2006年09月


09月01日(金)
館内の公衆電話で、若い女性が受話器を持ちながら、別のお客さまに何かを頼んでいる様子。事情を聞くと、台湾の方で飛行機のリコンファームをしたいのに日本語が分からず、通りすがりの人に頼もうとしたらしい。お客さまに代わって伊神さんが対応し、無事にクリアできた。


09月02日(土)
屋上の小道を通るとき、「大冒険だー!」と走っていく5、6歳の男の子のグループ。お父さんとも「冒険の森みたいだねー!」と話している。キョウチクトウが大人の背丈ほど伸びてカーブし、先の見えないトンネルのようになっている感じがそう呼ばせているのかも。


09月04日(月)
ある番組の取材のロケハンに来た広報部長の西岡さんが、「今朝、何かあるんですか?」という美術館スタッフに「うん、今朝は打ち上げだからね」と答え、その場にいる全員から「打ち合わせでしょう!」とつっこまれていた。

10月からのカフェ新メニュー開発のために、最近の村上さんは真剣な面持ちだ。今日はせっせとお買い物に行き、洋ナシを買ってきた。いったいどんなスィーツが出来るのだろう?


09月06日(水)
新メニューの開発で四苦八苦し始めた村上さんの今日の買い物は和栗と豚肉。キッチンでは、館長と堀口さんにあおられているが、おいしい料理を心待ちにしているスタッフは、心の中でひそかにエールを贈っている。
秋向け新柄Tシャツが発売された。ダボハゼ柄のブラック、カーキの2色で、サイズはS~LLまでの4サイズ。カッコいいイメージに仕上がっているので、ショップにてお確かめください!


09月07日(木)
蛇を捕獲した金子くんが、「見せに来なくていい」と言っている深谷さんところにわざわざ持って来た。その嬉しそうな姿は、初めての狩の獲物を母親に報告する動物のよう。しかし、2階事務所にいる女性スタッフから非難轟々で、金子くんが2階事務所出入り禁止になる日も近い。


09月09日(土)
めいちゃんの格好を完璧にコーディネートしていた女の子がいた。帽子、かばん、洋服まで全て一緒でスタッフは脱帽。かばんの中に入っていためいちゃんと小トトロのぬいぐるみも出してみせてくれた。「めいちゃんが好きだから作ったんです」と、お母さん。親子でケーキハウスの大きなトトロを見て大喜びしていた。


09月10日(日)
三鷹八幡様神輿祭が開かれた。15時過ぎに子ども神輿が美術館前を通過。例年のことながら、子どもたちが一生懸命声を出し、かつぐ姿は微笑ましい。宵宮には美術館からも深谷さんを筆頭に数名が参加。ちなみに深谷さんは朝から気もそぞろで、早くお祭りに参加したくてたまらなかったらしい。6時集合なのに、4 時過ぎから着替えて事務所の中をうろうろしていた。


09月11日(月)
首から虫かごをぶら下げた男の子に秋田さんが「何が入っているの?」と尋ねると、「卵から育てたアゲハチョウ。森に放しに来たの」と教えてくれた。ケーキハウス前で蝶を自然に帰すのを皆で見守った。その光景は、なんとも言えず良いものだったそうだ。


09月12日(火)
運営に続き、カフェのレインコートも新しくすることになり、ユニフォームデザイン係の生江さんに再び熱い視線が。10月上旬に披露する予定だそうで、運営のものとは少しだけ違ったデザインになるとのこと。


09月13日(水)
北嶋さんが屋上のシルバープリペットについていたという緑色の虫を捕まえてきた。昨年は芋虫がたくさんいて大変だったが「今年は大丈夫だね」と安心していたところだった。田村さんは「きれいねー」と言っているのだが、虫嫌いの生江さんは後ずさり。「なんで私の机の前で見てるの!」と怯えていた。結局天内くんが飼うことになったらしい。


09月14日(木)
玉川さんが「昨日、ジャズダンスを習ってきた」と踊り始めた。どうやら、ジム仲間の星野さんと一緒にジムでレッスンを受けてきたらしい。「かっこいいんだけど、事務所でやるのは…」と、思うほど素早く機敏な動きで、田村さんが黄色い声援を送ると更に動きは激しくエスカレート。ちょうどそこにやってきた安西さんは、「うわー」と後ずさりし「今晩悪い夢を見そう…」と言っていた。最後には、後からやって来た星野さんと一緒に華麗なステップで踊ったのだが、場所が場所だけに一同大爆笑だったらしい。


09月15日(金)
10月2日から上映する「めいとこねこバス」の準備のため、田村さんと滝口さんが難聴者向けの字幕チェックを行った。事務室で観ていたら、「すごく懐かしい」と他のスタッフも集まってきた。一同「やっぱりいいねー」とうなる中、肝心の田村さんと滝口さんも字幕チェックそっちのけで見入ってしまっていたらしい。


09月16日(土)
天内くんが飼うことになった緑虫が早速、箱から逃げ出してしまった。天内くんは、「旅立った虫は”探さないでください”と書置きしていて、裏では自然愛護団体が動いてます」と意味不明な言い訳を言っていた。

ロボット兵ジュエリートレイとカードスタンドのデザインが変更された。屋上のロボット兵に倣い、両腕を下に伸ばしたデザインになり、よりオリジナル感が出て好評だ。


09月17日(日)
休暇を終え本日から出勤の郎くんだが、その風貌の変わりように一同驚愕。じんましんが原因で、顔が曲げられないくらい顎の下が腫れてしまったらしく、まるで別人。本来心配するところなのだが、本人はぜんぜんつらそうではなく、つい笑ってしまったという松尾さんだった。


09月18日(月)
雨が降ったり止んだりの一日。外エリアで、天内くんが「雨が降りそうだな」と思っていると、「雨が降らなかったら、風が強くなるぞ」と深谷さんが予言し、見事その通りに。「5年もいたら気候くらいわからないと仕事にならないぞ」と、深谷さんから忠告された天内くんだった。

受付前のお客さまが並ぶ辺りに、小さなドングリが少しずつ落ちている。梶原さんが、ドングリにトトロやオオトリ様を描いて子どもたちにあげると、もらった子どもたちは、ひたいを付けてドングリを見せ合って、とても喜んでいた。もうすっかり秋だなぁと、嬉しくなる光景だった。


09月19日(火)
「去年と同じものを出すな」というシェフのお題に苦心しながら、秋の新メニュー試作に追われている村上くんが、今日遂に、洋ナシを使ったデザートを完成させた。「良いものができた」と堀口さんはとても喜んでいた。


09月20日(水)
屋上で、ウッドチップをつかんではロボット兵にぶつけていた5才くらいの男の子が、何を思いついたのか、急に橋のところまで走っていき、手にいっぱい持ったウッドチップを下のテラスに投げようとしている! 間一髪でスタッフが止めて、ウッドチップの雨が降る惨事にならず、一同ホッとした瞬間、お母さんが飛んできて「危ないのよ! 下の人に当たったらすごく痛いんだから。お母さんが上から投げるから、あなた下に行ってごらんなさい!」と強く叱り飛ばした。たくましいお母さんに、すっかり安堵したスタッフたちだった。

カフェでは、今日から10月4日まで限定でラスクを販売。以前から「販売してほしい」とのご要望が高かったものだ。一昨日から、村上くんと市来くんがラスクの袋詰めに精を出していた。


09月21日(木)
映像展示室の岩井さんが、初めて常設展示室へ立つことになった。最近「おめでた」でお休みしているスタッフがいて、別エリアのスタッフが日替わりでヘルプに入っているためだ。この時期、美術館を何度も訪れるお客さまが多いせいか、「いつも映写室なのに、今日はまたどうしてここに?」と尋ねられたり、「頑張ってね」と励まされたりして、何とか乗り切った岩井さんだった。


09月22日(金)
トライホークスで「水グモもんもん」のパンフレットを買った男の子が、ギャラリーの「もんもん」の展示の前でパンフレットを開き、内容を話してくれた。「最後、アメンボちゃんが泣いていたよ」と話す男の子の目には、アメンボ嬢の涙が見えたようだ。


09月23日(土)
気がつくと、カフェとパティオをつなぐ外の階段に子猫の足跡が。昨日からパティオにいたのか、開館後にお客様が増えて逃げたのか、子猫の姿は見えなかったが、小さな足跡がとても可愛らしかった。
また、ガゼボ上の風見ブタに、赤とんぼがたくさんとまっていた。数えること、最高10匹。見ていた斉藤さんと佐藤さんは深まる秋を感じたそうだ。

秋と言えば、食欲の秋。カフェの小池さんが、スタッフのみんなに栗ごはんを作ってくれた。炊飯器を2回も稼動させて炊いた栗ごはんは、なんとカフェデッキの栗の木から落ちた栗を使ったそうだ。もち米入りと、もち米無しの2バージョンの栗ごはんに全員で舌鼓を打っていた。


09月25日(月)
動き始めの部屋にて、「これ、すごいなぁ!」と「上昇海流」を見上げている男性の隣で、「欲しいなぁ」と3歳くらいの女の子が言い、二人が目を合わせていた。世代を超えた感覚のつながりをすごいと思った斉藤さんは、以前、自分の作品を展示した際に「見た人が盗んででも欲しくなるような作品を創らなければダメだ」と言われたことを思い出し、新たな気持ちで展示物を見直すことができたそうだ。


09月27日(水)
美術館の2F事務所に新しいコピー機が導入された。スタッフ念願のカラーコピー付最新機種だが、カラーコピーするには暗証番号を入力しなくてはならない。皆が「いやー、ちょうどカラーコピーしたいものがあったんだよね」と資料片手にどれどれと、コピー機の前に集まってきた。しかし、唯一暗証番号を知っている厚樹さんが帰った後で、「明日にするか」と潮が引くように、自分たちの席へと退散していった。

今日は堀口さんのお嬢さんの誕生日。しかし、秋メニューの準備などで堀口さんはなかなか帰れそうにない。お嬢さんがガッカリしないか心配だ。


09月28日(木)
カフェのキッチンでは、秋メニュー「和栗のプリン」のための栗の皮むきが始まった。茨城県北浦の磯山さんが栽培する無農薬の美味しい栗がたくさん届いたのだが、無農薬の栗は傷みが来る前に一気に剥いてしまわなければならない。この季節恒例になりつつある実に大変かつ大切な作業だ。大量の栗と格闘するシェフの佐藤さんは、剥けば剥くほど無口に。そんなシェフの様子を日誌のネタに! とのんきな笑顔で提供してくれたのは、店長の堀口さんだった。


09月29日(金)
ネコバスで遊ぶ時を今か今かと楽しみにしてやって来た小さな女の子。お母さんから、「靴と靴下を脱いでね」と言われて勢い余ったのか、ズボンまで脱いでネコバスに駆け出してしまった。お母さんが慌てて連れ戻していたが、本人は何故連れ戻されたのか分からないらしく、半泣きで暴れていた。


09月30日(土)
遅めの夏休みで万里の長城を目指して中国北京を訪れていた石光さんと生江さんが帰ってきた。ユネスコの世界遺産にも認定される万里の長城は全長約6000km。確か社会科の授業で習った気がするが、今改めて聞いてみると、日本縦断距離の約2倍近くというすごい数字だ(とはいえ、彼女たちが6000kmを制覇したわけでは、もちろんない)。中国はさすがの自転車大国で、轢かれないように歩くのが精一杯だったらしい。しかも、美味しいもの好きな二人をうならせるようなごはんには、めぐり会えず、残念そうだった。