下くんが、「いつかきっとパズーみたいな男になれるよ!」と応援すると、ひとまずはキーホルダーの方の飛行石を買うことにしたそう。世界を守るのは、もう少し大きくなってからにするそうです。


8.20(月)

・カフェの原さんは、洗い場で次から次へとやってくる洗い物を華麗にさばき、なおかつホールのお手伝いまでしてくれる大活躍ぶり。さすがベテラン、とほかのスタッフが動きに見惚れていると、突然原さんから「見て!見て!!」と声が。自然とできていた"水の足跡"を発見したという原さんに、忙しさに溺れない光るセンスを感じたのでした。
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8.21(火)

・カフェの根津くんと田中くんは、お休みの日に2人で駒ケ岳へ山登りに出かけたそう。困難を乗り越え苦楽をともに一日を過ごしたためか、翌日から仕事のチームワークもよくなった様子(?)。しかし、同期でライバルでもある2人は、実はお互い筋肉痛をヤセ我慢しており、不自然な足の動きを互いに悟られないようにしているのでした。
20180821.jpg<写真は田中くん撮影でした>


8.22(水)

・いつもまっすぐで、どんなことでも大真面目に返してくれる菊池さん。そんな彼女がお昼休憩の際に、落ち込んだ様子で肩を落としています。何があったのか聞いてみると、「朝から食べるのをたのしみにしていたベーグルを、あたためすぎてしまいました......」と、ぺちゃんこになってしまったベーグルらしきものを見つめながら教えてくれました。悲壮感たっぷりに「ベーグルの良さがすべて失われてしまった」言っていましたが、食べてみると意外と美味しかったそう。お腹いっぱいになると、いつもの笑顔が戻った菊池さんでした。


8.23(木)

・先週応募ハガキが出せたのかヒヤヒヤしていた駅伝部の面々は、監督の森田くんから三鷹市民駅伝大会に無事応募できた、との報告を受け、ホッと胸を撫でおろしていました。ところが、「ハガキが何故か戻ってきちゃて...!」と締め切り間近に衝撃の発言が。青ざめる駅伝メンバーでしたが、「でもハガキをもって走って市役所まで届けたから大丈夫だよ!」と、10年以上市民駅伝を走り続けていますが今年は飛脚と化した森田くんでした。


8.24(金)

・風がとても強く台風の威力を感じる中、屋上でスタッフが早め早めの台風対策をしていると、せっせと引越しをするアリたちが目に入りました。卵を持っているアリ、葉のようなものを持っているアリ、と、みんな慌ただしく渋滞しつつも右へ左へ、とせわしなく働いています。台風が来る前にすっかり安全(?)な新居へ引越しを済ませたアリたちを見て、アリと同じようにあれやこれを準備をしているスタッフたちも、ホっと安心していました。


8.25(土)

・先週、草屋へと引っ越しをした総務チームですが、「引っ越し後どう?落ち着いた?」と鵜木さんに尋ねると、「井上くんが今年から日傘男子にデビューしました。」という全く引っ越しとは無関係な情報が返ってきました。何はともあれ紫外線にも気を付けて、美術館を縁の下から支える準備は整っている様子です。
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8.26(日)

・小学生くらいの男の子。なぜか受付の真ん中で天井を見上げながら反復横跳びをしだしたので、「何か見えるの?」と尋ねてみると「こうすると太陽が追いかけてくると思った!」と教えてくれました。そこでスタッフも一緒になって見上げてみます。天井に描かれたおひさまと追いかけっことは、また新しい視点をくれる男の子の登場でした。


8.27(月)

・展示チームは11月からはじまる予定の新企画展示について、準備がそろそろとはじまっています。本日は11箱のダンボールを荷解きし手袋をつけた作業がはじまりました。あの箱はいったい何がつまっているのでしょう...?
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8.28(火)

・今日から草屋に引っ越した小池さん。こちらでも大量のダンボールを床において荷物を開く小池さんに、板谷さんは「もう少し端に置こうよ~」とたしなめていましたが、「大丈夫、すぐ片付けますから!」と確信に満ちた力強い返事をする小池さん。精力的にバンバン開梱し、あっという間に通常業務に戻る小池さんなのでした。
20180828.jpg<段ボールと格闘中>


8.29(水)

・上澤さんが屋上で水やりをしていると、「お姉さん!水をくださぁいっ!」と必死に訴える小さな男の子の声が。あわててかけつけると、そこには、今にも干からびてしまいそうなミミズが、葉っぱの布団をかぶせてもらっているところでした。水のある涼しいところに移すとミミズは一命をとりとめたようで、男の子と一緒にミミズの命の恩人になっていました。上澤さんはその後、男の子の気持ちに心を打たれてしまった様子でした。

・この日は開館前からお昼にかけて、夏休み特別イベント<『毛虫のボロ』と身近な生きものの世界を描く>が開催されました。
ジブリ美術館にて映画「毛虫のボロ」の鑑賞後、井の頭自然文化園にて昆虫採集を行い、虫たちを観察してスケッチを描くというこのイベント。参加者は近隣在住の児童約60名ですが、美術館からは斉藤さんや古俣さんも参加しました。渡辺さんは文化園のいきもの広場で見事コクワガタを捕まえましたが、「大人げないのでは...」というツッコミにあっていました。捕獲された虫はトンボ、芋虫、コガネムシ、と様々でしたが、ボロを思い浮かべて描いている児童も...。絵を描いている斉藤さん古俣さんの周りには、自然と子どもたちが集まっていました。20180828a.JPG20180828b.jpg


8.30(木)

・学芸のメンバーから「おめでとうございます!」という声が。学芸員資格取得を目指していた厚樹さんが、無事に試験を突破したそう。残すところ実習のみとなったそうです。ここのところやることが山積で忙しそうな学芸チームですが、さて合格祝賀会はいつになるのでしょうか...。
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8.31(金)

・フィルムと映画を愛し、長く地下の映像展示室を守ってくれていた中原くんが、先日外エリアに異動に。そんな"中"原くんですが、最近すれ違うスタッフから口々に「"外"原くん、犬と仲良くなってたね。」「"外"原さん、肌がやけましたね。」「おーい、そとちゃん!」と、声をかけられています。いつの間にかあだ名が"外原"になりつつありますが、中でも外でも、人気者で活躍中の中原くんです。